Opera! Opera! Opera!

音楽知識ゼロ、しかし、メトロポリタン・オペラを心から愛する人間の、
独断と偏見によるNYオペラ感想日記。

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RAFAL BLECHACZ (Fri, Feb 26, 2010)

2010-02-26 | 演奏会・リサイタル
もし、体が5つあったら、メトだけでなくて、他のオペラハウスの公演も鑑賞したいし、
いろんなオケやソリスト(歌だけでなくて楽器も)の演奏会やリサイタルにも行ってみたい。
でも、1つしかないから、いつも、とっても迷ってしまう。
こんなにたくさんあるオケ、こんなにたくさんいるソリストの、どの演奏会に行けば、
ああ、やっぱり今日もメトに行っときゃ良かった、と思わずにすむような、心を動かされたり、わくわくするような演奏が聴けるのか?と。
というか、大体、そんな演奏自体に出会えること自体がまれなので、
メディアの評でも、一般の方のご意見でも、ただ“良かった”、“素晴らしい”という言葉だけでは聴きに行く気がしません。
問題は、“どのように”良かったのか”なのです。

そんなある日、当ブログをごく初期から読んでくださっている方が、ご自身のブログで、
ラファウ・ブレハッチというポーランドのピアニストによる、日本での演奏会の感想をあげられていて、
それを読んだ時に、“この人の演奏は聴かなくてはならない!”という予感のようなものが訪れました。
その方が説明してくださっている彼の演奏の内容に、とても心惹かれるものがあったのです。

それで、NYで彼のリサイタルはないのか、、?と早速調べてみたら、
なんと、メトロポリタン美術館のコンサート・シリーズに登場するではないですか!
最近、NYでは美術館や図書館とタイアップしたリサイタル、
それも、美術館の余興の枠にはとても納まらないような、
すごく豪華なソリストを、連れて来てくれるものがあって、
しかも、贅沢なことに、こういった企画では、大きなホールとは違って、
すごく親密な環境、つまり小さなホールで演奏してくれるので、
NYにお住まいの方、また、ご旅行の予定がある方は要チェックです。

私はもともとピアノについて詳しくないうえ、最近のピアニストに関しては、
リサイタルもほとんど行かないし、コンクールの結果なんかまるで追っていなくて、とんでもない無知状態なのです。
なので、知っているといえば、それなりにお歳がいった大御所のピアニストか、
オケをメインで見に行った演奏会にくっついて来た(コンチェルトを演奏するために、、)中堅どころのピアニストか、
若い世代だと、NYなどの都市を含む派手な演奏活動を絡めた強力なバックアップを行うレコード会社の思う壷的に、
名前を無理矢理覚えさせられた、パンダみたいな名前のピアニストくらい、でしょうか、、。

というわけで、このブレハッチの名前も、恥ずかしながら、その方のブログで初めて知ったような状態です。
ところが、開演前に配られた資料を読んでいると、実は彼は2005年のショパン・コンクールで、
マズルカ、ポロネーズ、コンチェルト部門の最優秀奏者、かつ総合一位で、
しかも、その才能に敬意を評して、ショパン・コンクールの歴史上初めて、
総合の二位をなしにすることを審査員が決めたという、輝かしい逸話の持ち主なんだそうです。
そんなピアニストが、カーネギー・ホールでなく、こんな(といってはメトロポリタン美術館に叱られそうですが、、)
美術館のホールで演奏するなんて、私達観客はよっぽど幸せものか、それとも、コンクールの結果や逸話がハイプなのか、、?

このグレイス・レイニー・ロジャース・オーディトリアムというホールは、
メトロポリタン美術館の建物の、文字通り”中”にあって、エジプト関係の展示物にまぎれて、突然姿を現わします。
平土間は前後たった17列で一番席数が多い列で30席(前の方はもっと席数が少ない。)、
それに3列のフロント・メザニン席、そして4列ほどのアッパー・メザニン席でなっていて、
席数は、おそらく700から800の間じゃないかと思います。
列数が少ないため、どちらかというと、横に長い構造で、今日の演奏を聴いた限りでは、
カーネギー・ホールや、最大のライバル(?)モルガン図書館に比べると、残響の長さがやや短く、
音の色気でもやや負けている感じもありますが、最悪なアコースティックでもありません。

彼はすでにDG(ドイチェ・グラモフォン)と契約を結んでいて、何枚かCDも出しているので、
一応DGのサイトで顔を確認してから今日の演奏会に来たのですが、




ピアノに向かって歩いて来たブレハッチは、、、全然こんな写真みたいにお兄さんっぽくなくて、
まだほんの少年みたいなんですけど! めちゃくちゃ初々しいです。
配られた資料には1985年6月30日生まれとあるので、現在24歳?、、、見えない。まだ17歳くらいみたい。

けれども、この人、本当に落ち着いているんですよね。
まるでリサイタルではなくて、誰かお友達の家のサロンで弾く前のような、軽やかな感じでピアノの前に座って、
第一曲目のバッハのパルティータ第一番を、もったいぶった前置きもなく、
座ったと思ったらすぐに、さらっと弾き始めてしまいました。
最初の30秒くらいは彼自身も素っぽくて、淡々と弾いている感じだったんですが、
それを越えた辺りから、なんだ、これは?と思いました。
彼の表情とか弾いている様子が、段々とこの曲の世界に吸い込まれていって、それに伴って音も段々変わって行くのがわかります。
そして、あっという間に、彼のいる周りに、別の世界が出来てしまいました。
それにしても、このブレハッチというピアニストは、本当になんて幸せそうにピアノを弾くんでしょう。
それはピアノが弾けて楽しい、嬉しい、というような単純なことじゃなくて、
ピアノを弾くことを通して、その作品を生きる喜びを彼が感じているのが伝わって来るというか、、。
なんだか、その様子を見ていると、彼のまわりにシャボン玉が飛んでるような感じがするんです。

稀に、(彼の基準では)不用意なバランスで和音が鳴ると、”お?”というような表情で片目を開けることがあるんですが、
その表情が、”あ、しまった!”とか、”今のはこんな風に弾くつもりじゃなかったのに!”というような表情ではなくて、
”いやー、今のは嫌な音だったなあ。こんな美しい作品なのに。”という表情なんです。

彼、まだたった25歳にもならない年齢ですけど、もう上手く弾くとか、客を感激させる、とか、
自分らしいスタイルを模索するとか、そんなレベルとは全然違うところで演奏してる人です。
彼が目指しているのは、その曲の中に自分が見ている世界とか美しさを、
どうやったら聴きに来ている人にそのまま伝えられるだろう、という、そこです。
だから、思い通りにならなかった音は、”失敗”ではなくて、
それを遂行するための”邪魔・障害物”という感覚で捉えているみたいでした。

彼はコンクールのせいもあって、ショパンの作品のイメージが強いですが、
意外にも、私が今日のリサイタルの中で、一番感銘を受けて、仰天し、このピアニストは本当にすごい!と思ったのは、
二曲目のモーツァルトのソナタ変ロ長調(K.570)です。

私が実はオペラのレパートリーでも、モーツァルトを苦手にしているのは、
すでに何度かこのブログでも、恥を耐え忍んで、告白した通りです。
モーツァルトの作品は、オペラであれ、オケ用の作品であれ、独奏楽器用の作品であれ、
独特のモーツァルト調が炸裂しているので、オペラで彼が苦手なら、
基本、ピアノの作品でもやっぱり苦手なのは言うまでもありません。

なので、今日のプログラムでは、一番”なくてもいいかも、、。”なんてひどいことを思っていた曲だったんですが、
それがこんなに素晴らしい経験になるなんて!!!
もう、まるでオーケストラが演奏しているような音色の豊かさで、
あ、これ、木管楽器の音色だ、、と思えば、確かにこの作品にモーツァルトがオーケストレーションをつけたら、
このフレーズは木管になるだろうな、と、つい笑みが出てくるような、そんな演奏です。
ところが、同時に、彼の演奏には、全くアイディアだけが先行しているような、わざとらしいところが皆無。

この曲に関しては、すごく低音域を軽く弾いていたのも印象的で、他の奏者なら、
もっと左手の音を効かせたくなるんじゃないかな、と思うところも、非常に、軽く、柔らかく弾いていました。
しかし、それがこの曲に独特の躍動感と軽さとぺろりと舌を出しているようなお茶目さを生み出していて、
全部を弾き終わった時に、そっかー、と思わされる演奏になっています。
でも、考えるのは全て後。聴いている時は、ただただ、彼の作り出す音楽に魅了されていて、
いつの間にか、私も一緒にシャボン玉で遊んでいるような感覚に襲われてました。

とにかく音色のバリエーションが尋常でない。
彼は本当に、本当に、ピアノという楽器を、どのように弾けばどういう音が出るのかということを、
知り尽くしているんだと思います。

BBC・ミュージック・マガジンが、彼のことを、”素晴らしいピアニストであるが、それにも増して優れた音楽家”と、
評したそうですが、この手の批評やキャッチ・コピーの類は一切信じない私でも、
自分の耳で彼の音を聴いた後に浮かんだのは、全く同じ言葉でした。
もしかしたら、純粋な音色の美しさとか、技術の洗練度のそれぞれでは、彼の上を行く人もいるのかもしれませんが、
彼を素晴らしいピアニストにしているのは、それらをどのように組み合わせ、
音楽を作り出しているか、という、その点にあるので、彼の素晴らしさは全くアンタッチャブルであり、全く安泰なのです。

多分、私と同じように、ショパンに焦点を合わせて聴きに来ていた人が多かったのでしょう。
モーツァルトの演奏の後は、予想していなかった素晴らしさに、観客が大熱狂し、Bravoが飛びまくりでした。
ブレハッチもこの反応にはすごく嬉しそうでしたが、彼自身が”ショパン・コンクールの前には、
モーツァルトの作品を良く演奏していた。”と語っている映像があるので、
私達の方がただ知らなかっただけ、ということなんだと思います。



モーツァルトの軽さは、これがもしかすると彼のスタイル?という小さな疑問は、
次のドビュッシーの『ピアノのために』で吹っ飛びます。
こちらは、さっきまでの軽い低音域が嘘のような、ものすごいパワーのある重低音で、
曲想の違いという当然さを置いても、ちょっと同じ人が演奏しているとは思えないような、
大人びた感じと若さが上手く拮抗した、激しさ・情熱が感じられて、これもすごくいい選曲だと私は思いました。
この、モーツァルトとドビュッシーの二つが、今日のリサイタルの私の二大フェイバリットで、
休憩を挟んだ後の後半のプログラムは、アンコールも含め、全て、
彼が最も得意とするレパートリーと言われるショパンの作品、
バラード第三番(変イ長調作品47)、スケルツォ第一番(ロ短調作品20)、
幻想ポロネーズ(変イ長調作品61)に、アンコールの4つのマズルカイ短調(作品17-4)というプログラムだったのですが、
それらのショパンの作品よりも、私は前半の二曲の方に、より勢いと、演奏から受ける若々しさと作品の間のバランスの良さを感じました。

もちろん、彼のショパンが悪いわけがないのですが、
ショパンの作品群については、もう少し時間が経ってから、彼の演奏がどういう風に変わっていくか、
そちらの方がむしろ楽しみなように思いました。

それにしても、何という才能でしょう、このピアニストは!!
こんなにピアノという楽器のリサイタルで心がわくわくしたのは私は初めてです!
あまりに興奮した私はインターミッション中に連れに電話をし、
”今ここにいないのは、あなたの人生において最大のミス。”と一方的に宣言し、
帰宅したら帰宅したで、早速日本の実家の両親に電話し、ブレハッチという人のリサイタルがあったら絶対に行くべし!と強迫電話。

それにしても、彼のような人が、パンダよりも地味に、
美術館の小さなホールで演奏しているなんていうこの事実は、どう考えたって変です!!!
己を音楽を愛する人間と自称するなら、彼のような人を大事にしなくてどうするか!と思います。
彼の名前と演奏の素晴らしさの予感を与えてくださった娑羅さん
(あ、興奮して名前を出してしまいました、、。)に本当に本当に心から感謝致します。

ちなみに私はこのリサイタルであまりに彼に惚れこみ、
翌日、彼のCDを全タイトル大人買い(といっても、3枚しか出ていないんですけど。)してしまいました。
この3枚のうちでは、一番新しい、ロイヤル・コンセルトヘボウと録音したショパンのコンチェルトが収められたCDが、
私が聴いた彼の演奏の素晴らしさの片鱗を一番多く見せていると思うのですが、
それでも、録音は録音で、この人は絶対に生で聴かねばなりません。

もし、ブレハッチというピアニストが皆様の足の届く場所でリサイタルを開くことになったら、
絶対に、絶対にお聴き逃しなきよう!!!
聴き逃された方には、丁度そのリサイタルのある頃にMadokakipから電話がかかってきて、
”今、会場にいないのは、あなたの人生において最大のミス!”と駄目出しされますので。


