電脳アニメパス

アニメ及び周辺文化に関する雑感

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

【Kanon】鯛焼きと羽根リュックをめぐる冒険 #02

2007年07月04日 | アニメ
 彼女の名は月宮あゆ。ごく普通のけなげでかわいらしい少女のようでいて、実はうぐぅ星から来た逃げる鯛焼き泥棒である。なぜうぐぅ星から来たのが鯛焼き泥棒なのかは瑣末な問題に過ぎない。物語とは往々にして開始と同時に問答無用の奇怪な設定が突きつけられるものだ。
「あっ、どいて、どいて!……うぐぅ。ぶつかっちゃったよ」
 ところで、逃げる鯛焼き泥棒と言って置きながら、なぜ今、唐突にこの俺にぶつかってきてるのか、それは普段彼女が地元商店街を逃げ回っていて、たまたま通り掛った俺が避け損ねてしまったからだ。
「おい、こらぁ~~~~、そこの女の子!」
「おい、あゆ。お前、また鯛焼きを食い逃げしてきたのか?」
「うぐぅ。またお財布が無かったんだよ!」
 羽根リュックを背負ったよくわからないコスチュームで意味無く偉そうに答えるあゆ。その切羽詰った逃避行に、またしても俺は巻き込まれてしまった。
「おまえ、いい加減ちゃんとお金を出して鯛焼きを買えよ」
「うぐぅ。ボクも最初はそのつもりだったんだよ」
 今や彼女はこの商店街では知らぬ人はいない食い逃げの常習犯として、地元の鯛焼き業者からは警戒される存在であった。がんばれ、あゆ。去年出来た大型デパートの食品フロアの鯛焼きを食い逃げして、地元の鯛焼きを制覇するんだ……

(元ネタはある有名な作品の冒頭なんだけど、さて?)


 第2話「雪の中の入祭唱~introit~」

【ストーリー雑感】

 あゆの声による意味深な夢の光景。意味ありげに見えてどこまで意味があるのかよくわからないところだけど、原作ゲームでも1日の始まりはこれだから、ある意味お約束なんだな。ま、あゆルートや舞ルートだとそれっぽい感じもするんだけど、栞ルートなんかだと全然関係ない気がするし……

「あさ~~~、あさだよぉ~~~。あさごはんたべて~~~がっこうへいくよ~~~」
 名雪の目覚まし……東映版に比べてゆっくりすぎ。それが名雪っぽいといえばそうかもしれないけど。どうせなら録音時間オーバーして途中でぶち切れるくらいでもいいと思うけど、実際にはそういうのが多々あって何度も録音しなおしたんだろうなぁ。
 余計に眠くなるというのは確かにそうだろうけど、名雪がわざわざ自分の声を吹き込んだ目覚まし時計を渡してるってところに祐一の自覚が無いというのもねぇ。
 一方、隣の名雪の部屋では大量の目覚まし時計の大合唱。これで寝てられるというのは確かに凄いね。こういうところを東映版と違ってちゃんと実感できるように見せてくれてるのが京アニならではってところか。ぶち切れて時計を止めまくってる祐一が良いね。
「祐一、ジャム付けないの?」
「俺は甘いの苦手なんだ」
「甘くないのもありますよ」
 秋子さんの言葉を聴いたとたんに危険を察知して逃げるかのように出掛けようとする名雪。謎ジャムの登場ってか。何も知らずに名雪の分のトーストまで謎ジャムで食わされる祐一……ご愁傷様。空間が歪んで秋子さんの声にエコーが掛かってるってのが怖い。相沢祐一というより、ハルヒ絡みの事件に巻き込まれたキョンだな。
 名雪に声を掛けられて脱出のチャンスをもらった祐一。残念そうな秋子さんが何ともいえない……。

「毎日こんなに寒いのか?」
「今日は暖かい方だよ」
 ま、確かに暖かそうな陽差しではあるね。でも気温は氷点下ってところか。
 登校時の光景に見覚えあるか訊ねる名雪だけど、祐一の記憶は無いまま。
「ファイトだよ!」
 いや、それで思い出せるようなものでもないだろ。思い出せないのならそれでも良いという祐一に、そんなのは寂しいよと抗議する名雪。ま、幼馴染も思い出が無ければタダの知り合いに過ぎないからね。
 転校初日からチャイムぎりぎりの登校。ま、まだ予鈴なんだろうけど。そこにやってきた香里と北川。
「お前は昨日の荷物持ち」
 野郎の名前なんか1日では覚えないわな。ま、速攻で香里のカバン持たされてるあたり、荷物持ち以外の何者でもないのも確かだと思うけど。

