電脳アニメパス

アニメ及び周辺文化に関する雑感

週刊アニメ定点観察 Vol.473 (2/3)

2005年12月31日 | 週刊アニメ定点観察
期間:05/12/21~05/12/23

◎涼風
 (第25話)
 わざとらしく萌果の家の神社のところに来てる涼風。そこで津田和輝が死んだときのことを思い出してるんだけど……
 全国大会で優勝したら告白するって……その宣言自体がすでに立派な告白になってると思うんだけど。第3者に自分の決意を伝えてるとかいうならともかく、告白する相手にそんなこと言って、もし優勝できなかったら相手の方も困るだろうに。
 それもこれもちゃんと走って帰ってきてからの話だけど、津田は会場にもたどり着かずに死んでしまったというヘタレな話。いや、全国大会に行けるどころか都大会の予選で敗退してるどこぞのメデタイやつよりはマシかも知れんけどね。
 買い物に出掛けた萌果が涼風と鉢合わせ。大和が好きだと認めろという萌果に反発してる涼風も涼風だけど、あることないこと涼風に八つ当たりしてる萌果も萌果だねぇ。
 涼風を見付けて無理やりキスしてる大和。自分が萌果にキスされてその気になったからって、何か誤解してないか? 当然、返って来たのはビンタの嵐。腫れ上がった両頬がマヌケ過ぎ。
 しかし、大人が女子高生に無理やりキスしたら犯罪になるけど、高校生同士だったら犯罪にはならないんだろうか?

◎ARIA The ANIMATION
 (第12話)
 冬真っ盛りのネオベネチア。ま、気温制御してると言っても所詮は火星だから地球よりは冬がきついだろうねぇ。
 しかし、この作品、何気に普通の日常描写してるけど、舞台が火星だったら重力は地球の0.38倍(1/2.6)だから、その辺の描写が無いといけないんだけど……気温制御は出来ても重力制御まではいくらなんでも無理だろ。
 雪で開店休業状態だからって、ネオベネチアで一番古いとかいう木造の橋にやってきた灯里だけど……そこで出会った星野明子とかいうねーちゃん。お茶をご馳走になってる灯里。
 アクアの1年はマンホームの2倍あるとか言ってるけど、確かに火星の公転周期は地球の2倍近くあるけど、日常生活に使うカレンダーは地球と同じものを使ってるはずだと思うんだけどね。まさか、火星独自のカレンダー使ったりしてるわけじゃないよな。
 水路の水がまた流れてなかったり、映像の記録にカードレコーダー使ってたり……まだ火星が行き過ぎたテラフォーミングで水浸しになる前の世界なんだな。水が無けりゃ雪も降らないって話ね。
 水路の開通を見に集まってる住民たち。明子さんって学校の先生かい。
「偉そうにするな、ガチャモン」
 マンホールに伝わる空想の珍獣って、そりゃガラモンかい。
 地球みたいに便利な店が無いから何でも手作りでやってる火星。
「アクアは手作りの星なんですよ」
 恥ずかしいセリフ禁止だろ。
 水路に流れてくる水。水に包まれた町、ネオベネチアの最初の瞬間ってか。
「さようなら、私のアッテミーレ」
 明子さんは灯里が未来から来たって気付いてたんかい。

◎ガンパレード・オーケストラ
 (第11話)
 駐屯地でガキ相手に剣道道場開くんじゃねぇっ! しかし、対幻獣戦の最前線とはいえ、住民も逃げ場が無いから避難できないっていうのは大変だね。おまけに青森ツインブリッジの一つが落ちてからは食糧難って……この世界ってそんなに北海道に食糧を依存してたのか? ま、幻獣の最前線から遠い方が安定して食糧生産できるのは確かだろうけど……。
 竜造寺の指示でいやいや病院に診察に来た源。そこで見たのは病院の配給食糧をかっさらって闇に流してる第15中隊の連中。問答無用で殴りかかってる源だけど、それで済むわけは無く……
 駐屯地のスポンサーであるシルフィール伯爵夫人の視察とかいう話だけど……どう考えても亡命外国人って感じだけど、ヨーロッパなんか幻獣出現の直後に早々と陥落してるはずだし、当時は第2次世界大戦の最中だったはずだから、いったいどうやって亡命してきたんだろ?……と思ったけど、あらかた大戦時にアジアの植民地にでもいた零落貴族なんだろうねぇ。
 で、その視察に選ばれたのが第15中隊なんだけど、何か芝村も良い感情は持ってないみたいね。いや、こいつの場合は自分以外は誰でも見下してるんだろうけど……
 夜陰に乗じて第15中隊に忍び込み、横流しの証拠を押さえてる芝村中隊。伯爵夫人の視察を利用して横領を暴いてるって……ま、発覚した第15中隊の連中は自業自得だろうけど、面目を潰された軍の上層部や伯爵夫人には災難だったみたいね。もっとも、第15中隊も一部の人間が関与してただけで他の連中は知らなかったみたいだけど……
 ま、騙されて源と殴り合ってた連中が一番損をしてるって感じだね。

