ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

10月の時事ニュース、私的にいろいろ

2009-10-31 | ルーマニア・わたしの日常
①迷えるルーマニア政府~内閣不信任案が議会で可決(10/13)

 

上の新聞記事、議会での内閣不信任案投票の様子。「Alba-Neagraに迷える議会」とタイトルついています。でも「Alba-Neagra」は有名な博打の名称。Albaは白、Neagraは黒、日本でいうところの「丁か半か!」のような賭博。たしかに信任か不信任か、となると、白黒はっきりせよ!でも政治は、博打じゃぁ無いんだから~。

さてニュースの内容は~ルーマニアのボック首相(民主自由党)は少数与党政権。昨年12月内閣発足の時から中道右派といわれる民主自由党と左派である社会民主党による連立政権でした。
 
が、10月1日にボック首相が社会民主党のニカ内相を解任したことから社民党が離脱し、連立政権は崩壊。そして13日、内閣不信任案が可決。ルーマニア議会での内閣不信任案可決は、89年12月の社会主義革命以降、自由主義になって20年来、初めてのこと。
 
ルーマニアでは11月22日に大統領選挙の予定。新政権の発足は、大統領選後になる可能性も出ており、それまで政治の空白が続きそうなかんじ。テレビでも連日連夜、ジャーナリスト達の政治討論会。似たりよったりの弁論で、これといった特攻策は無いようで。
 
2007年のEU加盟前後から好景気を続けてきたけれど、昨秋以来の世界金融危機はルーマニアを直撃、国際通貨基金(IMF)の緊急支援を受けていますが、内閣不在の混乱が長引けば、この支援の条件とされた財政赤字削減が困難になり、経済への影響は必至となるのです。
 
②サッカーワールドカップ予選、ルーマニア敗退(10/14)

ルーマニアは予選グループ7で、セルビア・フランス・オーストリア・リトアニア・フェロー諸島と戦っていました。その最終節を待たずして1&2位が確定していたところ。
 
それでも、10月10日、セルビア・ベオグラードで行われたセルビア代表とルーマニア代表チームの試合直前、セルビア側は国境でルーマニア人サポーターの入国を拒否。ルーマニアはアゥエーでの大会に自国のサポーターなしで戦い、結局1対5で落としました。
 
でも、ルーマニア人サポーターみなが、入国拒否されるほどのフーリガンなの?余りにもの仕打ちにびっくり。コソボ問題に対するルーマニア側の姿勢が、セルビアの反感を買っているという憶測もあるけれど、スポーツと政治は別のはず。
 
最終結果、セルビアはグループ1位となり、自動的に本大会出場権を獲得。勝ち点わずか1ポイント差で続いたフランスは、プレーオフに廻ります(各グループ2位のうち成績上位の8カ国がホーム&アウエー方式のプレーオフを行い、勝利した国に本大会出場権が与えられます)。
 
対ルーマニア戦に勝利することがとても大事だったとは思うけれど、セルビア側の姿勢は残念なことでした。

③ルーマニア生れのドイツ人女性がノーベル文学賞獲得(10/8)

 

このニュースが届いたのと同じころ、わたしはルーマニア生れのイスラエル人の友人を、ブカレストに迎えていました(上の写真)。9歳までルーマニアで過ごし、その後両親に連れられ家族でイスラエルに移住。実に46年ぶりの生まれ故郷の訪問。
 
彼はハイテク関係の仕事でヨーロッパと日本を飛び回る仕事、イスラエルではヘブライ語、仕事先では英語・ドイツ語などを話しています。

「それでもね、言葉っていうのはよみがえってくるものだね。」~自然に自分の記憶の中に戻ってくるルーマニア語を話すのが楽しくて仕方ない様子。「ひとつの言葉を聴くとまた、次の言葉が頭の中によみがえってくるんだよ。」
 
ランニングで5年ほど前に知り合った彼、私がルーマニアに嫁ぐことになって、「僕の生まれ故郷はルーマニアなんだよ。」と聞かされ、びっくりしていたところ。「いつの日か僕の子供時代をすごしたところを訪ねてみたい。」とルーマニア訪問を約束してくれていました。

