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【DCSS】初音島桜前線注意報(10) 彩珠ななことマジカルシフォン

2005年09月21日 | アニメ
 今回は正真正銘の魔法少女の話です。(作中マンガだけど)
 第11話は新キャラ紹介編第2弾・彩珠ななこの話。環の話と同じく、原作ゲームでのオリジナルのシナリオは既成の事実としてすっ飛ばし、アイシアを通して見た現在のありのままのななこの話です。
 例によってアニメに描かれた断片から彩珠ななこというキャラクターを解析していきましょう。

(1)彩珠ななこは眼鏡っ子

 一口に眼鏡っ子と言っても数々のパターンがあります。理知的な委員長タイプ、はにかみ屋の眼鏡を取ったら美少女タイプ、ドジっ子萌えタイプ、etc.……
 言うまでもなくななこはドジっ子タイプのキャラですが、それも積極的なドジっ子ではなく天然系のドジっ子で、普段はおとなしくて目立たないタイプです。第9話までは環と同じ程度の出番があるのですが、2人ともほとんど物語の本筋には関わってないのは同じなのに、どちらがより印象に残っているかというと、やはり圧倒的に環の方でしょう。
 いや、一度アイシアにマンガの原稿を見られて、それがアイシアの行動に影響を与えてるだけななこの方が物語に関わっているのですが、それでも環より印象が薄いことは拭えません。もっとも、環の場合は巫女衣装の早変わりの一芸だけで存在感を示してるってこともありますから、一概に比べられませんが。

 一方、ドジっ子としての要素は枚挙に暇がありません。第2話の昼休みに眞子が杉並を狙って投げた弁当の(というより鍋の)蓋の命中を食らってるし、マンガの原稿をめぐるトラブルもしばしば。第10話の冒頭で環が矢を放ったときもアイシアとともに逃げ損ねてるし、第11話のヤギをめぐる一件では眼鏡を落としてアイシアのお尻を大きなこぶが出来たとばかりに勘違いしてますが……そんな大きなもの、いったいどこに出来たこぶだと思ったのだか。

(2)マンガ家・珠川彩子

 ななこがマンガを描いているというのは前に学校の廊下で原稿をばら撒いてたので明らかだったのですが、同人誌全盛の今の時代、誰がマンガを描いててもおかしくはないので、マンガ家志望の女の子くらいに思ってたら、すでに連載を持ってる立派なプロのマンガ家さんだったという話です。
 ま、少年誌のマンガ家は相当に実力を積まないとデビューできないので中学生・高校生でプロになるってのはほとんど無きに等しいのですが、少女マンガの場合はセンスが第一で実力は連載しながら育てていこうという傾向が大きいので、中学生や高校生でデビューしてる人も珍しくはありません。だから、掲載誌の『Cute』が少女マンガ誌である以上、ななこがプロのマンガ家でも不思議はありませんが……

 確かに『マジカルシフォン』は少女マンガで問題は無いのですが、第5話でアイシアが廊下で拾ったあの原稿はいったい何だったのでしょうか。主人公が(純一そっくりの)男の子の魔法使いだから『マジカルシフォン』とは別物の気が。タッチも妙に少年マンガっぽかったし……
 ま、いまどきプロのマンガ家がコミケで同人誌売ってるのも珍しくないからそれもその類の作品なのかも知れませんが。
 しかし、第5話の魔法使いにしろ今回のシフォンにしろ、ななこの作品の魔法の呪文ってあんまりセンスが無いような気がします。その辺はまだまだ修行が必要ですね。

(3)ななこと魔法とマジカルシフォン

 ななこは子供の頃から魔法を信じていて、それを形にしたのが『マジカルシフォン』だということです。
 シフォンは困ってる人、挫けてる人を励ます魔法使いらしいです。シフォンは魔法で人を励まし、励まされた人は幸せを掴み取る……アイシアが求めている人を幸せにする魔法のひとつの形がここにあるということです。

 シフォンの魔法はななこが憧れていた魔法。では、ななこはどうして魔法を信じていたのでしょうか?
 アニメやマンガ、ファンタジー小説の影響……現実の世界ならそんなところでしょう。しかし、ここは初音島。魔法が実在する世界です。