Rafał Blechacz, piano

BACH Partita No. 1 in B flat Major, BWV 825
MOZART Sonata in B flat Major, K. 570
DEBUSSY Pour le piano
CHOPIN Ballade No. 3 in A flat Major, Opus 47
CHOPIN Scherzo No. 1 in B Minor, Opus 20
CHOPIN Polonaise-Fantasie in A flat Major, Opus 61
encore:
CHOPIN Mazurka in A Minor, Opus 17 No. 4

The Metropolitan Museum of Art
The Grace Rainey Rogers Auditorium
MEZZ A Even

*** ラファウ・ブレハッチ Rafał Blechacz ***
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Unknown (Akiko)
2010-03-09 20:08:41
はじめまして。
私もこのリサイタル観ました。凄かったです。
ラファウ・ブレハッチ専門応援サイトを運営しています。よろしかたらご覧ください。
彼は来年2月またアメリカを訪れるようですよ。
嬉しいです! (娑羅)
2010-03-10 00:54:01
ブレハッチを気に入っていただけて嬉しいです!
そして、私のブログを読んで彼に興味を持っていただけたなんて!
私はMadokakipさんほど細かいところまで、感じることも聴くことも、そして観ることもできないので、なかなか自分が受けた感動を人に伝えられるような文章が書けないのがもどかしいのですが、今回は私のレポがお役に立てたようで「書いてて良かった」という思いです。

グラモフォンの写真、確かにずいぶん大人っぽく写ってますね(笑)
私は彼を弟にしたい

モーツァルトのソナタは、昨年2月に私が大阪で聴いたものと同じです。
私もモーツァルトは苦手(聴くのも弾くのも)なのですが、仰るように彼の音色のヴァリエーションの豊かさには驚嘆してしまいます。
ピアノを少しでもかじったことのある人間は、モーツァルトをコンサートにかけることの難しさを痛感します。
このごくごくシンプルな世界は、一点のごまかしもきかないからです。
モーツァルトを弾いて人を感動させられるピアニストは本物だと、私は思っています。

ブレハッチは今年10月にまた来日します。
大阪にも来ることが決まっているので、私はまた行くつもりです♪
ラファウってかわいいですよね。 (NAO@NYC)
2010-03-10 12:52:11
コンクールで優勝した時の録音があるのですが、もう、すごいですよ!終るのをまてないオーティエンスからの黄色い歓声がとびまくり!最後までエネルギー切れにならず、キラキラと輝きを保ったまま演奏を終えるその力量に驚いた程です。
丁度この頃、コンクールの結果を追っかけていた頃でしてとても懐かしいです。
本人は「いい子!!」な第一印象な方で、どこかの中国系のピアニストみたいに演奏会で謀殺されないようにと願ったものです。
かれがこうして小さいホールで演奏会をやっていて、アレ?とも思いましたが、逆に安心しました。
NYにまたいらっしゃる時は是非、私も聴きに行きたいなとおもってます。
今回はミスったなぁ.....。
はじめまして! (Madokakip)
2010-03-10 16:22:58
 Akikoさん、

はじめまして!
ご自身のサイトのご紹介、ありがとうございます!!
なんと、心強い、、。これで、NYに彼が来る時を見逃さずにすみます!!

しかし、素晴らしいですね。
世界の一人でも多くの人に読んでもらうために、全て英語で書かれているとは!!
しかもすごい情報量です。大変でいらっしゃるでしょう。
でも、私のような人間には嬉しい限りです。
まめにチェックさせていただきます。

このサイトを見せて頂いた感じでは、
日本にお住まいなのかな、と思ったのですが、
”このリサイタル”というのは、このNYのリサイタル、ということでいらっしゃるんですよね?
ということは、彼の演奏を聴くために日本からいらっしゃった、、?!
でも、お気持ち、すごく良くわかります。
素晴らしいピアニストですものね。

>彼は来年2月またアメリカを訪れるようですよ

!!!!!! もう絶対聴きに行きます!!!
それから、ご了承を頂く前から何なんですけれども、
Akikoさんのサイトはこれからチェックさせて頂かねば、と、
ブックマークに即入れしてしまいました。
事後承諾のような形になってしまってすみません。
書きっぱになってしまって、、 (Madokakip)
2010-03-10 16:43:21
 娑羅さん、

とにかくこの感激を早く文章にしたい!!という気持ちから、
一気に書いたのはいいんですが、そこで力が尽きてしまいまして、
本当はきちんとご挨拶に伺うべきですのに、
先に娑羅さんにコメントを頂くという、だらしのないことになってしまいました。

本当にこのような素晴らしいピアニストを知ることができたのも、
娑羅さんのおかげです!!

>モーツァルトをコンサートにかけることの難しさを痛感します

ピアノもやはりそうなんですね、、。
実は私、こんな暴言を吐いたらまた叱られるかもしれませんが、
今、モーツァルトのオペラがあまり好きでない理由も、
実はそこにもあるのかな、、と思っていまして、
つまり、あのごまかしのきかない作品を、
きちんと歌って、観客の心を動かせる、
現役で活躍中の歌手がすごく少ないのではないかな、と思うんですよね、、。
演出でいろいろ凝られても(魔笛とかですね、、)、
やっぱり歌や音楽を埋め合わせることにはならないので、、。

>このごくごくシンプルな世界は、一点のごまかしもきかないからです

そうですよね、本当に。
しかも、彼はちゃんと弾いてるだけでなくて、
その先のαがあるんですからすごいです。
こんなにモーツァルトの作品を聴いていてわくわくし、
曲の終わりに、ああ、もう曲が終わってしまう!!と、
残念だったことはないです、私。
大抵は、いえーい!終わったーっ!!って感じ(←どこまでも失礼、、)なので、、。

>私は彼を弟にしたい

わかります~!
ホント、かわいいですよね。
私は彼が白いハンカチをポケットから出して、
鍵盤を拭いている仕草がなんかほのぼのとしていて好きです。
駄目だし前に! (Madokakip)
2010-03-10 17:01:32
 NAO@NYCさん、

>今回はミスったなぁ.....。

ああ、そんな、私が駄目だしに伺う前にご自身で、、(笑)

Akikoさんが”来年2月に再訪米あり”と教えてくださっていますので、
来年リベンジですね!私も絶対聴きに行きます!

確かにNAOさんのおっしゃるとおりで、
観客としては、こんなホールで演奏をさせてしまって申し訳ない、とか、
NYの音楽ファンは何をしとんじゃ!(だって、このリサイタル、
NYタイムズなんかレビューすら出てないんですよ!!
前からNYタイムズの音楽評は終わっていると思っていましたが、
ホント、あらためて駄目駄目だ、ということを思い知りました。)
という気持ちもあるのですが、
しかし、こういった小さなホールで、きちんと自分の音楽を展開している彼の方が幸せなのかもしれないですね。

>どこかの中国系のピアニスト

本文中でも少しふれましたが、
ふっと、私も彼のことが頭をよぎったんですよね、。
ブレハッチが到達しているこの世界に、
彼が一瞬でもいいから、かすりでもする日が来るのかしら、、?と。
本当にそれくらい、音楽をする人としての器の違いを感じました。
つまり。。追っかけです (Akiko)
2010-03-10 18:16:40
住まいは東京です。あの日、NYはすごい吹雪だったでしょう?なのでより一層、このリサイタルの素晴らしさをひしひしと感じました。翌日のDCも行けたんですよ。さらにinspirationalでした。演奏会のたびに進化している、本当に凄い演奏家だと思います。一年前の来日公演とは全く違ったラファウ・ブレハッチになっていました。(でも、本質的な彼の価値は保ったまま。。)
来年は、デュトワと、リストのコンチェルトでまずUSへ行く、とインタビューで何度か発言しています。

私は最初、NHKのTVで彼の演奏を聴いて、そのまま釘付けとなり、今日にいたっています。LOL
今のお気持ち、とってもよくわかります。
ずっと応援しましょうね♪
楽しみ (mami)
2010-03-10 21:06:34
なんだか、とても素晴らしかったようですね。読んでいて、聴いてみたい!と思い、
検索してみたら、今秋来日するのですね。

是非聴いてみよう、と思います。楽しみ~!
ついにmadokakipさんの耳に! (boku)
2010-03-11 04:03:37
やっぱりすごいですよね、彼。
>とにかく音色のバリエーションが尋常でない。
去年2月の来日の来日でもそれは感じ取れました。
作品17の4つのマズルカでやっぱり音綺麗だなぁーとはしゃいでいたら、
その後の英雄ボロネーズでハイテンション、ハイパッションの超熱演に度肝をぬかれました。
曲が変わるごとにピアノの音色がまるで別物に変わりますよね。
最後のアンコールで弾いた月の光は一年たった今でも忘れません。彼のピアニッシモは人間業じゃないです。

>ちなみに私はこのリサイタルであまりに彼に惚れこみ、
>翌日、彼のCDを全タイトル大人買い
わーー!すごい!自分と同じ事してます!
自分がはじめて聞いたのは2007年のロシア・ナショナル管弦楽団との共演で、曲はショパンの一番でした。
もうあまりの素晴らしさにその後の「新世界」なんて耳に入りませんでしたし、
帰りに乗る電車間違えちゃってかなり困ったことになっちゃった程ですもん。
当時はまだDGとも契約していなかったのでその公演の翌日にショパン国際コンクールの音源のCDをHMVまで走って買いに行きました。

>平土間は前後たった17列で一番席数が多い列で30席
彼ってまだ国際的な認知度が低いのか日本で来日公演するにも料金が低いんですよね。
(ちなみに10月に福岡でやるリサイタルは6000~3000円、安!)
それはもちろん料金が低くて助かるんですが応援している側としては、
ラ○・ラ○やユンデ○・リィより料金設定が低いというのはとても悔しいです。
(こんなオナニープレイ的な演奏しか出来ない野郎に負けているなんて(怒)、
ちなみにリィのお値段はブレハッチの倍)
ザルツブルグやコンセルトへボウなんかで結果は出しているのであと五年もすれば先輩のリィにも追い付くでしょうが、
早く彼の素晴らしさを世の中に広めていきたいですね。

10月の来日はピアノやってる友人を連行して聴きに行きます。
そいつがどんな顔するかいまから楽しみです。
そうでしたね! (Madokakip)
2010-03-11 10:42:34
 Akikoさん、

>あの日、NYはすごい吹雪だったでしょう?

そうでした、そうでした!
本文に書き漏れてしまいましたが、前日からすごい雪で、
車なんか雪に埋まってましたよね。
私はリサイタルがなくなってしまうのではないかと思って、
直前にメトロポリタン美術館に電話してしまいましたから。
”リサイタルは予定通りですよね?”という質問への、
”はい!予定通りです!”という係りの方の力強い答えは嬉しかったのですが、
でも、これ、どんな格好で行くよ、、、?って感じでした。
だって、キャブをつかまえるまでですら、普通のパンツじゃ裾はどろどろだし、
長靴に裾を入れていくのもなあ、ピアノのリサイタルに、、と思って。
でも、もう演奏を聴き始めたら、天気のことなんて忘れてしまいました。
本当に行ってよかった、それだけです!

おっかけ&ファンの方のパワーってすごいですよね。
このブログに来てくださる方はオペラのファンの方が多いですが、
やはりすごい情熱を持って特定の歌手を見守り続けていらっしゃる方がたくさんいらっしゃって、
そのパワフルでいらっしゃるのには、いつも感嘆しています。

私はなぜだか、特に最近、固定した好きな歌手とか奏者とかが出来にくくなっていて、
公演やリサイタル単位、もしくは役とか作品単位でしか判断が出来ない感じです。
歳によるエネルギーの不足かしら、、、?

そんな風な私ですが、しかし、
実力に見合った評価や認知を受けていない演奏家、歌手を見ると、
これは、このブログという武器を使って、
なんとか多くの方に知ってもらわねば!!と、思います。
特にブレハッチのアメリカでの認識の低さ、
注目の低さは犯罪ですらあり、私はこれから、
激しく、この犯罪を取り締まっていきたいと思います。
会社でも早速同僚にこのリサイタルの話をしておきました。

それから、それと同時に、評価に中身が伴っていないアーティスト、
こちらも身もだえするほど、許せません。

>来年は、デュトワと、リストのコンチェルトでまずUSへ行く、とインタビューで何度か発言しています

去年、NYフィルとの共演もあったような情報を目にしまして、
見逃してしまった自分が許せません。
来年こそはそんな間違いをしでかさぬよう、しっかり注意を払いたいと思います。
もう絶対に!! (Madokakip)
2010-03-11 10:47:39
 mamiさん、

>読んでいて、聴いてみたい!と思い

本当ですか!!!そうだとしたら、こんなに嬉しいことはないのですが、
多分、聴きに行かれた後、一番嬉しく、幸せな気持ちになられるのは、
mamiさんだと思います。
実際、娑羅さんに彼のことを紹介していただいて、
私がそのような気持ちですので、、。

秋ですか、、いいですね!
我々NYは後一年我慢しなければなりません、、
ちゃんと覚えてますよ (Madokakip)
2010-03-11 11:49:53
 bokuさん、

うふふ、実は、ブレハッチのことをプッシュしてくださったもう一人の方として、
ちゃんとbokuさんのこと、覚えてますよ。

娑羅さんのブログで彼のことを教えていただいてずっと気になっていて、
そして、bokuさんに頂いたコメントで駄目押しです。
本当に聴きに行ってよかったです。

bokuさんはそうするともう3年も前から彼の演奏を聴いていたんですね。
Akikoさんんも書いていらっしゃいますが、
確かに彼って、まだどんどん進化中で、
聴くたびにいろんな発見がありそうな感じがします。

それにしても初めて聴いたのが、ショパンの一番、、
うらやましい。
そりゃ、電車にも乗り間違えるってもんです。

そして、私、本当にびっくりしてしまったんですが、

>10月に福岡でやるリサイタルは6000~3000円

これ、本当ですか、、?
ありえません、、、。
こんなのは、演奏の内容に比して価格崩壊と言ってもいい状況です。
もっと、主催者側はお金をとってください!!!
チケットが安いということを、内容のない演奏家ゆえ、と勘違いする人もいるんですから!!