さてその故郷は、「田舎のほうだよ。」と聞いていたけれど、今回の彼の訪問先はマラムレシュ、ヴィセウ・デ・スス。これまたびっくり、私が今年になってから訪ねていったところ。昔ながらの蒸気機関車モカニッツァによる林業列車が走っているところ。

彼がルーマニアに来てくれる前に、モカニッツァの写真を送ると、今度は彼のほうがびっくり、「ヒロコが僕の故郷を訪ねていたなんて。」

その彼の、今回の生まれ故郷訪問の第一目的は、「出生証明書」をもらうこと。ルーマニア生まれの出生証明書があれば、市民権が得られ、ルーマニアはいまやEU圏内。ドイツやイギリスなどに自由渡航できるので、息子さんのビジネスのチャンスも広がる、とのこと。なるほど~。

さて表題の、「ルーマニア生まれのドイツ人女性」のニュースは次のとおり。社会主義体制崩壊後20年を迎えようとしている今だから、さらに話題になっています。
ドイツ人の彼女、ほぼ、わたしの友人のイスラエルの彼と同じ年齢。彼女はもっと長くルーマニアで過ごしています、今生まれ故郷のルーマニアに対してどんな気持ちでいるのでしょう。以下、転載です。

10月8日22時53分配信 時事通信 【ロンドン時事】
スウェーデン・アカデミーは8日、今年のノーベル文学賞をドイツの女性作家・詩人のヘルタ・ミュラー氏(56)に授与すると発表した。女性の同文学賞受賞は2007年の英国作家、ドリス・レッシング氏に続き12人目。 同アカデミーは授賞理由を「韻文の濃厚さと散文の率直さにより、疎外された人々の心象風景を表現した」と説明した。賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億2700万円)。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われる。 ミュラー氏は1953年、ルーマニア西部バナトでドイツ系少数民族の家に生まれた。ティミショアラ大学でドイツ、ルーマニア文学を学んだ後、77年に翻訳者として工場に就職したが、秘密警察への協力を拒否したため職を失った。その後、82年に初めて発表した短編集「澱(よど)み」や84年の「抑圧的タンゴ」で、ルーマニアのドイツ語社会の生活、腐敗や抑圧を描いた。作品は当時のチャウシェスク独裁政権下で酷評されたが、旧西独でブレーメン文学奨励賞を受賞するなど国外で高い評価を受けた。87年、ルーマニア国内での出版を禁じられ、旧西独へ移住した。 


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2 Comments

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わぁ! (yoko)
2009-11-04 09:52:07
ヒロコさん、こんにちはぁ~。

わぁ~アビと一緒だあ~。
ルーマニア故郷訪問、とっても楽しかったみたいですね。
そして今度は彼、16日~日本出張です。
沢山のルーマニア写真CDとお土産を携えて来てくれるそうで、ルーマニアの香り、楽しみにしてます!
私たちは、ミッション後のご褒美休暇でどこに連れて行ってあげようか・・・嬉しく頭を悩ませているとこです。温泉大好きのアビさんのこと、やっぱり温泉だよね。そして夜はカラオケかな(笑)

しかしやっぱりアビさんは、打たれ強いというか、メゲナイというか、しぶといよ・・・最近お仕事でしみじみ思ったけど、ヒロコさんの記事読んで、何かなるほど~なんて思ったり。

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yokoさんへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2009-11-04 19:23:09
あいかわらず、アビもyokoさんも忙しそうですね~。
私がアビに出会ったのは、マラムレシュへ出発する前だったけれど、ブカレストの滞在も楽しんでいたみたいです。
今月16日から日本ですか~、よろしくよろしくお伝えくださいませ!
でも、世間は狭いです、先月18日のブカレストマラソン、イスラエルから20名ほど参加者があって、男子の年代別優勝者がイスラエルからのランナーでした。
アビのことを尋ねてみると「もちろん知っているよ、アビは僕の友達!」という彼、来年もブカレストマラソンを走りに来ると言っていました。

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