 一番可能性の大きいのは、ななこは《枯れない桜》の奇跡を信じていて、それを魔法だと思ってたということです。《枯れない桜》の奇跡というと、頼子や美春ロボ、ことりのテレパシーなどがありますが、「枯れない桜の木の下での誓いは必ず実現する」という噂が広まるためには、その他の多くの実例があったはずです。
 ななこはそれらのどれかを目撃したのか、人から聞いたかして、それを現実のこととして認識したのでしょう。《枯れない桜》と同じ時を過ごした初音島の住人の多くもななこと同じ感覚を持ってたはずです。
 他の可能性としては、現実の魔法を目にしたことがあるという場合です。小さい頃の純一と出会い、和菓子を出すところを見て魔法を信じたってことは考えられないわけではありません。ちょうどアイシアに消防車を出してもらった男の子のように……

 そんなななことは反対に、魔法なんて信じないという人もいます。砂場で遊んでた子供たちや担当の編集者です。
 子供たちが魔法を信じていないのは、物心が付いた時にはすでに《枯れない桜》が枯れていて奇跡は起こらなくなっていたからと考えてよいでしょう。さくらが《枯れない桜》を枯らせた途端に、この初音島で魔法を信じることが現実的ではなくなったのです。
 編集者の場合はもっと簡単です。マンガ雑誌の出版なんて東京一極集中の産業の見本みたいなものですから、間違っても初音島に編集部があったりするわけはありません。彼は東京から原稿の催促のためだけに初音島にやってきたよそ者です。当然ながら《枯れない桜》にまつわる奇跡なんて信じてはいません。

(4)アイシアとマジカル4姉妹

 砂場で遊ぶ子供たちの前に颯爽と現れた4人の魔法少女(いや、1人は露骨に嫌そうな態度を示していたけど)、シフォン、タルト、パイ、ガレット。なんか口の中がパサパサしてきそうな名前の連中ばかりで、ミルフィーユとかティラミスとかもうちょっと湿り気のあるやつはいないのか?と言いたくなって来ますが……ま、パイを萌の巨乳に掛けたかったは見て取れます。タルトは本人はバナナタルトのつもりだろうし……
 ま、一見して何の変哲も無いコスプレねーちゃんたちです。子供たちに指摘されるまでも無く、十分恥ずかしそうですが、恥ずかしさの自覚の無い人も中にいますからそうでない人は大変です。もちろん魔法は使えません(1人を除いて)。

 で、何が謎かというと、この4姉妹、ななこの『マジカルシフォン』にちゃんとある設定なのか、アイシアがその場ででっち上げた存在なのかということです。ま、単純に考えたら公式設定どおりにアイシアが再現したものだと思いますが、何分にも『マジカルシフォン』そのものの作品全貌が明らかにされていないので作品中ではそれが証明されていません。
 ポイントなのは4姉妹を演じてるのがアイシア、美春、萌、眞子で、アイシア以外の3人はアイシアが純一の次に慕ってる人間だということです。この3人の次に入ってくるのがことり、そして少し置いて音夢という関係になってきますが、ことりは音夢が帰ってきてから純一と距離を置き始めてる感じで、それとともにアイシアにとっても美春や眞子と同じ感じでは付き合えなくなってるような気がします。
 すると、アイシアが気兼ねなく動員できる最大限がこの人数ということになってくるので、どうも動員人数に合わせてメンバーを決めたっぽい感じがしないでもないです。

 子供たちがシフォンやマジカル4姉妹に反応しなかったのは、別に痛そうな格好してるお姉さんたちの相手をしたくなかったというより、『マジカルシフォン』そのものを知らなかったと考えた方が妥当です。見たところ男の子ばかりだから少女マンガのキャラクターなんて知らなくても不思議ではありません。
 ま、アイシアがターゲットを見誤ったとしか言いようがありません。適切なターゲットを選んでいたら何らかの反応を示してくれたはずですし、その反応を見ればマジカル4姉妹の妥当性も推測できたのですが……残念です。
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