 名雪たちと同じクラスで、席は名雪の隣。ま、この手の作品のお約束といえばお約束だろうけど、実世界で実現するには相当に確率低いと思うぞ。
 おや、香里がクラス委員なのね。
 今日は始業式だけだからこれで終わりって話だけど、その後、ノートとかをカバンに入れてる祐一。おいおい、そのノート、いったいいつ使ったんだ?
「祐一、放課後だよ」
 これ、『To Heart』みたいな昼休みは何する、放課後は何するってタイプのゲームなら区切りの意味があるんだけど、この作品でこんな事務的な挟み方してどうするんだろ?
 名雪は部活だと言ってるけど、香里は単に部室に立ち寄るだけみたい。香里が何の部活やってるかってのは原作ゲームでも明らかになってなかったと思うけど、何をやってるのかねぇ。

 新学期初日から部活で大変だろうという祐一に、走ることしか取柄が無いという名雪。そんなことは無いという祐一だけど……昨日今日やってきて出せるようなものは浮かばないわな。ま、典型的な美辞麗句に本気になって質問返してる名雪が意地悪というか何というか。で、出て来たのが立ったまま寝るってことかい。
 自分が名雪の家に居候してるってことは言うなという祐一だけど、
「ごめん、手遅れ……」
 登校前に口止めをしてなかった祐一がバカだな。
「今日の朝、みんなに言っちゃった」
 みんなにというのが名雪の付き合いの広さと言うか、豪快なのか……。そういって走って逃げようとする名雪だけど、階段で踏み外して、転落。その目の前にいたのが舞と佐祐理。2人とも災難だね。
 しかし、こうして2人と名雪を1画面で見たら、制服のスカーフの色が学年によって違うのが一目瞭然だな。しかし、転倒してめくれあがった舞のスカート(の中)に目を取られてる祐一……。舞とのファーストコンタクトだけど、こりゃ完全に警戒されてるな。

 すること無いからって学校を見物してる祐一。名雪の心配どおりに迷ってるってのが何とも。ま、ここで香里と出くわして助かるってのが原作通りの展開だけど……
 屋上に続く階段の踊り場でレジャーシートを見付けてるけど……言うまでも無く舞と佐祐理のだな。しかし、置きっぱなしにしてられるって、本当に誰も来ない場所なのか?
で、屋上の雪で遭難しそうになってるけど……この状況で自由に出入りできるようになってるってのが珍しいね。
 あちこち教室を開けてみてる祐一だけど……裸体デッサン中の美術室はまずいわな。ま、裸婦じゃなくておっさんだったけど。
 で、何とか香里に助けられたって展開だけど……
「振り返れば、美坂香里が立っていた」
 えらい美人じゃないのか……ま、完全にハルヒのあのシーンを意識した台詞だろうけどね。
 祐一のことを以前から名雪に聞いていたという香里。ま、祐一がこっちに来ることになってからだとは思うけど、7年前に会って以来のヤツのことをよくそんなに覚えてるものだね。(祐一みたいに完全に忘れてるのは別としても)
 香里が祐一を助けた代わりに置き去りに忘れられてる北川、哀れね。
「美坂香里か、クールな女だな」
 これは香里が挙動不審な祐一のことをどこかの工作員か何かだと思ったって台詞に掛けてあるんだろうけど、違和感ありまくり。