◎かりん
 (第8話)
 ことあるごとに、かりんをめぐってウィナーに決闘を挑まれる雨水……大変ね。
 雨水に弁当を渡すようになっても一向に不幸の種が消えないかりん。依然として母親の仕事が見付からない雨水、吸血鬼ハンターの仕事がまっとうできないウィナー、ウィナーに相手にされないクラスの女子たち……教室の中は不幸だらけ。
 ついに我慢の出来なくなったかりん。辛うじて雨水に連れ出され、廊下で鼻血を噴出してるけど……それをウィナーに感付かれたから、さあ大変。しかし、ウィナーは廊下の血を見てどうして吸血鬼の仕業だと思ったんだ? 普通、吸血鬼なら現場にあんなに血を散乱させるはずが無いだろうし。それとも、吸血鬼の血は人間の血と違って何か特徴でもあるのか?
 で、吸血鬼狩りに乗り出したウィナーから逃げまくるかりんと雨水……はいいけど、雨水が凶悪な吸血鬼の手下で、かりんが被害者ってかい。おもいっきし私情のこもった判断だな。
 吸血鬼用にウィナーが仕掛けた数々のトラップ……はいいけど、十字架もニンニクも流水も効果なし。しかし、流水に至っては元ネタがわからないってあたりが笑えるけど。

 ウィナーは吸血鬼が人類の天敵だとして退治しようとしてるわけだけど、実際に吸血鬼がいたとしたら、吸血鬼がどんどん人間を襲って殺してしまったら最後には自分らの身にも及ぶってのは誰でもわかること。吸血鬼が多数派で暴力を持って君臨できるなら、家畜のように人間を飼ってその血を適量だけ吸うのが堅実なやり方。逆に少数派だったら寄生虫のように人間社会にひっそり隠れながら目立たないように徐々に適量だけ吸うのが懸命で、折り合いをつけて共存しなけりゃいけないって話。
 世の中の吸血鬼物の中には吸血鬼がある程度多数派を占めてる作品(『トリニティブラッド』等)もあるけど、たいていは極少数派に過ぎないから、いざ人間たちが本気になって吸血鬼狩りを始めたらひとたまりも無く全滅するのは吸血鬼の方。だから人間の天敵なんておおっぴらな敵対行動なんかとれないはず。
 そういう意味で真紅家の吸血鬼というのはリアルなんだけど、逆に代々吸血鬼ハンターして来たにしてはウィナーの知識がお粗末過ぎるのね。ま、昔は吸血鬼ももっと多くいたとかいうようなこと言ってるから、その頃には横暴な吸血鬼も(人間社会の犯罪者並みに)数多くいたんだろうけど……それでも吸血鬼の弱点とかが変わったりはしないだろうからね。

◎SHUFFLE!
 (第23話)
 病院に運び込まれた亜沙だけど、医者も症状がわからないって感じだね。
 母親の亜麻から聞かされた亜沙の秘密……いつもの被り物を脱いだ亜麻には魔族特有の長い耳。この被り物って趣味じゃなくて耳を隠すためだったんかい。ユグドラシル計画の最初の実験体が亜麻だったってか。
 魔力の暴走で転移した先が、まだ通路が開く前の人間界だったってか。そこを助けてくれた男性との間に生まれたのが亜沙だけど、亜麻の実験によって強化された魔力を引き継ぎ、それが人間の体に溜まりこんでるのが亜沙の容態の原因ってかい。
 容態を回復させるには亜沙に魔法を使わせたら良いだけって話だけど、魔法嫌いの亜沙はそれを使おうとしないって話。魔法を使ってしまったら自分が普通の人間じゃないってことを認めてしまうことになるから嫌だって話かい。
 それはともかく、原因がわかってるなら普通の病院になんか担ぎ込まずに魔王のおっさんにでも相談した方が確実だろうに。いや、それをやりゃ亜沙が嫌がるだろうけどね。
 亜沙が魔法を拒否してるのは、自分が普通の人間じゃないところを見せたら亜麻が悲しむからってか。でも、そうやって拒否してるのが一番悲しませてるって簡単なこと、何でわからないんだ?
 自分の限界を悟って病院を抜け出してる亜沙……おいおい、亜沙シナリオのバッドエンドで終わるのか、この作品は。
 ま、奇跡は起こるんだろうけどね。