>こんなオナニープレイ的な演奏しか出来ない野郎

bokuさんが言うと、私が言うのとは違って、
なんだか生々しい感じがするのが面白い。
これが現役男子高校生とのパワーの違いなんだわ、、と。

>早く彼の素晴らしさを世の中に広めていきたいですね。

全く同感です!この記事が微力でも、その助けになりますように!

>10月の来日はピアノやってる友人を連行して聴きに行きます

それは彼の感想が楽しみですね。その時にコメントいただけると嬉しいです。
先日教えてくれた人はこの人でしたか (Kuritakmi)
2010-03-11 15:28:40
先日、力説されていたのはこの人だったのですね。皆さんの熱い応援演説を読むにつけ、是非、聴いてみなければ、と。

全然、話が変わりますが、昨日、本日とCarnegie HallでのMarrinsky Orchestraのベルリオーズのトロイ人を聞いてきました。大昔にMETで見ているはずなのですが、当時は長いだけで何のことやら分からず、だったのですが、今回は音楽が良く聞こえ、初めて堪能した、という感じです。特にエアネイスを歌ったSergei Semishkurという人が、輝かしく、かつDramaticなTensionを感じさせる声で良かったですよ。
大阪に二回来ますよ (Odette)
2010-03-11 17:02:31
こんにちは。ブレハッチは、私も気になるピアニストなんですよー。ただ、彼のリサイタルがある時に限って急用ができたり(私にとって)優先順位の高い別の公演とダブったりで、なかなかご縁がないんです…。秋には大阪に二度も来てくれるようなので、なんとか行ってみたいと思います!これを読んで、ぜひその体験をしたいと思いましたもの~。

>中国人ピアニスト
郎○ちゃんのことかしら…。
私は普段は「気に入らないことは目に入らない」のでなんとも思いませんことよ~。
ただ、彼の愛で方は違う所にあるのです。彼の指から放たれる音の一粒一粒が魂を持って元気に飛び跳ねているではありませんか~。VPO&メータとショパンを弾きましたが、ふっかふかの毛布の上でご機嫌なピアノ小僧のようで愛らしいと私は思ったのですが。
…ここらで退散いたします~。
わしも聞きたいんじゃが・・・ (素人耳)
2010-03-12 15:38:22
ブレハッチ殿、わしも前から聞きたいと思っておるんじゃが、なかなか生で聞けんのじゃよ。今年もおそらく都合がつかんわい。わしの都合のいい日に来てくれんかのう(笑)。仕方ない、CDで我慢の日々じゃ・・。
そのかわり今年は、ツィメルマンとポゴレリッチを初めて聞くのが楽しみじゃ!

>名前を無理矢理覚えさせられた、パンダみたいな名前のピアニスト
くわっ、くわっ、くわっ(大笑)!これはラン・ランどののことじゃな。わしは彼のピアノも大好きじゃが・・・あ~~~っ、四方から石が飛んできたぞーー。

昨年ウィーンで、メータ指揮ウィーン・フィルとハイドンのピアノ協奏曲を弾くのを聞いたのが、生では初めてじゃが、音の美しさもテクニックもすばらしかったぞよ!まあ、わしは素人じゃがな・・。わしも、レコード会社が大宣伝で後押しするだけの演奏家は好きではないが、ブレハッチとはまた別の魅力を感じるのう。

わしの最大のピアノのアイドルはアルゲリッチなんじゃが、彼女はもうずっと、ソロでは弾かんからのう(嘆)。ま、ピアニストは多士済々じゃ。実演でもCDでもいろいろ楽しめば、いいんじゃなかろかのう
彼は良心ある芸術家 (Akiko)
2010-03-13 11:54:11
ラファウ・ブレハッチは演奏会の回数を抑え、演奏会毎の質を最高度に近いものにしています。彼の演奏の価値は、単なる観客動員数とかチケット価格では測れません。NYでもご覧になったとおりです。NYでは、しかし、彼の表現したいことと実際の結果にほんの少しばかりギャップがあるように感じました。翌日のDCは観客の集中力がものすごく、彼もポジティブなエネルギーを受けとめとても弾きやすそうでした。

アメリカでプロモーションが遅れているのは事実ですが、(アメリカのエージェントは演奏会でもサイン会を開かない方針なんです。これは許し難い。)彼は欧州でもオランダ・スペイン・イタリアの田舎の小さな良質なホールで良い演奏を重ねていますし、国際的には有名でない地元オケとも共演しじっくりと経験を積んでいます。今年の来日では、日本のオケと共演します。

エージェンシーのプロモのやり方に文句を言うより、こちらの素敵なブログのような、音楽を愛する人たちが集まる場での口コミの方が昨今は効果があると信じています。これからもじんわり広がっていってくれれば、と願っています。

・・・で、こちら来年2月22日エドモントンの演奏会です。
http://www.edmontonsymphony.com/the-eso-presents/2010-11-the-eso-presents/rafa-blechacz-plays-chopin/
華麗なる大ポロネーズにコンチェルト、プラス、ショパンリサイタルという、ショパン好きにはたまらない内容です。お知り合いの方とかいらっしゃいましたら、ぜひ。
何度もおじゃまして、スミマセン。
そうなんです! (Madokakip)
2010-03-13 12:45:49
 Kuritakmiさん、

そうなんです!あまりに興奮して、熱く語り過ぎましたね、失礼しました(笑)。

>METで見ているはずなのですが

METでのトロイ人、、もしや1984年の!?
ノーマンが出演した、、?!
実はレヴァインの25周年記念にメトが作成した音源セットがありまして、
第五幕の抜粋がそのセットに入っているのですが、
名音源ぞろいの同セットの中でも
一際強烈な光を放っていて、もう最高の演奏です。
というか、私はこれ聴いて、鳥肌が立ちまくりでした。

マリインスキーということは、ゲル指揮ですか?
彼も本当にパワフルですよね、、、『鼻』の隙間にあれこれと、、。
秋は彼をプライオタイズ! (Madokakip)
2010-03-13 13:06:55
 Odetteさん、

>秋には大阪に二度も来てくれるようなので

そのようですね!
どうぞ、今回こそは、この彼のリサイタルこそを優先順位一位にして頂けますように!!

>郎○ちゃんのことかしら

あら?漢字で書くと、こうなのかしら?(とすっとぼけてみる。)

気に入らないことを無理矢理お目に入れるのは気が引けるので、
素人耳さんへのお返事の方でURLを紹介しておきますが、
(素人耳さん、超いい迷惑、、。でもきっと許してくださると思う。)
そこで、彼の演奏をどう思ったか、書いてあります。

歌手も同じで、どんな楽器の演奏者でも、
レパートリーや共演者といった要素はもちろん、
その日その日の観客のエネルギーなどにも左右され、
一日として同じ出来の日はないですから、
私がたまたま良くない日にあたった可能性はありますが、、。

>…ここらで退散いたします~。

いえいえ、このブログでは、皆さん感じたままを
正直に話して頂きたく思います。
恵まれたことに、このブログの読者の方は本当にマナーが良い方ばかりですので、
自分とは違う意見にもきちんと耳を傾けていただけるはずです。
(というか、一番マナーが悪いのは管理人、、。)
というわけで (Madokakip)
2010-03-13 13:30:29
 素人耳さん、

というわけで、こちらのコメントで、この記事を、、。

http://blog.goo.ne.jp/madokakip/e/ad22f0db26f418a3f7a3527c29f93682

実は私、本文にも書いてますが、
結構、このメト・オケ・コンで彼を聴いた時、
すごく痛々しい感じがしたんですよね、、。
誤解のないように言うと、彼の演奏は決してひどくもないし、
下手でもありません。
でも、、、例えば今回のブレハッチのようなピアニストに比べると、
自分が何のためにピアノを弾くのか、
何を伝えたいのか、ということ、目的意識といってもいいのかもしれませんが、、
まだ、あまり良くわかっていない、、というか

考える暇がないんじゃないか、という気がしたんですよね。
彼は一級のオケとの共演も多いし、なんだか大忙しですけど、
レコード会社とかマネージメントに引きずりまわされている感じがして、
これじゃ、どんなに才能があっても、伸びる時間がないわな、、と思うのです。

それに比べて逆にブレハッチはもう十分過ぎるほど、
目的意識とか自分の音楽はこうだ!というものがあって、いいオケとコラボすれば、彼自身もきっと得ることが多いだろうに、
ラン・ランとは反対に、(CDではいいオケと共演してますが)地味に活動しているんですよね、、。

なんか、ちょっと、立場が逆なように感じるんですよね。
これはAkikoさんが言っている、チケットの売り上げとか、
そういったこととは関係なく、
やはり、実はとても大事なことだと私は思うのですが。
トロイ人 (Kuritakmi)
2010-03-13 13:36:16
どんどんブレハッチから外れていきますが、記録を見返してみると、私が見たのは93年の12月で、マリアユーイング、トーマスハンプソン、ゲイリーレイクス、ポールプリシュカ、フランシスポレット(?)でした。
マリインスキ-はもちろんゲルの指揮です。
今日のNY TimesにReviewが出ていました。凄く褒めてますね。
meet the artist (Madokakip)
2010-03-13 15:19:56
Akikoさん、

このNYでのリサイタルの後、
帰り際に、近くに座っていた男性と、
いいピアニストですねーという話で盛り上がって、
立ち話をしていたら、ほとんどの座席がはけた頃に、
係の人がやってきて、”今、meet the artistの時間ですので、
ご興味があればどうぞ。”といわれましたが、

>アメリカのエージェントは演奏会でもサイン会を開かない

となると、あれは滅多にない機会だったのか、と、
meet Rafałして来なかったのが悔やまれます。

エドモントン、、これはカナダのアルバータ州の、、、。
真剣に日帰りででも聴きに行こうか?と思ってしまいましたが、
すでにチケットを抑えてしまったメトの公演、
(しかも『ワルキューレ』の初日!)とバッティングしてますーっ
体が二つ欲しいーーーーーっ!!
噂の (Madokakip)
2010-03-13 15:26:39
 Kuritakmiさん、

あっ!噂のKuritakmiさんの公演記録を引っ張り出して来てくださったのですね!!
(注:先日メトの公演でお会いした際に、
このブログがもともとは覚書代わりだったことに話が及び、
Kuritakmiさんも、色んな公演の記録をつけていらっしゃるというお話になったのでした。
ちゃんと気に入られた歌手にマークもついているそうです。
Kuritakmiさんの生オペラ歴は私より長く、
垂涎の公演をたくさんご覧になってらっしゃいます。)

>トーマスハンプソン

ですか、、、それが、

>長いだけ

に感じた要因かもしれないですね、、(笑)
なるほど・・・ (Odette)
2010-03-14 03:13:54
ブレハッチの記事なのにラン・ランの話題を引っ張ってすみません。
私はCDから入りましたので、あの百面相とオーバーアクションは実際に昨年、VPOとの共演で目撃するまでは知りませんでした。
と、前置きをしておいて。
彼の場合、共演者との相性が極端に出てしまうのではないかしら。リンクしてくださった記事を拝読しましたが、メータとは終始アイコンタクトを取り合って、というより見つめあって、オケとのコミュニケーションをはかっていました(私自身が前から2列目にいましたので、間違いないです!)。まぁ、ショパン・コンチェルトはピアノが王様のような曲ですから、ブラームスと比較して考えるのは無理ですが…。
メータはまるで我が孫を見守るかのようにそっと包み込んでいて、ラン・ラン自身も温かいぬくもりの中で涙が出そうなほどの渾身の演奏でした。私がライブで聴いたショパンの中では上位に入ると思います。本人もメータも、そしてオケも会心の出来だったと見え、オケからもソリストを称える足踏みがずっと続いていました。これは無視できない賛辞ではないでしょうか?
もう一つは、彼が「自己流の」音楽にしてしまうという点でしょう。そして私は、それを悪いとは思いません。100人のピアニストがいれば100通りの解釈があっていいと思うからです。そして、空っぽなんかじゃ決してない。私はラン・ランの将来を信じていますし、今のラン・ランも好きです。ちなみに、「楽譜から情景が思い浮かんできて、その情景を音で表現しようとしている」んだそうです。もちろん、好き嫌いはあって当然ですけどね。