 で、お約束の鯛焼き泥棒登場。
「どいて、どいて~~」
「よし、箸を持つほうに避けるんだ!」
 どうでもいいけど、相手が左利きの可能性は考えて無かったのか?……って、本当に左利きだったのか。てっきり慌ててたからどっちが箸を持つほうかわからなかったってオチかと思ったけど。
 例のごとくあゆに引っ張られて逃げてるのは良いけど、道に迷ってしまった祐一。今日は災難続きだね。
 祐一が昨日引っ越してきたばかりだけど7年前には来てたと聞き、祐一のフルネームを口にしてるあゆ。同時に祐一もあゆのことを思い出したみたいだけど……。再会を喜んで飛びつこうとするあゆをとっさに避けてる祐一。で、あゆは木に激突……哀れ。
「もしかして、全然痛くも痒くも無かったとか?」
「すっごく、痛かったよぉ~~~!」
 こりゃ祐一が相当に酷いんだけど、なぜかあゆにだけは許されるんだな。これ、他のヒロイン相手にやったら完全にお終いっぽいんだけど。

 で、その激突の衝撃で落ちてきた雪に埋もれる被害に遭った悲惨なのが美坂栞。おまけに謝りに来た祐一とあゆの漫才をきょとんとして見せられるはめになってるし……
 何とか散乱した落し物を回収して、自分の家はこちらだと帰ろうとする栞を慌てて引き止める祐一。ずいぶん深刻そうな表情だから何かと思えば……
「帰り道を教えてくれ」
 そういえば、こいつら迷子の最中だったな。
 指切りして祐一とまた会う約束をし、走り去っていくあゆ。連絡先を聞きそびれてる祐一だけど、昔からそういうやつだったってか。7年前もどこのガキか知らずに遊んでたって話ね。

 そんな祐一の様子を伺ってる怪しい人影。
「やっと見付けた。あなただけは、許さないから!」
 いきなしマントだか毛布だかを脱いで祐一に殴りかかってくる真琴。ま、緊迫感とか雰囲気的なものは確かにこの方が良いんだけど、東映版のダンボール箱の印象が強いからねぇ。真琴の登場シーンはあれでやってもらわないと物足りないなぁ。
 しかし、攻撃が全然祐一に効かないのが悲しいね。真琴はテーマ曲が一番かっこいいんだけど、キャラがこれじゃあねぇ。で、腹が空いてるからってあえなくダウンってのがマヌケ。


【サブタイトル解題】

 「入祭唱」とはカトリックのミサの始めに唱えられる、式次第のような文言。音楽的にはレクイエムの最初に置かれる導入的な音楽のことですね。ここでは宗教的な意味合いはまったくないから、儀式の初めとか、物語の導入部とか、その程度の意味でしょう。
 前回と同じく、「雪の中」ってのも登校のところと、栞が埋もれたところぐらいだから、雪国の町ってことを表してるぐらいでしょう。「前奏曲」と「序曲」をすでに使ってるから「入祭唱」なんて言葉を無理やり探し出してきたって感じですが、とりあえず舞、栞、真琴の3人も祐一の前に一通り出てきたから、次回から本格的に物語に入っていくというところでしょうか。


【使用BGM】

01.「約束」
  あゆの声による夢の光景。
02.「Last Regrets」
  OP
03.「2 step toward」
  サブタイトル~水瀬家の朝食
04.「pure snows」
  登校途中
05.「彼女たちの見解」
  転入生の自己紹介~放課後
06.「木々の声と日々のざわめき」
  迷子の祐一
07.「日溜まりの街」
  あゆとの激突
08.「約束」ピアノアレンジ版
  再会
09.「笑顔の向こう側に」
  栞登場
10.「約束」ピアノアレンジ版
  あゆとのゆびきり
11.「the fox and the grapes」
  真琴登場
12.「風の辿り着く場所」
  ED
13.「Last Regrets」(イントロ)
  予告


 栞と真琴はテーマ曲を伴っての登場ですが、舞はサービス的な登場ってこともあってか曲無しです。ま、こんなところで舞のテーマ曲出して来ても違和感あるだけだし。
 「約束」のピアノアレンジ版はゲームのサントラではなく『AIR』とカップリングのピアノアレンジアルバム『Re-feel』から。


【謎ジャムの研究】

 さて、謎ジャムです。やはり『Kanon』を扱う以上、この問題を避けて通るわけにはいきません。今後もあゆや真琴が犠牲者となると思いますが、あまり引っ張るような問題ともいえないので最初に取り上げておきましょう。