◎ガラスの仮面
 (第38話)
 立場が逆転したアルディスとオリゲルド……前半とは打って変わって、これこそがマヤと亜弓の配役を変えた効果の真骨頂って感じだね。さすがにこの後半のアルディスはともかく、オリゲルドをマヤがやるにはまだ無理がありそうだな。ここは亜弓の迫力の演技に完敗というところか。
 もっとも、その亜弓の演技もマヤのアルディスがあってこそ引き立てられてることは確かだけど……
 それにしても悲惨な作品だね。アルディスの両親が殺されるは、最後は和解するのかと思ったらアルディスは逃亡して、残ったオリゲルドはけっして心安らぐことの無い地獄の道を自ら選んでるって感じだし……
 それでも、オリゲルドは心の中でアルディスだけは信じていたことは確かなんだろうね。

◎ノエイン もうひとりの君へ
 (第11話)
 母親に受験を強要されなくなったユウだけど、結局は自分には何も才能が無いからってずるずると受験を続ける方向に流されてるかい。
 いや、受験が悪いとはいわないけど、動機がネガティブ過ぎるんだよね。おまけに誰でも努力したら勉強できるようなこと言ってるけど、そりゃ嘘だろ。努力しても出来ないやつは出来ないし、努力しなくても出来るやつは出来るって言う点では勉強もサッカーや絵とかも同じこと。
 もっとも、サッカーとか絵とかはそれぞれ単独の技能で評価されるのと違って勉強は総合評価だから、歴史だけ出来るって言ってもそれだけじゃ社会に認めてもらえないし(歴史学者になるには他の教科もちゃんとできて大学に受からないといけない)とかいう面がある代わりに、勉強は裾野が広いから、とりわけ人一倍できるとかいう部分が無くても、凡庸なやつは凡庸なりに評価してもらえるということ。裏返せば勉強で評価される内容なんてその程度の価値しかないってことだけどね。
 もっとも、日本もこれからは階級社会の時代だから、小さい頃からエスカレーター式の私立の名門校に通ってる金持ちのガキと、公立しか通えない貧乏人のガキとじゃ、生涯収入もかなり違ってくるだろうから、今からでも勝ち組コースに変更しようという心構えはそれはそれで立派かもしれない。
 でもねぇ……結局、5年後にデコヒーレンス現象が起こるから、そんな努力は無駄になるんだろうけどね。
 内田とかいう絶臨(絶対臨界阻止計画委員会)のねーちゃん。ようするに量子テレポーテーションの計画がこのまま推し進められて失敗したら量子論的多元宇宙における全宇宙消滅とかいう物騒な話。それを阻止するためにはマジックサークルプロジェクトの最初の責任者だった黛博士の協力が必要だってことだけど、それがハルカの父親だってかい。
 おいおい、それじゃハルカが龍のトルクの力を持ってるのも量子テレポーテーションの研究と関係してるとかいう話なのか?

◎ケロロ軍曹
 (第90話)
 忘れたころにやってくるケロン軍本部の成果チェック……は良いんだけど、そもそもペコポン侵略の本隊が撤退した後で取り残されただけの連中を、「よく頑張った」と撤退を迎え入れるでもなく、成果を上げないと査定に響くとか、よく言えたものだね。
 どう考えてもケロン軍本部に本格的なペコポン侵攻作戦を再開する意図は無さそうだから、ケロロ小隊って捨て駒にされてるだけだな。
 成果云々も軍がケロロ小隊に要求してると言うよりは、国民にペコポン侵略に失敗したと言えない軍が国民を欺くために必要としてるってとこなんだろうね。だから、ケロロの報告がいい加減で信憑性が無くても、軍はそれで国民に言い訳できたら言いだけだから、実際のところ適当にやって、とりあえずペコポンに足場を築いてるだけで十分ってところが本当だな。
 とりあえず他の宇宙人に対しての広告塔の役にも立ってるから、へたにまじめに侵略行動起こして失敗して追い出された方が困るんだろうね。

◎アニメ魂
 ToHeart2
 (特別編)
 ただの総集編かい。どうせならヒロイン別そのままじゃなくて時系列順に再編集するぐらいの芸は見せてほしかったところだけどねぇ。
 わざわざ1本総集編を入れたのは落合祐里香がちゃんと年越せるだけのギャラが入るようにとの配慮なのか? 真冬に電気やガス止められたら正月越すどころの話じゃないからねぇ……(おい)
「文化や習慣の違いからトラブルに巻き込まれてしまうるーこさん……」
 いったいどこの文化や習慣なんだ?
「典型的な詐欺の手口……」
 そりゃ花梨が巧妙と言うより引っ掛かってる貴明の方が間抜けすぎだろ。
 ああ、またイルファが無視されてる…… いや、ゲーム版のサイトに出てるキャラで未登場のキャラがいる方が気になるんだけどね。アニメ版には出て来ないのか。
 EDのクレジット。第10話(イルファの回)は入ってないだろ……と思ったら、ラストの姫由里姉妹のカットが辛うじて第10話の絵だな。セコイ。