文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

ボブ・ディランとノーベル賞

2016-10-22 13:43:05 | オピニオン

 今年度のノーベル文学賞がボブ・ディランに決まったが、選考委員会は本人と連絡がとれず、ディランの公式サイトからも「ノーベル文学賞受賞者」という表記が削除されたそうだ。今回の文学賞の意義は、「文学」というもののレンジを大きく拡大したことにあると思う。しかし、彼がもしこのまま無視を続けることになれば、選考委員会は、二度と歌手を受賞者に選ぶことはないだろう。

 本人の思惑は別にしても、一般的にはノーベル文学賞が大きな栄誉であることは間違いない。ボブ・ディランの態度は後進たちの芽をつむことになりかねないのである。

 しかし、そもそもノーベル賞に「文学」という区分が必要なのだろうか。科学のような客観性があるものとは異なり、「文学」は主観の塊のようなものである。いっそ、これを機会に、「文学賞」を廃止して、その賞金を科学3部門に分配するというのはどうだろう。なんだかよくわからない「平和賞」も同様でいいと思う。科学者は、研究費不足で困っている人も結構いる。そうしたら、ものすごく喜ばれると思うのだが。


 
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書評:となりの婚活女子は、今日も迷走中

2016-10-22 09:05:41 | 書評:その他
となりの婚活女子は、今日も迷走中
クリエーター情報なし
かんき出版

・大西明美

 著者は、婚活アドバイザー兼結婚相談所所長だという。そんな著者が語る婚活悲喜こもごも。

 女子は幾つになっても色々と男に対する注文が多い。自分はアラフォーでも年下と結婚したい。年上だと、子供が成人する前に、旦那が定年になるからだそうだ。

 学歴だって、年収だって、地位だって、ちゃんとそろっていなきゃだめよと、よくこれだけ条件を付けられるものだと感心する。でも、自分勝手な条件は、相手に見透かされるぞ。

 呆れるのは、女性のお見合いの断り理由の第二位が「割り勘にされた」だそうだ。おごってもらえると、自分が大切にされていると感じるらしい。なんと我儘な。でも男の方だって、ちゃんと見ている。男性5位の断わる理由は、相手が「レジで財布を出さない」なのだ。別に割り勘にしたい訳ではない。相手の振る舞いを見ているのである。

 趣味の欄に「読書」と書いた人は、プロフィール全体の4割だが、1年以内に結婚を決める人の8割が「読書」と書いてるそうだ。結婚したいなら、女子は相手のことをきちんと理解できるように、本を読まないといけないのである。決して男は自分を楽しませるための存在ではないのだ。

 面白かったのは、フェイスブックは、婚活の大敵らしいということ。見合い前に名前検索されて不快な思いをする場合があるという。しかしインスタグラムは婚活に使えるそうだ。自分が作った料理の写真を掲載すれば男の胃袋を鷲掴みにできるのである。これをフェイスブックと組み合わせて、インスタグラムの料理写真のみ一般公開するという手もあるらしい。

 本書から読み取れる婚活成功の秘訣をいくつか挙げてみよう。まずはあまり条件を厳しくしないこと。もし高年収の相手を狙うなら、かなり年上までをレンジに入れる必要がある。相手のことをあまり詮索してもいけない。交際のなかで信頼関係を築いていくのである。考え方も大切だ。相手の襟元が汚れている場合、それを拒否する人と、自分が変えてあげようとする人では、どちらが幸せを掴みやすいかは言うまでもないだろう。

 大切なのは、女性は、どんな辛いことがあっても笑顔を絶やさず、まわりに福を運ぶこと。そして男性は、女性の辛さをシェアし、支えるということなのだそうだ。

 それにしても、結婚相談所というのはなかなか大変だ。好きなことをいう女子に対して、なんとかそれなりの相手を探さないといけないのだから。今は、昔のように世話焼きおばさんがいなくなった。出会いを求めるには、結婚相談所のようなところを利用するしかないのだ。少子高齢化をストップさせるという意味でも、著者にはがんばって欲しいと思う。

☆☆☆

※本記事は、「風竜胆の書評」に掲載したものです。

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