 まず、謎ジャムとはどんなものかですが、画面から見るに普通に黄色いジャムのようです。見た目、マーマレードとそう変わらないような気がします。
 問題は味です。一説には「甘くない」から砂糖は使われてないとか言われていますが、常識的に考えてこれは程度の問題であって、甘いのが苦手な人でも難なく食べられる程度に甘さを抑えたものだと解釈するのが適当でしょう。まったく甘味が無いんならジャムとは言えません。実際、賞味した人のコメントからは確かにずばり「甘い」という感想は無いものの、甘さを否定するような感想もありません。甘さを含んだ上での「独創的な味」ということでしょう。

 最大の問題は不味いのか、そうでないのかというところです。まず押さえておくのは秋子さんの料理だということです。そんじょそこらの料理の苦手なヒロインが作った凶悪メニューってわけではありません。自他共に料理が得意だと認める秋子さんが自信作だというジャムなのです。けっして不味いというわけではないのでしょう。
 そりゃ、秋子さんに面と向かって不味いとは言えないにしても、本当に不味いのなら陰口で不味いというはずです。しかし、誰一人はっきり不味いとは言っていないのです。

 それでは、いったい何が謎ジャムを口にした人を恐怖に陥れるのでしょうか?

 おそらく、それは風味でしょう。普通、ジャムといえば材料に果実を使うものですが、秋子さんはそうじゃないものを原料に使ったために、その原料独特の風味がでてしまって、それに馴染めないものに恐怖を与えてしまってるのではないかと思います。
 とはいっても秋子さんに効いても「企業秘密」だと言って教えてくれないので、想像するしかありませんが、秋子さん自身は自信作だと言って(おそらくは)平気で食べられてるものなので、あまり変なものは使われてないはずです。

 可能性が高そうなのは黄色いパプリカってところでしょうか。緑のピーマンほども癖が無いから適量の砂糖で煮詰めればそれなりの甘くないジャムにはなりそうな気はします。ま、ジャムにするには硬い外皮の部分は削って肉質の部分だけを用いる必要があると思いますが……
 パプリカだけなら容易に判別が付くって気がしますから、複合素材という可能性もあります。パプリカの苦味を押さえるためにキャロット(ニンジン)を用いるというのはありえそうですね。
 で、味はともかくとして、パプリカとニンジンの混ざった風味のするジャムが出来上がるわけです。どんなものかは作ってみないとわからないけど、ピーマン嫌いやニンジン嫌いには敬遠したくなるような代物でしょうねぇ。


【その他】

 学校で迷子になってる祐一ですが、この学校、いったいどれだけ広いのやら。でも、麻帆良学園みたいな巨大学園都市ならともかく、前回見た外見からは普通の学校ぐらいにしか思えないから、単純に一定方向に歩けば出口に突き当たりそうに思うのだけど、祐一の話では曲がり角だらけっていうから、いったいどんな幾何学構造をした校舎なんでしょうかねぇ。
 クライン管構造になってて奥に進めば進むほど無限につながってるとか、トポロジー異常が起こっててどこがどこに繋がってるかが一定でないとか……なんか謎ジャム以上の謎ですね。

 迷子といえばあゆと逃げた道もそうだけど、こっちは単純に適当に走ってきたら知らない場所に来てしまっただけみたいですが。
 しかし、7年ぶりの感動の再会とか、栞の件とかのドサクサに紛れて、結局、鯛焼きの食い逃げを謝りに行ってないな、こいつら。もうこの町で鯛焼きは食えないぞ。

 どうでもいいけど、おっさんの裸体デッサンは嫌。美術部と思うけど、悲惨な部活だな。ま、高校の部活じゃ裸婦のモデルは雇えないだろうけど。かといって自分がモデルになるというような殊勝な女子部員もいないだろうし。なんか悪夢に出てきてうなされそうだな。
『アニメ』 ジャンルのランキング
コメント (2)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【Kanon】鯛焼きと羽根リュッ... | トップ | 週刊アニメ定点観察 Vol.515 ... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
うぐぅな人生(なんじゃそりゃ) (絵塗師)
2007-07-07 23:55:23
羽根の生えたバックパックって、ジェットすくらんだーじゃないの?飛んで逃げればいいのに。
re:うぐぅな人生(なんじゃそりゃ) (結城あすか)
2007-07-08 08:29:22
うぐぅ。
航空燃料は高いんだよぉ~。
それだけで鯛焼きいっぱい買えるよぉ~。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。