・・・と、擁護してみました。あまりにも無残にバッサリと切り捨てられていましたので。捨てる神あれば、拾う神あり?!あー、やっぱり石が飛んでくる~・・・。早く逃げようっと。
いえいえ (Madokakip)
2010-03-14 09:50:42
 Odetteさん、

>引っ張ってすみません

いえいえ、これはとても有意義なディスカッションだと思いますので、
さらに引っ張ってみます。

それぞれの方にはそれぞれの音楽の楽しみ方、鑑賞の仕方、
また何をもっていい演奏、または演奏家と呼ぶか、という、
定義が違いますので、感じる結果が違っても当然のことだと思います。

これはあくまで私の場合ですが、
オペラの聴き方ともかなり共通していますので、
ここでまとめておくのも有益かと思い、この話題を引っ張ってみました。

まず、私の中には、二つのラインがあって、
一本目は、演奏家・歌手としてどうか、ということと、
もう一本は、一級の演奏家・歌手としてどうか、というものです。

私の感じる限りでは、メトの舞台に立つような歌手や、
世界をツアーして回れるようなソロの演奏家というのは、
非常に稀な例を除いて、やはり一本目の線は軽くクリアしている人ばかりです。
なんで、私が例えば、このブログである歌手や演奏家をどんなに批判しようとも、
やはり、すごい力を持った人たちなのだ、という、
その認識は底辺にあるつもりです。
(長くこのブログを読んで下さっている方にはそれは伝わっていると思うのですが、
もしかすると、いきなりこのラン・ランの記事だけを読まれた方はそうではないかもしれないですね。
それは私の責任です。)

そして、もう一つのラインなんですが、
この演奏家、歌手は限られた数の、素晴らしい演奏や歌唱を提供できる人か。
これも人によって本当にいろーんな定義があると思うのですが、
私にとっては、
①まず、出す音色、声そのものに特別なものが備わっていること
②それに卓越した技術を持っていること
③引き受けたレパートリーに責任を持つこと
④どんなに不調な時でも、一定以上のクオリティと火が保たれていること
⑤演奏に上限のない努力の跡と本人の考えた跡とか哲学のようなものが感じられること
このあたりがポイントです。

Odetteさんがお聴きになったメータとVPOとの演奏が素晴らしかったというのは、
間違いなくそうでしょう。
Odetteさんがどうお感じになったかが問題で、
VPOのメンバーがどう思うかというのは私には特に大切ではないですが、
それでも、彼らがそうやって彼を讃えたのはやっぱり演奏が素晴らしかったのでしょう。

でも、その素晴らしい演奏の一方で、私が聴いたメト・オケとの演奏のようなものがある、、
この事実は、私にとって、彼を一級の演奏家としてクラシファイするのには厳しいものがあるのです。

仮に彼が、どんなにレヴァインやメト・オケから、メータとVPOのような温かいエネルギーを得られなかったのだとしても、
コンチェルトを演奏するなら、絶対に指揮者を見なきゃいけません。
それは、オペラで指揮者を見ないで歌っている歌手がいたら、
それがどんなに人気歌手でも、”こりゃ駄目だ。”と思うのと同じです。
(とはいえ、50年代のような歌手がスターだった時代はともかく、今のご時世に、一級の歌手で指揮者を見ずに歌う、なんていう例は、
少なくとも私は見た事がないですし、
50年代だって、本当に優れた歌手は指揮者をきちんと見ていたと思います。)
コンチェルトはオケと一緒に作る音楽なんであって、
ソロで食べていけるピアニストは例外、なんてこと、ないですよね。

それから、レパートリーも、ショパンでもブラームスでも、
引き受けたからには、自分の得意なスタイルが何かに関係なく、
真摯にその作品のコアを演奏で引き出す努力をしなければなりません。

また、私が観た演奏会は、彼はゲスト・アーティストでしたけど、
それでも、彼のように、自分の名前で客を呼べる位置にある演奏家=ソロのピアニスト、
特に一級のそれには、お膳立てされればいい演奏をする、というのではなくて、
どんな状況でも、自分がその火をつける位の心意気を私は期待します。
もちろん、一緒に演奏する相手との相性というのは、
それでもあるものですけれど、少なくとも最善は尽くしてほしい、と思うのです。

私がブレハッチとラン・ランを比べて違う、と思う点はそのあたりです。

くどいようですが、よく読んでいただければ自明な通り、
だからといってラン・ランが素晴らしい演奏をしない、ということでは決してありませんし、
私が疑問視している点以外の部分では、いいものも
もちろんたくさん持っているとは思います。
僭越ながらラン・ラン問題のまとめを・・・ (Odette)
2010-03-14 21:58:39
ふっかけた?責任を取らなければなりませんね(汗)。
まず、
>コンチェルトを演奏するなら、絶対に指揮者を見なきゃいけません。
これについては、当然のことだと思います。ソリストとオケとの共同作業なくしては曲は決していいものになり得ませんし、その意味で、指揮者とのコミュニケーションがはかられていないコンチェルトほど悲しいものはありませんから・・・。メト・オケとの共演がなぜそんな悲劇になったのかは知る由もないですが、相性はともかくプロとして、オケと一緒に音楽を作るという姿勢が欠如していたということ、それはいけませんね。

>引き受けたからには、自分の得意なスタイルが何かに関係なく、真摯にその作品のコアを演奏で引き出す努力をしなければなりません。
これも、さきほどと同質の問題を含んでいる気がします。共演者との相性、そして演目。もしこれがアルゲリッチやヨーヨー・マのような演奏家であれば、当初から気に入らないオファーは受けないでしょうし。ラン・ランは音楽性も人格も熟しきる前に一線級として連れまわされるようになってしまった。若いがゆえに、「断れば次のチャンスがなくなってしまう」ことを恐れてノーと言えない。貧乏生活の中、ステージ・パパによって脅迫的に仕立て上げられてきたラン・ランにとって、ピアノで身を立てることだけが親から愛される術なのですから。結果、マネジメントがひっきりなしに詰め込むスケジュールをこなすだけの毎日になってしまう・・・。
VPOと共演したショパンはソリスト、オケ、客席が一体となった素晴らしいものだったと私は思います。それだけに、それをコンスタントに出せないのだとしたら、それは残念なこと。良心的にサポートできるマネージャーがついてくれれば、と心から願ってやみません・・・。
いえいえ、有意義です! (Madokakip)
2010-03-15 13:19:00
 (Odetteさん、

>ふっかけた

だなんてとんでもない!
有意義な議論を開始された、と言い換えてくださいまし。

>貧乏生活の中、ステージ・パパによって脅迫的に仕立て上げられてきたラン・ラン

そうだったんですね、、、
多分、彼はそこを越えて(親を切り捨てるって本当に大変なことだとは思いますけれども、、。)、
周りの意志でなく、自分がやりたいこと、やるべきことを見極めた時、
今より、もっともっといい演奏をするようになるんじゃないかと思います。
まだまだ若いですしね。
また機会があれば、私ももう一度彼の演奏を聴いてみようと思います。
ブレハッチは (steph)
2010-05-23 21:02:22
5年に1度のショパン・コンクールの優勝者ということもあって、比較的宣伝されているような気がします。地方公演もありますし。聴いてみたいと思いつつLiveでは聴いたことがなかったのですが、
>”いやー、今のは嫌な音だったなあ。こんな美しい作品なのに。”
のところに興味を引かれて、今秋、ソロ+コンチェルトの特別コンサートのチケットをとってしまいました。ショパン・イヤーなだけにALLショパンPGでモーツァルトはないのですが、楽しみです。
どうしましょう~。 (sora)
2010-05-24 22:27:24
stephさん
私も同じコンサートに行きますよ。
ところがです。
私はまだピアノもあまり聴いて無いし知らないのですが、どちらかというとショパン苦手疑惑が私の中でむくむくと立ち上がっていて、ブレハッチ君のオールショパンコンサートにも今更不安が。。。
実演を聴いていて、バッハとかモーツァルトとかは好きかも!な感触があるのですが。
モーツァルトに関してはmadokakipさんと私って逆ですね(笑)
ブレハッチくんが素晴らしいショパン演奏で私を感動させてくれることを期待しています。
ブレハッチのオール・ショパン・プログラム (Madokakip)
2010-05-25 14:15:24
頂いた順です。

 stephさん、

そうですね、時々音楽の友なんかを買って読んでいて思うのですが、日本はすごくクラシック音楽全般が盛んで、
情報も早いな、と思います。
なので、ブレハッチに関しては、アメリカと比べると知名度、温度感に多少差があるように思います。
このあたりはAkikoさんの方が詳しくていらっしゃると思いますが、、。
記事を読まれてリサイタルに足を向けていただけるなんて、本当に嬉しいです。
彼の演奏には決してがっかりさせられないはず!!
ご感想をブログにあげられるのを楽しみにしております!


 soraさん、

>モーツァルトに関してはmadokakipさんと私って逆ですね(笑)

そうそう、私、基本、駄目ですからね、モーツァルト、、。
ショパン苦手でいらっしゃるかも知れないのですね。
オール・ショパン・プロとのことですから、そりゃきついですね、、どうしましょう~ですね、確かに(笑)
でも、どういう点が苦手でいらっしゃいます?というのも、私も作品によっては苦手なのもあるんですよ。
なんでsoraさんはどういうところがいやなのかな、と伺いたくなりました。
ラファウ・ブレハッチの普遍性 (Akiko)
2010-05-26 18:03:45
うふふ、また来ちゃいました。
ラファウ・ブレハッチのピアノは、ピアノをあまり聴かない方も、あるいはクラッシックにあまりなじみがない人であってさえも、すっと心にはいってくるものがありますよ。かえって、いろんなピアニストを聴いている方の方があれこれ比較して音楽の核心をのがしているケースも。
Madokakip様の記事の素晴らしさを見るとわかりますよね!
私ももともとは、オケの曲ばかり聴いていました。
私としては、彼の日本のメディアでの扱いは、実力やポテンシャルと比べるとあまりにも控えめだと思っています。自分のサイトを日本語でも充実させて、少しでも貢献しよう、などと、現在計画中です。
(と決意表明をすることによって、不精な自分にカツを入れようとしております。)
素晴らしい、価値ある演奏ですよ♪
苦手? (sora)
2010-05-27 01:43:11
なんでそう思ったかといいますと、、、

月曜は第10回ショパンコンクール優勝者の「ダン・タイ・ソン」という方の演奏を聴きました。前半は「舟歌」と「ピアノ・ソナタ第3番」で、後半は「24の前奏曲」でした。
前半は特に琴線に触れることなく普通にきれいだなという感想で終わり、問題は後半。この方、打鍵が結構強いような気が私にはしたのですが、この曲の特徴とも相まって強弱が激しいのです。気付いた時には「鬱陶しい」と感じていました。ちょっとショックでした。鬱陶しいって、、、。
もちろんこの方の演奏と私が合わなかっただけかもしれないのですが、ショパンの曲って結構激情型が多い気がするので、普段は特別気にしないで垂れ流して聴いているけれど、実演でじっくり聴くと、似たような感想になったりして?という疑問が残りました。
でも、もちろんソンさん上手いんですよ。結構な喝采だったと思います。

あと、少し前に別の方のショパンとバッハの演奏を聴いたのですが、初めのバッハは感動したのに、ショパンはさらっと流れてしまいました。バッハってただの音の羅列っぽいような気が初めはしたのですが、いつしかその規則正しい中に「美」が感じられて「おぉー!」となりました。今日はいつまでもこれを聴いていたいなぁ~なんて感じましたし。
ショパン、、、、なんででしょう。
とっても美しいメロディーだと思いますし、本当に凄いなぁと感心しきりなのですが、バッハのような気持ちにさせてくれません。音がいっぱいで、私のキャパを超えるんですかね?
華やか過ぎるのかな?
ちょっとよく分からないです。

でも「戦場のピアニスト(映画)」で使われている「バラード第1番」はえらい泣けました。
やっぱり曲によるんですかね。
大した疑惑じゃなくてすみません。「かも?」ですからね

因みにちょっと前のブレハッチくんのブリュッセルコンサートのラジオ録音を聴くと、やっぱりバッハやモーツァルトっていいな~と思いました。ショパンのスケルツォなどもあったのですが、少なくとも「鬱陶しくない」ので実演に期待します☆
あの人のバッハ~ (boku)
2010-05-28 16:56:19
自分も10月6日のソロ+コンチェルトのコンサートを取りました。
しかしなんでオール・ショパンなんですかね。
いくらショパンイヤーだからってブレハッチ呼んでおいてショパンを弾かすってそれどうなんですか?
ツィメルマンだってユンディ・リィだって同じJAPAN ARTSで来日するんだからブレハッチぐらい好きに弾かせなさいよ!!
と言いたくなります。

今一番興味があるのがやっぱり彼のバッハです。
彼の多彩さでバッハを表現したらどうなるのかを早く生で体験したいです。
彼のフーガがいかなるものなのか!!聴きたい~。
頂いた順です。 (Madokakip)
2010-06-02 18:46:54
頂いた順です。


