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うまいビール4

2016-09-03 11:06:46 | Weblog
写真は麗江でみた麦干し棚。このあたりでは伝統的にハダカムギを植え、主食としてきた。ハダカムギは大麦属なので、ビール用の大麦も獲れるだろうと研究を進め、成果が出ている。

【行き場のない大麦】
 こうなると、困るのが、大理市に呼びかけて確保した大麦畑です。

大理ビールの大麦基地として10万畝(約67ヘクタール=東京ドーム約1万4184個分、さらに雲南の二大ビールメーカーの一つ、瀾滄江ビールも同じ規模の大麦生産基地を持っていました。

しかも大麦を育てる技術は年々向上し、昨年11月、大理のお隣麗江での単位あたりの大麦生産量は全国最高を記録しました。〈100畝(約6.7ヘクタール)あたり745.9㎏〉

中国では大麦は足りないほどの状況のはずですが、実際には余ってしまう。これが2008年ごろから雲南省全体で問題となってきました。

【ビール大国・中国に大麦を】
中国全体で見ると7年連続で、ビール生産量世界一(2008年は4100万トン生産)。消費量も2003年から一貫して世界一位という世界一のビール大国なのです。(「キリンビール大学」http://www.kirin.co.jp/company/news/2014/1224_01.htmlより)

しかも、ビール麦芽の50%以上は外国産に頼っています。

そこで、浙江省の台寧麦芽有限公司(現在は浙江から大理に会社を移転している)が大理の大麦を買い取って麦芽にし、中国やベトナムの各メーカーに販売する計画を立てました。

 現状、ベトナムへの輸出が中心となっているのはビール用麦芽としての品質が安定していないため。標高差が激しい雲南では安定品質は難しい課題です。

 中国全体では内蒙古自治区を中心にビール用大麦畑が2004年の30倍の大きさに急拡大しています。それでも、大麦麦芽は輸入品が中心です。品質面で外国産と中国産ではまだまだ差があるのです。

昨年末の2015年11月には中国が英国から、今後5年間で1億ポンド、75万トンの大麦と大麦麦芽を買い取る大型契約が交わされています(英国環境・食糧・農村相英国農業園芸開発公社エリザベス・トラス議員2015年11月11日更新https://www.gov.uk/government/news/uk-barley-deal-worth-100-million-to-boost-chinese-beer-industry.zh)

 ビール生産量、消費量ともに世界一の中国が、他国から集めるビール用大麦と麦芽。一方で、大理も負けじと大麦を、ビール用麦芽にするための工場増設の投資者を現在、募っています。なんとしても中国で使ってもらえる麦芽を作り出さなければならないのです。
 もし、この投資の興味がありましたら、どうぞ。(大理年産10万噸啤酒麦芽加工生産項目 投資額:4億元 大理招商合作局 電話:0872-2317995 6年で投資回収見込み。利潤率75%見込み)
                                        (つづく)

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