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【DCSS】初音島桜前線注意報(8) 鷺澤美咲

2005年09月07日 | アニメ
 アニメ版の前作では猫の頼子との絡み以外にほとんど出番もなく、キャラクターとしての全体像すら明らかでなかった鷺澤美咲ですが、第9話に登場し、純一と音夢の仲直りのために意外な役割を果たしてくれました。
 どうせ今回だけのゲストキャラだと見切った前提でキャラクター的役割を見て行こうかと思いますが、今後も出番があったらごめんなさい。

(1)頼子と美咲

 言うまでも無く、美咲は猫の頼子の飼主です。杉並曰く「われらがサギーを素っ裸で部屋の中に閉じ込めていた変態ご主人様」ということになりますが、もちろん杉並は頼子の正体が猫であることを知らなかった上で頼子の言葉を受け流ししただけの発言ですから、特にやましいところがあるキャラというわけではありません。
 頼子が猫耳メイド姿になって朝倉家に現れたのは、美咲に代わって美咲の想いを純一に届けたいという頼子の願いに《枯れない桜》の魔法が作用した結果だということになっています。
 猫耳メイド姿の頼子は美咲の姿がベースになっていたはずですが、第9話で登場した美咲は前作の頼子とはあまり似てなかったような……ま、途中で2年も経ってたら女の子は雰囲気変わっちゃうだろうし(って、それを言い出せば他のヒロイン全部にも当てはまるんだけど)、猫耳やメイド服という属性が有るか無いかでもかなり印象が変わって見える気がしますからね。

(2)純一と美咲

 美咲の部屋は桜並木を見下ろせる場所にあります。そこをいつも音夢と一緒に登校する純一の姿を見続ける間に美咲は純一に片思いしてしまいました。
 前作の何話かの冒頭で純一が美咲の夢らしきものを見ていたことがありましたが……この夢からわかることは、この時点で美咲は純一と音夢の関係(できてる・できてないじゃなくて、兄妹だということ)を知らなかったということです。音夢のことは単に純一と仲が良い黄色いリボンの女の子というくらいに思っていた感じです。
 音夢を現す特徴に鈴のついたチョーカーじゃなくて黄色いリボンを持ち出してる辺りが純一と美咲の距離感を示しています。閉め切った美咲の部屋の窓からは音夢の首の鈴までは目に入らないし、鈴の音も耳に入らなかったのでしょう。

 原作のゲームでは頼子シナリオを突き進めると美咲に行き当たる結末になるわけですが、アニメ版の前作では音夢シナリオをメインに物語が展開したため、純一が美咲にたどり着くことはありませんでした。美咲はシリーズの最初と、《枯れない桜》の魔法の消滅で猫耳メイド姿の頼子が消えた後に、猫の頼子に話し掛ける以外に他のキャラとの接点が無いまま終わってしまっていました。

(3)頼子の記憶

 それから2年。純一と音夢の関係がこじれてることに悩んでるアイシアの前に美咲が現れました。
 前作での美咲は病弱だか何かで部屋の中に閉じこもっている感じだったのですが、今回は公園の中。健康になったのでしょうか。(いや、別に頼子シナリオをクリアしないと死んでしまうキャラだとかいうわけではないと思うけど……)
 そこで美咲はアイシアに向かってさも身近で知ってるかのように純一と音夢のことを語り、おまけに《枯れない桜》の魔法のことまで語っています。魔法のことはさておき、美咲が純一と音夢について語るにしては2人のことを知りすぎているように思います。
 作品中で明確に描かれていることではないので本当のことは知りませんが、前作の頼子がああいう形で終わってしまった以上、美咲は今も純一たちとは直接の面識は無いものと思われます。そりゃ、直接の面識は無くても風見学園の生徒なら2人の噂を聞く機会は十分にありそうですが、美咲が風見学園に通ってる様子はありません。しかし、美咲がアイシアに語ったことは直接2人を知っていないと(窓から眺めてる関係では)言えないことだと思います。
 純一と音夢に関して、知るはずの無いことを美咲が知っているとした場合に考えられることは、何らかの形で美咲には朝倉家にいた頃の頼子の記憶が伝えられているのでは無いかということです。それは頼子が枯れつつある《枯れない桜》に願った最後のなのかもしれません。
 美咲に2人の件に関してアイシアにアドバイスさせたのも頼子の記憶によるものだったのかも知れません。

(4)ことりと美咲

 純一と音夢の関係について美咲が語るのを聞いたアイシアは、ことりが言ってたことと同じだと感じています。同じことならわざわざ鷺澤美咲という特別なキャラクターを通して語らせる必要は無いように思いますが、なぜ美咲にことりと同じことを語らせているのでしょうか?
 純一(と音夢)について語ってることが同じということは、純一に対する立場が美咲とことりとでは同じだということです。確かにことりは純一と面識があるどころか、2年もの間、恋人役を演じてきたという点では、美咲なんかよりはずっと純一に近い位置にいるように思われます。しかし、美咲に1年間朝倉家にいた頼子の記憶があるとすると、その優位さは無くなります。何より重要なのは、どちらも純一に対して一方的な好意を持っているだけで、純一にはそれが通じていないということです。
 2年間も恋人役を続けていたら、ことりにはいくらでもアピールの機会があったと思いますが、そこは気配り優先の人です。純一の音夢への想いがわかってる以上、それを押しのけて自分が割り込もうと出来ないのが、ことりの欠点なのです。
 つまり、ここで奮起しないとことりは美咲と同じレベルのキャラになってしまうという暗示なのです。(でも、まぁ純一からすれば、前作でことりの告白を一回断ってるんだから、いまさらとかいう感じだと思うんだけどね)

(5)魔法と美咲

 美咲はまた《枯れない桜》の魔法についてアイシアに語っています。確かに《枯れない桜》の下で誓ったことは必ず実現するとかいう話が(純一の知ってるレベルで)語られていますので、それが魔法だとか言う話が人々の噂になっていてもおかしくは無いのですが、美咲の語った内容はもっと具体的過ぎます。まるで魔法を知っているかのように。
 頼子にしろことりにしろ美春ロボにしろ《枯れない桜》の魔法の恩恵を受けたキャラはいましたが、かといって当人が具体的に魔法を知っていたようには思えません。すると、美咲は世間話でされてる《枯れない桜》の噂以上に《枯れない桜》の魔法を知っていたということになります。
 それでは美咲は魔法使いだったのでしょうか? いや、美咲に魔法があるなら、自分の魔法で何かの行動を起こすはずです。頼子だって《枯れない桜》の魔法にすがるよりも美咲の魔法に頼った方が自然でしょう。そう考えると美咲は魔法使いではありません。
 じゃあ、何で魔法に詳しいのでしょうか? 深窓の令嬢が陥りがちなオカルト趣味という可能性があります。独自に《枯れない桜》の奇跡を調べていたら魔法に行き当たったとかいうことです。頼子の記憶を持ってるのなら、魔法に思い当たったとしても不思議では無いでしょう。

 しかしながら、別の解釈も考えられます。この美咲は本物の美咲ではなかったのではないかという可能性です。
 会ったのがアイシア、場所は《枯れない桜》のある公園……なんか魔法の匂いがぷんぷんしてきます。《枯れない桜》が枯れた今となってもなお芳乃のおばあさんの魔法だか残留思念だかを宿していたとすれば、それがアイシアの魔力と結び付き、かつて朝倉家にいた頼子の記憶の断片と結び付き、鷺澤美咲の姿として形を取ったのかもしれません。
 ま、孫たちがあまりにもどかしいからアイシアを使って仲直りさせようとしたってところでしょうか。
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