Akikoさん、

>うふふ、また来ちゃいました。

どうぞ何度でもいらしてください♪

>彼の日本のメディアでの扱いは、実力やポテンシャルと比べるとあまりにも控えめだと思っています

そうですか、、まだアメリカでのそれに比べるとましかな、と思ったのですが、
まだまだなのですね、日本でも。
やはり、ファンの熱い思いに勝るものはありませんから、
ぜひ、Akikoさんの力でさらに広く伝道していただかねば!
今でもあれだけの量の記事を日本語と英語であげられるのは大変だと思いますが、
頑張ってくださいね!
私も微力ながらこのブログで貢献できれば、、と思います。


soraさん、

なぜだろう、、ピアニストというよりは、ボクサーみたいなイメージ、、
>ダン・タイ・ソン
マイク・タイソンのせいかな?すごいごつい人がピアノの前に座っているような光景が目に浮かぶのですが、
そんなわけないですよね。

>バッハってただの音の羅列っぽいような気が初めはしたのですが、いつしかその規則正しい中に「美」が感じられて「おぉー!」となりました

バッハはいい演奏に出会うとまさにそうですよね。

私の場合、ショパンの中には、ちょっとおセンチに感じる曲があって、
それがちょっと苦手だったりします。
どの作曲家の作品もそうなんですが、
弾くテンポ、タッチの違いなどで、曲の雰囲気が全然違って感じられるので、
何人か違う奏者で聞くのも大事かもしれないですよね。
同じ位著名で、ショパンをよく弾く、と言われている人でも、
やっぱり曲によってむらがあって、
この曲はこの人、あの曲はあの人、みたいなことになりがちなので、
それぞれの曲で、複数の奏者の演奏を聴いておくのが一番理想的かもしれないですね。

bokuさん、

いい感じで吠えてますね。
確かに、ショパンは人気があるし、ブレハッチのショパン・コンクールでの経歴など、
を考慮してそうしたんでしょうけど、実際、私が聞いた時は、私には、
どちらかというと、ショパン以外の作品群の方が面白かったです。
オール・ショパンだと、アンコールもショパンになってしまうんでしょうか、、。
オール・ショパン (sora)
2010-10-07 02:09:10
6日はブレハッチのコンサートに行ってきました☆
プログラムは以下の通りです。

2つのポロネーズ 作品26
4つのマズルカ 作品41
バラード第1番 ト短調 作品23
ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 作品21


うふふ。
なんて素敵なコンサートだったことでしょう。
まさに‘幸せ’になれるコンサートでした。
madokakipさんや他の方みたいな素敵な感想は書けませんが、まず、
ショパンなのに鬱陶しくない
最初のポロネーズなどは結構強く打鍵していたかと思いますが、全体を通して彼の音って‘優しい’です。なんであんなに素敵な音色になるのでしょう。優しさに包まれて幸せになれました。
最初の曲からウルウルしてしまいました。
はぁ~。
やっぱりショパンも良いですね~
ブレハッチを紹介して頂いた皆さんに感謝致します

来年はバッハかモーツァルトがいいなぁ~。
soraさんの仰る通り (Ree)
2010-10-07 06:11:38
私も昨夜、ブレハッチのコンサート聴きました。
soraさんの「幸せになれるコンサート」という言葉、まさにその通りだと思います。

後半のコンチェルト、ブレハッチの音色・表現もう全て素晴らしかったのは勿論ですが、東京交響楽団と指揮の大友直人さんが、とても良い雰囲気でブレハッチのサポートをしていたのも印象的でした。

こちらのブログで、Madokakipさんはじめ皆さんがお勧めして下さらなければ、危うくブレハッチの実演を聴くのをもう少し先延ばしにしてしまう所でしたので、私も皆様に心から感謝いたします!

来日の度に聴いてみたいと思えるピアニストがまた一人増えました。

自分も行ってきました! (boku)
2010-10-07 22:10:44
サントリーホールで初めてのポリーニを聴いたのは去年の五月の事。
そのときに座った席は丁度ピアノを弾くポリーニを正面から見る方向の席で、
そのとき私は若干ながら体調が悪く、始まる前から僅かながらの自分の耳への不安はありました。
そして演奏が始まり、、、何かがおかしい、、、まるでピアノの前に薄幕でも張られている様に音がぼんやりとしている、、、
これは自分の体調の所為なのか?それともピアノの裏側という音響的に不利な位置だからなのか?
演奏は終わって会場は大喝采。アンコールを聴くもやっぱり自分は乗れませんでした。

そして今回、待ちに待ったブレハッチ一年半ぶりの日本公演。
座ったのは正面にある一階席とは反対側の舞台後ろの席、俗に言うP席というもの。
この区画に座ったのは初めてだったので、もしやポリーニの二の舞になってしまわないか!
果たしてブレハッチの音は自分までしっかりと届いてくれるのか!?

結果は残念なものでした。
彼特有の優美な音色自体は遜色なく聞き取れるのですが、
ホールから届いてくる音からは去年聴いたポリーニの音と同じ印象を受けました。
具体的に言いますと、高音や単純な音ほど聞こえやすく、低音や複雑な和音ほどぼんやりと聞こえる、です。
物理的に考えてこの症状は明らかにピアノの音が後ろの席まで直接届いていない、という証拠。
(考えてみれば当たり前ですが。)
ブレハッチの音はこんなもんじゃない!
中学生のときに人生変えくれたあの時ピアニストの音はこぉんなやわなもんじゃありませんでした!
愛するブレハッチの演奏会、その一回棒に振るった様で非常に悔しいです。

結論!:ピアノが登場する時の演奏会でサントリーホールのP席は座るな!
これからの自分の教訓です。
(思いっきり決め付けておりますが、もちろんこれはあくまでも自分の意見でございます。
ご不快な点などありましたら申し訳ありません。)


しかしそんな音響的に不利な位置に座っていても、それでも感動させられてしまいました。
すご過ぎます。流石は我らがブレハッチ。

一曲目のポロネーズは残念ながらP席の音響に順応できずに終わってしまったのですが、
二曲目のマズルカでやっと順応して来たころになるとブレハッチの曲作りに魅了されてしまいました。
とても魅力的で洗練されたポーランドのリズム、この人のひたむきさはいつ聴いても素晴らしいです。
しかし3曲目のバラードの1番には驚きました。
有名な曲ということもあり予習で様々なピアニストの演奏を聴きましたが、
ここまでクライマックスの持って行き方がうまいと思った演奏はありませんでした。
出だしは他のピアニストと比べるととても大人しく静か、
とっても素敵で堂々とした曲周りの10分弱という間で、
段々とフィナーレへと繋がる盛り上がりがちょっとずつ見えて来ます。
その“押し”と“引き”がまるで一つの物語のように繋がっていき、
そしてクライマックスの悲劇性、押し寄せてくる音の波、感動です(涙)。。。

そういえば自分のこの曲の第一印象が「同じ旋律が何度も登場してまどろっこしいなぁ」みたいなものでした。
そこら辺、録音を通してじゃ気づけなかったショパンの意思を感じ取ることが出来ました(笑)。
毎度思いますがどうしてブレハッチさんはこんなにも作品に忠実でいられるのでしょう?
ソリスティックさみたいなものが微塵も感じられないのにここまでの個性を感じ取れるのでしょう?
すごいお方だ・・・

そして協奏曲の2番、
オケと一緒でもやっぱりブレハッチさんはすごいですね(笑)。
協奏曲を弾く彼の姿を見ていると自分が中学二年の時に初めて彼を聴いたときの演奏を思い出しまし感慨深くなってしまいました。
(外見的にはほとんど変わってないですからね(笑))
第一楽章はまあ音響の影響でCDを聴いている様だったのですが、
第二、第三楽章はすごかったですねぇ。思わずため息が出ました。
CDのおかげで彼がどういうコンチェルトを弾くかは分かっているんですけどね。
やぱり彼の魅力は生で聴かないと分かりませんね。
(それだけにホントにまともな席で聞きたかった。。。)
また指揮の大友さん、ブレハッチとオケをしっかりリードしてくれましたね。
アイコンタクトを交わしながらとっても息のあったお二人でした。

このP席、ピアノの音は曇って聴こえましたがオケの音は良く聴こえましたね。
むしろ普段は奥にいて耳に入るのが少ない金管、木管の音がしっかり聞こえて面白かったです。
全体のアンサンブルが若干崩壊することが数回見受けられましたが、それぞれのソロなどしっかり決めていました。
ファゴットのソロとってもうまかったです。
また指揮者を正面から見るってのも面白いですね。
大友さんの細かい指揮一つ一つ確認することが出来ますのでなかなか面白かったです。
なのでオケのみの演奏会だったら面白いかも・・・

そうそう、今回、同じ部活のピアノ好きT君を連行いたしました。
本当のブレハッチ君はこんなもんじゃないんだ。
と言いたかったですが彼が彼で感動してフワフワしていたので直接的には言いませんでしたが、
(終演してからサイン会もやっていましたからね。
少年みたいなブレハッチにプログラムにサインしてもらっていました。
自分はしっかり家から持参した彼のコンチェルトのCDにサインしてもらいましたよ(笑))
ああ、ちゃんと正面から聴きたかったなぁ。。。
「ブレハッチ日本に来たら絶対誘ってね!」とも言ってくれました。
こうやってブレハッチの同志がどんどん増えていってほしいです!
次のブレハッチはなるべくオペラシティで聴きたいです。あそこの音響好きです。
Unknown (Kew Gardens)
2010-10-08 00:33:21
私も6日のコンサートに参りました。 みなさんの熱いコメント読んでいて、久しぶりの期待のピアニスト!と期待してのですが・・・・。

まずびっくりしたのは、音の柔らかさ。スタインウェイ(でしたよね?)がこんな音を出すのを 正直初めて聞きました。 ピアノは男性楽器だと思っているのですが、どちらかというと女性的な音に聞こえました。 オールショパンでしたが、ポーランドの民族音楽を思い起こさせるようなフレージングとリズムに新鮮さを感じました。 

でも、私にはピンとこなかった。 特に両手和音で引くようなところは、音がぼわ~としたといいましょうか、粒がつぶれてしまっているように聞こえました。BokuさんのようなP席ではなく、2FのA席だったのですけれど。 

私の耳がおかしいのか、波長があわなかったのか、周りのお客さんの興奮状態にも乗れませんでした。最近寝不足だから、半分寝ていたのかも。決して、中国の某ピアニストのように器械体操のような演奏がすきなわけないんですけれど。 

(ここでもかなり外しますが)ショパンより、どちらかというとモーツァルトのほうが好きなので、そういうプログラムの時に再挑戦、でしょうか。
あらららら。 (boku)
2010-10-09 00:01:55
>Kew Gardens
>特に両手和音で引くようなところは、音がぼわ~としたといいましょうか、粒がつぶれてしまっているように聞こえました。BokuさんのようなP席ではなく、2FのA席だったのですけれど。 
あれ?そうですかー。
単音ははっきり聴こえたんですよね?
じゃあまるっきり自分と同じ症状ですね。。。

自分がブレハッチを聴いた二回は両方ともオペラシティでして、
その時はどの音もはっきり響いていたんですけどね。
う~ん。soraさん、Reeさんはどう聴こえました?
もしかしたらサントリーホールだからとも考えられなくも・・・

今後のリサイタルに行かれます方、確認していただけますか?
席は重要です。 (sora)
2010-10-09 11:11:03
私は1階の真ん中辺りだったでしょうか。
席の影響はとても大きいと思います。
クラシック初心者ですので(今はちょっとは毛が生えたはず)、サントリーホールのステージ横や後ろにも2,3度座ったことがあります。(←それだけかいな)
私はわりと澄んだ音色が好きなので、サントリーホールは苦手です。しかも値段も高いので足が遠のきます。。。
これまでの経験上‘特に協奏曲ではステージ横と後ろには座らない@サントリーホール’というルールが私の中でできています。
私の耳の感覚では、ソリストの音がこもっちゃってまともに聴こえてきません。‘なんか凄そうなのに、でも、、、分からない、、、’となり会場の熱気に取り残されてる自分がいます。
お金は安くなるけど、結局はもったいないんです。オケだけなら、、、うーん、、、分かりません確実に正面の音とは違うんですけど、かといってまだ正面でもどこに座ったら良いのか私には良く分からないです。
8月に聴いたルイージ/リーズ・ドゥ・ラサールの同ショパンピアノコンチェルトは2階正面席でしたがちょっと音が遠かったかな。コンチェルトって音のバランスをとるのがきっととても難しいと思うので、正面席でもサントリーだと遠いので結構ぱっとしなくなっちゃうこともままありそうな気がします。
ソリストだけならどうなんでしょうね。ちょっと分かりません。

わけの分からない前置きはこれぐらいにして、ブレハッチくんのコンサートですが、初めのソロを聴いた時、やっぱりこのホールはこもるので好きじゃないなと思いました。
でもどんどん彼のピアノの音に惹きこまれていってそのうち気にならなくはなりましたが。
面白いなと思ったのが、コンチェルトでピアノが前に移動してきましたよね?音がかなりクリアになり聴きやすくなりました。というかコンチェルトではほとんどピアノの音ばかりメインに聴いていたので、オケの事がほとんど分からない。。。私の席はそんなに前の方ではありませんでしたが、オケを聴くには難有りでした。弦の音が大勢を占めているのですが、奥の音が聴こえづらいので、オケのバランスを聴いたりするのには向かなくて。まぁ私が一階席に座り慣れていないのでしょうが。

私はまだあまりショパン含むピアノの曲を知りませんが、彼のショパンからは‘調和の美’みたいな印象を受けました。ところどころ、バッハやモーツァルトを聴いている感じもしましたし。ショパンの苦悩?とかいうのとはなんか違いそうな気がしましたが、多分私はそれが苦手かもしれないので彼の演奏とは波長が合うのだと思います(?)
Kew Gardensさんの仰る‘音がつぶれている’というのは、もしかしたらバラード一番の途中で私もそんな感じがしたかもしれません。でも何分ピアノの技術とかもさっぱり分からないのでなんともかんとも。。。すみません。何しろスタンウェイという単語も昨年知ったようなやつですので。。。
バラード一番の時はバレエ椿姫のアニエスさんの顔が浮かんで浮かんで(youtubeより)

まとまりのない文章ですみません
サントリーホール (Ree)
2010-10-09 13:04:10
サントリーホールは、コンサートホールとして、大変良いホールだと思います。
でも、器楽のリサイタルには、本当に適切なホールかとういうと私は疑問に思っています。
器楽のリサイタルや弦楽四重奏の場合、東京だとやはり紀尾井ホールがベストなのでは・・・?
サントリーホールはソロ・リサイタルには少し大きすぎると思うのですよね。

サントリーホールは(まあどこでもそうですが)席によってかなり音の響きは異なってきます。
大編成のオーケストラの場合には、それぞれの席の位置によって、異なった音の楽しみ方ができますし、P席だと指揮者の表情が本当に良く見えて面白いともおもいます。

でも、ピアノやヴァイオリンのリサイタルでは、P席、1階席後方は音響的にかなり厳しいと思うのです。

私は今回初めてブレハッチの実演を聴いたのですが、そのタッチのソフトさにまず驚かされました。
初めて実演を聴いたものですから、このようなタッチ/音色を得意としているピアニストなのだろう、ということで、すんなりと彼の音楽の中に入って行く事が出来ました。

bokuさん、Kew Gardensさんのコメントを拝見しまして、個人的には音がつぶれているようにはあまり思えなかったものですから、なんでかな?と少し考えてみたんですが・・・

私はサントリーホールでの器楽のリサイタルを聴く場合、可能ならば何とか左サイドの舞台に比較的近い席を取ります。
今回は希望通りの席が取れました。
左サイドなので、演奏中はブレハッチの背中が見える位置なんですが、この席だと、鍵盤を動く手の動きが非常に良く見えるのです。
手の動きをみながら音を聴いていたために、音がぼんやりと感じる、という事はなかったのかな?と・・・

でも、ピアノが出てくる演奏会、だけではなく弦楽器のソロ・リサイタル、室内楽では、P席はやはり個人的にはお勧めできませんね。
bokuさんはもしかしてP席の中でも右サイドよりだったのではないでしょうか?
皆さん流石ですね(笑)。 (boku)
2010-10-09 20:55:35
soraさんもReeさんもお詳しいですね。
最近サントリーホールは新日本フィルの演奏会でしか行かなくて、
そして席もほとんど同じ場所なので音響に関して疎くなっていました。
サントリーホールは、、、なんだか考え物ですね。
色々と参考になりました。ありがとうございます。

>Reeさん、
>紀尾井ホール
ここは行ったことがないです。
へー、800席しかないんですか。
あまりこういう小さなホールでのリサイタルは聴いたことがないので、
機会を見つけて行ってみたいですね。

>bokuさんはもしかしてP席の中でも右サイドよりだったのではないでしょうか?
まさしくその通りでございます(笑)。
これからは、座席を考慮します! (Kew Gardens)
2010-10-09 22:54:36
bokuさん、soraさん、Reeさん、

ホールの座席について、アドバイスどうもありがとうございました。 音響が良いといわれるサントリーホールでも、あのコンセルトヘボーのように、どこに座ってもいい音(実際には、若干違いがありますす)というわけではないのですから、何を聞くか考えて、慎重にならないといけませんね。 ま、いただき物チケットに文句をいってもしょうがないですが、これからは、しっかり場所を考慮します。

soraさん、
音の粒がない?!と思ったのは、私もバラード1番です。さらにいえば、どこに向かっているのかわからなくなったような・・・。 音は聴こえていても、寝ぼけていたのかも。
soraさん、Reeさん、bokuさん、Kew Gardensさん、 (Madokakip)
2010-10-10 09:54:05
うーむ、こういう意見が割れている演奏は、自分がその場にいなかったことの悔しさがますます募ります。
早くまた聴きたいなあ、ブレハッチ、、、。
そうだ、もう皆さん、ご存知かもしれませんが、Akikoさんのサイトはブレハッチ満載、
今回の日本でのリサイタル関連の記事もたくさんあげてらっしゃいますので、ぜひお読みになってくださいね!

http://jp.blechaczinfo.com/
静かに参加してみました (スーリヤ)
2010-10-14 01:14:07
ご無沙汰しています。
こちらで紹介されて以来、何としても生で聞いてみたいと思っていたブレハッチ。仕事がバタバタしていて、直前までスケジュールがはっきりせず(故に来年のMET来日も危険な賭け。ちょっとまだ手が出せません…)、ヒヤヒヤしましたが、11日に無事に聞きに行くことができました。

実際に聞いてみて、多彩な音色と言われていたのに納得!特に柔らかい音やピアニシモの美しさは素晴らしかったです。ピアノって演奏者によってここまで表現出来る楽器なんですね。

ブレハッチは構えたり、大げさに身体を揺らしたり、手を振りかぶったりすることなく、スッとそこに居ますね。息をするように自然に弾くというか…。
今回はオール・ショパンだったので、他の作曲家の作品はどんな風に弾くか聞いてみたいです。

500席程の小さなホールだったので本当に贅沢な気分になりました。(その後、余計な音楽聞きたくない気分だったのに、ショッピングセンターの上にあるホール故、耳にあっさりとジプシー・キングス乱入…)

終演後サイン貰っちゃいましたよ!

Madokakipさん紹介して下さって有り難うございました!
スーリヤさん (Madokakip)
2010-10-16 14:14:29
スーリヤさんも聴きにいらっしゃったのですね、ブレハッチ!

>スッとそこに居ますね。息をするように自然に弾くというか…。

本当、私も同じ風に感じました。
それから彼は作品を単に羅列して弾いているだけでなくて、
リサイタル全体を通して、パフォーマンスに大きな呼吸があるところも好きです。

>500席程の小さなホールだったので
>耳にあっさりとジプシー・キングス乱入…

(笑)なんという、、お気持ちお察しいたします。

>Madokakipさん紹介して下さって有り難うございました!

いえいえ、娑羅さんとbokuさんのおかげです!
BLECHACZ (le Grand Condé)
2010-10-16 14:33:27
こちらで評判のブレハッチ、オールショパン、10/11フィリアホールで聴くことができました.ピアノコンサートは随分久しぶり、楽しみであり、緊張しました.
ホール音響は、このくらいのサイズ(500席)ですと、ディテールもよく聴こえますし、音響がホールを満たしきるので、十分満足できるもので、2階席でしたが全く問題なかったです.

> もちろん、彼のショパンが悪いわけがないのですが、
> ショパンの作品群については、もう少し時間が経ってから、彼の演奏がどういう風に変わっていくか、
> そちらの方がむしろ楽しみなように思いました。

ポリーニは優勝後、演奏活動から10年離れていたのは有名な話ですが、そのことを思い出しました.確かに、まだまだ若く、何色にも染まっていない、純粋な真っ白なショパン演奏です. それがずっとそのままなのか、今後変わっていくのか、まだ分かりません.個人的にはショパンはコルトーが好きですが(コルトーはミスが多いのでmadokakipさんはお気に召さないかも)、人生経験者が語るような表現的なピアノ演奏ではありません.背後から見ていると少年モーツァルトがピアノの前に無心ですっと座る、そんな風に見えました.

彼を中心とする球体上の軌道を音楽が終始回り続ける、そんな印象です.

第15回ショパンコンクール(05年)の覇者としての演奏の力量は大したもので、最初のバラード第1番で、数箇所の音飛びがあった以外は、ミスタッチもなく、最後まで完璧だったように思います.大変に新鮮で、若々しく、力のみなぎった、高音部は明確に輝きを出し、低音部は、決して埋もれることのない、右手と左手の構成音・骨格のがっしりした演奏です.

彼のピアノタッチについては、ポリーニのように、明確な音を秀逸なレガートでつなぐような風でもなく、祖国の過去の覇者であるツィメルマンのようにおそろしく機械的に均等なタッチの風でもなく、明確ですがやや肉厚で、それ程特徴的なものは感じなかったです.

彼の造りだす音の響きに関してですが、大体左右の足を常に両ペダルの上に置いておいて、よく見ると右ペダルも左ペダルも、特に左は実に細かく踏んでいるように見えました.
クライマックスの1、2音の際にのみ、左足を大きく後ろに引く.
個人的には、アシュケナージの音のように、ペダルを感じさせないペダル利用、打鍵のタッチがパリ、パリ聴こえる演奏が好きですが、彼の場合は、逆で、ペダルを十分活用することによって音造りをしていようです.

>特に両手和音で引くようなところは、音がぼわ~としたといいましょうか、粒がつぶれてしまっている

この部分、興味があったので注意して聴いていたのですが、しっかりした和音に聴こえました.ホール以外に原因を考えるとすれば、いつものような感覚で左ペダル(弱音)を踏んだら、
用意されていたピアノの状態では、利きすぎて音が弱くなりすぎてしまった(考えにくい?)とか、あるいは聴く側の和音の捉え方かな、と思いました.和音の音が多い場合、全部の音が均等な大きさによって、きれいに弾かれていると、聴きようによっては、こもっている、つぶれているように聴こえるような気がします. (モーツァルトのシンフォニーでも木管がこもり音、陰影を加えて彼特有のアンサンブルを造りだすわけです)

和音の出し方として、旋律音を際立たせると透明に聴こえるのですが、例えば、ポリーニは、低音部の音を強調するので、私には濁った音に聴こえてちょっと苦手なんです. アシュケナージの場合は、極めて均等な和音を出せるピアニストなので、彼の和音は大変ブレンドされたもので大好きなのですが、例えば彼のラフマニノフの『ピアノコンチェルト3番』の和音を聴いて「粒がつぶれている」と感じるとなると、ブレハッチは、きれいに和音を出していたのだと思います.

個々の演奏プログラムの曲については、終始、彼のポーランドのリズムに圧倒されました.
自国の言語によって、ショパンの音楽を語られているので、他国の演奏者には、とても真似できる代物ではない. 特に、Two Polonaises Op.26の2番の後半の、Meno mosso、からのsotto voceは、ニュアンスがもう、とてもじゃないけど他国民には到底無理、と実感しました.

アンコールで、『Polonaise Op.53(英雄)』、『Nocturne Op.20』、『Mazurkas Op.50 』弾いてくれました.
『Polonaise Op.53(英雄)』は、後半のffのアルペッジオが6つ鳴らされる箇所で、彼は面白いことに、右手と左手を交互に1回ずつ高く掲げてました.演奏上、そんな動きは必要ないので、アンコール用のパフォーマンスかとも思いましたが、段々ノってきて、彼の民族の血がそのようなダンスのような動きをさせているのだと解釈しました.

彼は、演奏中、ピアノの汗をハンカチで拭ってましたが、毎度左のポケットにしまうので、几帳面かも.

サイン会の予定があり、サインをもらうには彼のCDを買わなければならず、聴いてから考えようと思い、結局、休憩時間にショパンの『The Complete Preludes』買いました.

サイン会の際、持参の金ペンで、ブレハッチに書いてもらうよう本人に頼んだら、横から係りの女性(日本人)から、「の!」と叫ばれ、「何なの?」という顔で見たら、「本人が自分が選んだペンでサインしたいんだそうです」 ブレハッチは、

「 oh….. sorry….. 」と、係りの女性の方を気にしながら微かな声で私にささやきながら、青いペンでサインをしてくれました.そのペン以外に4本ぐらいの普通のペンが並んでいるのを見ましたが、でも本当なの? 係りの女性、もし口から出まかせだったらどうにかするぞ! 目の前15cmくらいで見たブレハッチは小柄で、色白で少年みたいでした. 今回の彼の演奏を一言でいうと、ポーランドの獅子.


【追伸】madokakipさんへ (又々こちらに纏めてしまってご容赦願います)
「ヴィブラート」の件は、DR: LES CONTES D’HOFFMANN (Fri, Sep 24, 2010)

> 同じ音を震わすのは「トレモロ」というが、これは弦楽器...
LES CONTES D’HOFFMANN (Sat Mtn, Dec 19, 2009)

という、意味不明の書き込みによって、私のスィッチが入ってしまったもの(笑)
その後の「トレモロ唱法」の書き込みの件も、同じこと.

madokakip さんのコメント部分に関してはすべて、何の問題なく、なるほどね、面白い考え方だね、もっと書いて、、、楽しく読ませていただいております. madokakipさんに対して、とばっちりが向けられたように見えたとすれば、誠に申し訳ない.. 
議論の本題の歌唱「ヴィブラート」については、またいずれお願いします.

madokakipさんの名誉の為に申し上げます どうぞご安心を!!!…
le Grand Condéさん (Madokakip)
2010-10-18 10:12:39
これはスーリヤさんがお聴きになったのと同じホールでしょうか、
ピアノの独奏には恵まれたサイズのホールのようですね。
私の究極アブストラクト感想!と違い、技術のディテールまでに言及された詳しい感想を頂き、本当に感謝いたします。

ペダルの使用についての言及、また自国の言語によって弾いている、というくだりなど、
彼が実に繊細な技巧、表現文法を使用して、あの素晴らしい演奏が生まれているのだな、と、
また感激をあらたにした次第です。

そうですね、私自身、彼の演奏は大御所がこれを聴きたまえ!的な雰囲気で演奏するのとも、
また若手が一生懸命自分の表現したいものを模索して演奏するのとも違う、
自分が音と戯れるその様子をあるがまま、そのまま感じ取ってもらう、というようなスタンスで、
非常に新鮮に感じました。

>ピアノの汗をハンカチで拭ってましたが、毎度左のポケットにしまうので、几帳面かも

そうそう、そうなんですよ!演奏の時はすごく柔軟に体を使って演奏しているのに、
そこだけいつも動きが一緒でロボットみたいになるので、そのギャップがチャーミングでした。
ブレハッチ@みなとみらい (sora)
2010-10-23 23:01:52
特別コンサートで感じたブレハッチくんの優しい音色を刻みつけておこうと思って急遽チケットを購入して本日行って参りました。以下私の個人的好みにおける感想です。

うーん。。。
なんか違います。
サントリーホールの時は優しさに満ちていたのに、今日はなんかやたらと忙しなく感じました。というか基本的にずっと打鍵が強くて、ペダルも強くて?(良く分かって書いているわけではありません。)、なんか、なんか、通り過ぎて行ってしまいました。
今日はソロリサイタルで、以下のプログラムでした。

バラード第1番 ト短調 作品23
3つのワルツ作品34
スケルツォ第1番
2つのポロネーズ 作品26
4つのマズルカ 作品41
バラード第2番 ヘ長調 作品38

まずホールの音響ですが、私的にはこもらなくてサントリーホールよりも聴きやすくて好きです。バラード1番を聴きながらそう感じました。サントリーホールよりもなんだか鋭角的な音だなぁとは思って聴いていましたが、バラード1番は個人的には良かったです。
ワルツからですかね、私的に‘あれ?’と思ったのは。私の好みは割合とのろい系なんでしょうか?とりあえず速く感じます。そして音が強くてなんか私にはうきうきしません。
スケルツォを聴いた時に「あぁ、今日はこういう系なのかもしれないなぁ」と思いました。‘激しい系’?かな?
演奏は素直に面白かったです。でも今日の演奏全てにおいてそうなのですが私的には「すごいなー」で終了です。
今日のショパンは私にとっては鬱陶しくなる一歩手前でしょうか。
やっぱりショパンは苦手なのかもしれないです。。。
今日行かれた方いらっしゃいますか?
ピアノに詳しい方いらっしゃいますか?
これが正当なショパンというものでしょうか?
(ブレハッチくんの演奏を否定しているのでは全くなくて、単に何も知らない初心者の私に教えて頂きたいだけです
Akikoさーん、お出まし下さい。説明プリーズ。

というわけで残念ながら玉砕?してしまいましたが、ま、こんなこともありますよね
因みに会場の熱気は凄かったです。皆こういう熱いのが好きなんだなぁ~と、一人しょんぼりと会場を後にしました。
soraさん (Madokakip)
2010-10-24 12:15:15
音楽というのは本当になまものですね。
演奏する人が同じでも、一度として同じ演奏は無い、、
ブレハッチが弾き急ぐというのは、ちょっと私がNYで聴いた感じからでは想像できないんですが、、。

>Akikoさーん、お出まし下さい。説明プリーズ。

ええ、私の方からもAkikoさんにお願いをさせて頂きます。
それから、娑羅さんも、ピアノのプロでいらっしゃいますし、
今回のブレハッチの演奏会を(soraさんとは場所が違いますが)お聴きになっているので、
色々教えてくださるのではないでしょうか?
(ご自身のブログに、お聴きになった大阪での演奏会の感想もあげられていますよ。)

http://applause.at.webry.info/201010/article_1.html
なまもの (Akiko)
2010-10-26 12:03:07
こんにちは!
本当に、Madokakipさんのおっしゃるとおり、演奏者が同じでも場所や聴衆や時で、演奏はいつも違うもののようですね。

私も今回いくつかの会場で聴きましたが、皆違った印象がありました。サントリーホールは2階だったのですが、やはり音が平準化されて、彼の独特の細かい技はよく聴こえなかったですね。どなたかが音がつぶれて、と書いておられましたが、そんな感じでした。彼がやっていることがそのまま聴こえるという点では、みなとみらいが一番だった気がします。ブレハッチご本人は、サントリーホールの音響が一番気に入って、(おそらく)次がみなとみらいで、MMでは幸せな気持ちで弾けたそうです。

Soraさんのおっしゃる点で、速さですが、
最近彼は速いですね。MadokakipさんがNYで聴かれたモーツアルトも、その後の欧州の演奏会ではスピードアップしています。弾き急ぐ、というより、彼にとっての今の最適スピードのようです。(ウェブ放送されたもので測ってみたら、5月のドイツは、1年前のフランスより5%速かった。)評論家の意見も分かれているようです。

あと、激しい系問題ですが、
私的には彼の激しい系、以前から好きです。彼のCDよりライブの方がずっと好きなのも、それがひとつの理由です。人によって好みは違うでしょう。でも、彼自身はポーランドの熱い血が流れて、困難な歴史を背負っている国の演奏家だ、ということも心に留めておくといいかも、です。

正直言って、私も今回のツアー中、彼の打鍵が強烈になったと感じ、戸惑いを感じていました。自分の中にあるイメージ、「真珠がはじけるような」きらめくような音とは少し違ったからです。それも会場によってバリエーションがあり、福岡では、いきなり心の琴線をぽろんとはじかれてしまい、ずっと感激状態でした。逆に強い音が耳について演奏に入り込めなかったのがオペラシティでした。しかし、彼はやはり進化しているのだと思います。聴き手が過去の心地よい音を心にいだき期待している間に、若い演奏家はどんどん前に歩いているのかな、とも思います。

ラファウ・ブレハッチという人は、かなり若い頃から教会でオルガニストをしていたそうです。自身が信仰深く、祈りのために教会に通うと同時に、人々の祈りを神に伝える手助けをしてきた人です。彼が人前で演奏する際、それが原点になっています。そもそも音楽とは、「人々の祈りを神に届ける橋渡し」という音楽観を持っています。なので、音楽の伝統が根付き、音楽を神聖なものとしてとらえている、例えばドイツの聴衆の前で弾くと、非常に感激するそうです。その感覚が、日本では微妙に異なるのかな、という気もしています。ご本人は、日本の聴衆は大好き、と言ってますし、これは私の勝手な想像です。でももしかすると、福岡でとてもinspirationalな演奏だと感じたのは、彼のそういう側面が少し前に出たのだろうか、などとも思っています。

あー、もう仕事にでなくてはなりません。全然まとまりのないことを書いてしまいました。自分でももう少し考えてみたいと思います。またおじゃましまーす。

つづき (Akiko)
2010-10-26 17:55:49
仕事早めに終わりまして、次の予習しなきゃいけないのですが、思いだしたことがあって、また来ました。

Madokakipさんがお聴きになった2月の演奏会、この時点でブレハッチはショパンではかなり強打していたと思います。そして私はそれをとても良いと思ったのでした。当日一緒に見たアメリカ人に書いたメールです。

He further deepened his interpretations, engraving every phrase with numerous nuances and colors. He also added powerfulness. Before, I thought that he doesn't need "volume" of sound, but I changed my impression. His Chopin playing, especially at JFK Center was awesome.

私は彼のショパンがとても変わった、impressiveだった、と懸命に周りに話していました。彼の演奏が変わったとしても、それはこうして過去からつながっているのかもしれません。

soraさんへ:特別演奏会のメインだったコンチェルトは18歳のショパンが恋して幸せいっぱい、の曲ですし、横浜の方は暗い曲も加わっていたので弾き方は違ってくると思います。よかったら、拙訳ですが、ケニコットというコラムニストが書いたレビューが参考になるかもしれません。
http://blog-jp.blechaczinfo.com/2010/05/dccd.html
でもこういう曲が好きかどうかは、100%soraさんの自由だとも思います。

Madokakipさんへ
次回のアメリカ、来年2月は、東海岸はないようですね。その次は2012年の5月と聞いています。そちらでの演奏会、あるといいですねー。

たびたび、おじゃましましたー。
MMリサイタルの様子 (sayo)
2010-10-26 21:04:07
こんにちは。

みなとみらいの日本最終公演、聴きにいきました。
当日の様子を少しでもお伝えできればと思い、書込みさせていただきます。

私は2年前にも同じホールで行われたリサイタルに行きましたが、
そのときは、これほど心を動かされなかったのです。

けれども、今回は本当に素晴らしかった。
まさに impressive でした。

中でも一番感動したのは、スケルツォ1番です。

ポーランド人である彼が、オールショパンのプログラムを組んで、
いまの年齢でこの曲を弾くということ、
バラッドから始まってワルツを経て一部の終わりにスケルツォ、
リサイタルで伝えたかったのはこの曲なのだなあ、と、
そういう構成だったように感じました。

もちろん、マズルカもポロネーズも素晴らしかったのですが、
オープニングのバラッドが指慣らしのように感じるくらいに、
スケルツォは素晴らしかった。

この曲を創ったときのショパンの状況を多少なりとも
ご存知の方でしたら、今回の演奏には心を動かされたと思うのです。

しかも、タッチはあくまで軽く、重すぎず、感情的になりすぎず、
純粋に音楽を伝えていて、自我を感じさせませんでした。

MMでは幸せな気持ちで演奏されたと伺って
(akikoさま、ご報告ありがとうございます)
あのスケルツォで生まれた聴衆との一体感は、
本物だったのだなあと思いました。

スケルツォ1番は有名な曲ではありませんので、
おそらく当日、初めて耳にされた方も多かったと思います。
にも関わらず、この曲を境に明らかに会場の空気が
変わったように感じました。

1部の終焉で相当、持っていかれましたので、
2部はたしかに、最初からヒートアップした状況でしたね。

私自身、暑苦しい演奏は苦手なほうなのですが、
ブレハッチのここ数年の変化は、とても好ましいものと感じています。

彼はひとつひとつの音をとても大切に弾くピアニストのように
思います。
似たような感覚を受けたのは、
他には最晩年の乾いたホロヴィッツくらいなのですが…。

もちろん、今の年齢でこそ伝えられるものもありますし(今回のように)
また年を経たからこそ伝わるものも多くありますよね。

皆さまおっしゃられるように、年を重ねていって
どれだけ素晴らしい変化を見せてくれるのか、本当に楽しみです。

次回の来日がすでに待ち遠しいのですが、
いまの彼のスケルツォの音源をどこかで残しておいて欲しいなあとも思います。
(生がbestですけれど)

拙いですが、当日の模様が少しでも伝われば嬉しく思います。


Madokakipさま、最初のエントリーのNYでの演奏、
まさにぴったりな描写で、拝見していて嬉しくなりました。
たまに音を外したときの彼の表情のくだりなど、素晴らしいです。
ちょっと気の長い話ですが、来年の公演の感想も楽しみにしています。
ありがとうございます。 (sora)
2010-10-26 23:50:11
Akikoさんもsayoさんもお忙しい中有難うございます。madokakipさんも一緒にお願いして頂いて有難うございます

Akikoさんはサントリーは2階だったのですか。私はてっきり1階の前方にいる女性方の中にいらっしゃるものと思っておりました(笑)
「うわぁ~、こりゃ凄い人気だわ。かわいいもんなぁ~。ユンディくんのもきっと凄いんだろうなぁ。」なんて妙に感心しておりました。
いきなり下世話な話ですみません。

今回の来日公演で、ブレハッチは本当に色んな面を見せてくれたのですね。
サントリーで聴いた時ですら、私が勝手に顔の雰囲気やラジオ録音などから想像していたよりも、力強くそして華やかでした。
コンチェルトはそれはもう涙が出て出て、、、本当にこのまま終わらないで欲しいなぁ~という演奏でした。ソロのやつはなんか幸福感に満たされてうっとりしてました。

で、MMですが、sayoさんが仰るように私もスケルツォ1番が一番‘お’と思いました。だから‘あぁ、今日はこういう系なんだな’と思ったわけですが、にも関わらずまだ私は‘うっとり系’が聴きたかったんですね~。仕様もないな。。。
そうですか。この曲はそんなに有名ではないんですね。
私はたまたま1,2番は音源を持っていて昨年あたりから聞いてはいて‘凄くて面白いから好き’な曲ではあるんですが、だからといってこの曲から何かを受け取る素養がきっと私にはまだ無いのですよね。
生で聴いて感じた事といえば、やっぱり低音がデュラデュラ鳴っているところが好きだなぁという(←意味不明ですよね。。。)。

Akikoさんがリンクして下さったレビューにある「彼の音楽性は、正しいレパートリーで、正しい条件のもとで開花する。そして、正しい条件のうちもっとも重要なのは、聴き手のマインドだ。」は耳が痛いです
うーん。私も進化しなければ。あはは。
とはいえ、その時々の自分がありますものね。
私もきっと色々と聞くうちに好みが変化してくるかもしれませんし、気長に楽しみたいと思います。
ブレハッチくんとは一緒に歳をとれますしね☆
ともかくも、サントリーで一体になれて良かったです。また来てね~。
あ!
今度来た時に「暗そうな日」と「明るそうな日」の演目があったら是非教えていただけると有難いです。とりあえず一日は「明るそうな日」を確保したいです
また、聴いてみたいです。 (Kew Gardens)
2010-10-27 23:32:23
le Grand Condéさん、Akikoさん、Sayoさん、Soraさん、

ブレハッチの鍵盤のタッチやペダルの使いかた、そしてMMでのリサイタルの様子など、詳細の説明、本当にありがとうございました。 みなさんのコメント読んだ後、聴き手である私に問題があったのかもと思い当りました。 今回の演奏を聴いていた時、私の耳と頭は、ずっ~と昔”ピアノのおけいこ”で身につけてしまったものを基準にしていたのではないかということ。 どうもメロディーを追いかけてしまいます。 たとえ和音になってもメロディーラインを受け持つ指は、他の指が奏でる音よりも、極端にいえば目立つ音を出す。 そんな刷り込みがあるのかもしれません。 一方、プレハッチが目指しているのは、和音そのものの響きで、ピアノを唱わせたいのではないか、そんな気がしました。 いずれにせよ、機会があれば、彼の演奏をライブで聴きたいと思います。 次回は、席の場所も気をつけます!

MMでは、スケルツォ1番を弾いたんですね。中間部は、ポーランドの古い(クリスマス?)民謡がモチーフになっていると、ピアノの先生がいっていたような。 前後の激しいパッセージと、際立ったコントラストをつくりますよね。 これでは、弾く方も、観客も熱くならないわけがない。 聞いてみたかったです。
頂いた順です。 (Madokakip)
2010-10-29 14:47:54
久々に頂いた順復活!です。

 Akikoさん、

もう本当にこのように丁寧に色々教えて頂いて、感謝の言葉もありません!!

>MadokakipさんがNYで聴かれたモーツアルトも、その後の欧州の演奏会ではスピードアップしています
>5月のドイツは、1年前のフランスより5%速かった

5%、これは結構大きな変化のように思うのですが、一回限りそうであった、というのではなく、
大きな傾向としてそのようになっていっているのだとしたら、
彼の作品の捕らえ方がやはり変化、進化しているのでしょうね。

>彼自身はポーランドの熱い血が流れて、困難な歴史を背負っている国の演奏家だ、ということも心に留めておくといいかも

熱血というとついラテンのような熱さをすぐに思い浮かべてしまいますが、
開放的な熱さとはまた別の、困難な歴史があった国だからこそ生まれる種類の熱さ、というものは確かにありますね。

>若い頃から教会でオルガニストをしていたそうです

そうなんですね。確かにおっしゃる通り、宗教観の薄い日本人(一部のアメリカ人もそうですが)とは、
ちょっと拠って立っているところが違うというのもあるかもしれないですね。
それでも、それを越えて、ユニバーサルに聴衆に訴えかけるものがあるのも、
彼の音楽のすごいところです。

このケニコットという方の、グラモフォン誌に掲載されたレビューは非常に示唆に富んでいて、
面白い記事だと思いました。
ピアノだけでなく、声についても似たことを感じます。
マイクを通したものだけで聴いていると、聴き逃してしまうことってあるんですよね。
録音は、生の演奏と共にホリスティックに聴くことで、よりアーティストの真価が伝わる、という彼の論旨に私も大いに賛成します。

それにしましても、

>次回のアメリカ、来年2月は、東海岸はないようですね。その次は2012年の5月と聞いています。

ひゅるるるる~~~~。2012年、、、、あまりに長い待ち時間、、、。


sayoさん、

はじめまして!

そして、みなとみらいでのリサイタルの様子がこんなに詳しくわかるコメントを頂きまして、
Soraさんのみならず、私も大感激です。本当にありがとうございます。

>純粋に音楽を伝えていて、自我を感じさせませんでした

私がNYでの彼の演奏から感じたのはまさにこれです。
良い意味で変な自我が演奏になく、その音楽が表現しようとしていることは何か?ということを
追求して彼が音楽に入っていく、
そのプロセスに私たち聴衆は参加させてもらっているとういう感じとでもいったらよいでしょうか、、?

この短いスパンの間にも彼の音楽はどんどん変化し、進化しているということで、
先ほどAkikoさんから東海岸は来年、彼のリサイタルがないということを伺って、
二年も間が空いたら、どれほど変わってしまうのか、
もっと間の経過を見せて欲しい気持ちでいっぱいです(=もっとNYで演奏会を!!)。
もしかすると、私が2012年のリサイタルで彼を聴く前に、
もう一度、日本の方は彼を聴く機会があったりして、、という気もしてまいりました。
本当にそうなりましたら、また皆様から、彼の進化の様子を指をくわえつつ、
聞かせて頂くのを楽しみにしております。

 soraさん、

私もAkikoさんとsayoさんのお話が伺えて嬉しかったです!
私は残念ながら、彼については、まだNYで聴いた一回きりですが、
こうして同じ演奏家の演奏を継続してお聴きになっている方のご意見は、
奥深くて、本当に伺っていて楽しいです。

>「暗そうな日」と「明るそうな日」の演目

演目、プログラムは大事ですよね。やはり自分の好きな曲で聴くのが一番です!
まれに、良い演奏にあたって、ああ、こんなにいい曲だったのか、と開眼することもないわけではないですし、
それはそれで大きな喜びではあるのですが、
そうならなかった時の、(特にオケの作品で)自分の好きでない曲の長さと言ったら!


 Kew Gardensさん、

>和音になってもメロディーラインを受け持つ指は、他の指が奏でる音よりも、極端にいえば目立つ音を出す

なるほど!これも面白いご指摘でいらっしゃいますね。
確かに主旋律が立っていることを期待すると、
期待したほどにはっきりしていない場合、
音がぼやけている、和音がつぶれている、という印象に繋がるのかもしれないですね。
次回、彼を聴く機会(2012年、、、)に確認したい事柄が、すでに山積み状態です。
早くNYに来てください~っ!!
遅ればせながら (steph)
2010-11-17 21:58:07
最近遅筆に拍車がかかってしまい、ようやく自分のブログ記事も上げました。10/6のサントリーホールに行きましたが・・・素敵でしたよ~。このコンサートに来た喜びに、インターミション中、連れとわいわい言っちゃいました。
こちらへ来ると、いろんな方のコメントが読めますね。音の粒がつぶれて・・・とは、全く感じませんでした。背中が見えるサイドの上の方の席でしたが。打鍵が強いというのも、全然思いませんでしたけど、それは私が今まで聴いてきたピアニストたちが、強すぎる人たちだったのかも(?!)
サントリーホールは、席による音響の違いが比較的少ないといわれていますね。ただし、ピアノと声楽に関しては、P席は厳しいかと。。。ショパンコンクールの審査員をされていた小山さんのシューマンのコンチェルトを以前P席真ん中で聴いたときは、ピアノの音が小さ過ぎて残念でした。間にオケが入ってしまうので、余計聴こえなくなるのかも。P席でも、violinの場合は、けっこう聴こえますね。violinistによっては、なぜかviolinの裏側から音が出てるんではないかと思える程の人もたまにいます。
stephさん (Madokakip)
2010-11-18 14:43:28
stephさんも聴きにいらっしゃるとおっしゃっていたので、ご感想お待ちしてました!!

>最近遅筆に拍車がかかってしまい

お忙しくていらっしゃったんですね。
もしや、お気に召さなくて、筆が進まない、、ということでなければいいのだけれど、、と心配しておりましたので、
このような超ポジティブなご感想を頂いて、とても安心いたしました!!

stephさんのブログのレポートも読ませて頂きましたが、本当に彼の演奏を楽しまれたことが伝わってきます。

>インターミション中、連れとわいわい言っちゃいました

素晴らしい!私などは、一人で行ってしまったために、あの喜びを分かち合う相手が目の前におらず
(メトロポリタン美術)館内に配置された美術品相手に気持ちを吐露するしかありませんでした。
Augustin Hadelich (steph)
2010-11-21 18:57:56
次の来日、渡米はいつなんだろう、と思っていたら、多分アメリカを拠点にしているであろうviolinistのことを思い出しました。一度しか聴いたことないんですけど、とても素直に作品を表現するviolinでした。N.Yでも演奏することがあるかもしれませんので、チェックしてみてくださいね。1984年生まれだったかな。
http://www.augustin-hadelich.de/main_en.html
stephさん (Madokakip)
2010-11-21 19:35:02
Hadelich(英語だと、ヘイドリックという発音になるかと思うのですが、
読みはこれでよろしいのでしょうか、、?)
今、サイトで彼のスケジュールをチェックさせて頂きましたが、
これだけ忙しくあちこちと飛び回っている方なのに、
なぜかNYにはなかなかいらっしゃらないのですね。不思議です。
お名前を記憶して、NYで聴く機会があれば、ぜひ足を運んでみたいと思います。
ご紹介、ありがとうございます!!
オーガスティン・ハーデリッヒ (steph)
2010-11-21 21:24:08
カナ名を書き忘れました。招聘元の表記は、一応、ハーデリッヒです。ピアノは、江口さんが弾いてることもあるようです。HP(youtube)に載っているシューマンのソナタもそうです。以前掲載されていたヴィニャフスキのポロネーズNo.1の演奏がお気に入りでした。
stephさん (Madokakip)
2010-11-22 09:28:26
名前の読みの件、ありがとうございます。

>シューマンのソナタもそうです

http://www.youtube.com/watch?v=8z21gukj_u0&playnext=1&list=PLF0F3AE2A678871E8&index=104

いくつか音源を聴かせて頂いたのですが、2006年のものから2010年のものの間で、演奏に大きな進化が見られるように思います。
お聴きになったのは最近のことですか?この方はまだまだこれから大きく変わっていく可能性を秘めている感じがして楽しみですね。
NYで聴ける機会があれば是非足を運んでみたいと思います。
新アルバムトレーラー (Akiko)
2011-11-28 19:55:40
ラファウ・ブレハッチの新アルバム(2012年2月リリース)のトレーラービデオです。お時間のあるときにご覧ください。ドビュッシーとシマノフスキ。
http://blog-jp.blechaczinfo.com/2011/11/blog-post_25.html

なお、2012年のUSツアーは白紙になりました。残念ですけど。。
Akikoさん (Madokakip)
2011-12-01 16:10:54
ありがとうございます!
新譜が発売ですか!!!
NYに全然いらっしゃらないので(しかも2012年のUSツアーは白紙とはどういうことでしょう!!私は悲しい、、、。)
新譜を買ってこの心を慰めることに致します。
それにしてもこのトレーラーで取り上げられている箇所だけでも、
リサイタルで聴いたのと同じ、表情豊かな彼のピアノの音色を感じることが出来て、たちまち全編聴きたくなりました!
ショック (ぬー)
2013-01-29 12:22:03
Madokakip様
 
本日、不幸の葉書が。
何と、楽しみにしていた2月1日のブレハッチのリサイタルが本人インフルエンザのため、中止になったとのこと。
ランランには目もくれず(結局こちらも中止)、ブレハッチにかけていただけに残念です。

Madokakip様の
>(しかも2012年のUSツアーは白紙とはどういうことでしょう!!私は悲しい、、、。)
がよく分かります。

何はともあれ、CDを聴いて気を取り直し、自分もインフルエンザにかからぬよう万全の体調を整えたく思います。そしてMadokakip様と9日にお目にかかれること楽しみにしております。
ぬーさん (Madokakip)
2013-01-30 14:06:52
何と!ブレハッチ君はまた日本に来てくれる予定になっていたのですか?
なのにその公演がキャンセルとは、、、本当に残念ですが、ご本人がインフルエンザでは仕方ないですね。
早く元気になられるようお祈りしております。
でもこのペースならばまた日本にもすぐ元気な姿を見せてくれるでしょう。その時を楽しみに致しましょう!

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