ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

ルーマニア版振り込め詐欺、一件被害額195,000ユーロ!

2009-12-10 | ルーマニアの新聞記事より

 
これは大きく出た!ルーマニア人女性による振り込め詐欺事件、被害額195,000ユーロ(1ユーロ135円として2,600万円以上)。
 


61歳のフランス人男性、クロード(Claude Poujol)さん、9日、ルーマニア警察当局に助けを求めるため、ブカレスト到着。昨日テレビでも流れていましたが、本日は大衆紙Click!のトップニュースを飾ってくれました。
 


23歳のルーマニア人女性、ディアナ(Diana)さんに「良いビジネスのチャンスがあるから投資して。」と言われるまま、195,000ユーロを彼女の銀行口座に振り込んでしまったというのです。家も売り払い家族も捨て・・・。振り込み済証も公開されています。
 


ディアナはルーマニアのガラチ出身、実家のおばあさんによると17歳のときに家を出てしまい、この2年間ほどまったく音沙汰なし。「あの娘のことなんか知らないよ。」と、しかめっ面。
 
被害にあわれたクロードさんには気の毒ですが、60歳も越えて人生の経験もあるはずなのに、若いルーマニア女性のことを信用してしまい、ぽんと全財産を振り込むほうがどうかしている、というのがルーマニア人のおおかたの見方。だまされるほうが馬鹿げている、という見解。お金を取り戻すのも難しいだろう、と。
 
が、ルーマニア国内ならいざ知らず、フランス国内でこれが報道されると、たちまち「ルーマニアの若い娘には気をつけろ!」と、皆がみな、お金を巻き上げていくように思われがち。

以前日本人男性も同様の被害にあうこと多く、犯罪例として挙げられていたこともあります。おおくがダンサーとして来日のルーマニア人女性を恋人にし、彼女の言われるがまま金品を与え、本国の家族に家を買い与え、挙句の果てに、着の身着のまま追い出されるという被害。

何件も同じような事例があったので、若くて定職を持たないルーマニア人女性の日本への渡航ビザ発給が大変厳しかった時代もあります。現在は2011年12月末までの暫定措置で、90日以内の観光目的ならば、事前のビザ取得が必要なくなっています。

が、繰りかえしおこる同様の詐欺まがいの事件、一番心を痛めているのは、真剣にルーマニア人の恋人と向きあっている外国人。また逆に、外国人の恋人と向き合っているルーマニア人。

「あなたの持っているお金目当てではないのよ、あなたと一緒に居たいから。」~こんな簡単なことが遮られるのも、経済格差問題が大きいのかも。たしかにルーマニアはEU27ヶ国の中でも、ブルガリアに次ぐ最貧国といわれているけれど。

だったら、これはいったい何だろう?~日本の中で依然、被害が続いている振り込め詐欺、巧妙さに巧妙さを増し、ゲーム感覚またはお仕事感覚で、お金を巻き上げていく若き犯人集団。精神構造上、もっとゆがんだものを感じるのは、私だけではないはず。




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ルーマニアの「白い妖精」~ナディア・コマネチ人形

2009-12-10 | ルーマニア・ブカレストの日常

 
1976年のモントリオール五輪女子体操競技で、史上初の10点満点を出し3個の金メダルを獲得したナディア・コマネチ(Nadia Elena Comăneci :1961年11月12日 -、現在48歳 )をモデルとした人形、発売開始。売り上げの一部は若手育成のため、ルーマニアの体操クラブに寄付されることになっています。

日本でも話題になっているこのニュース~日本では彼女の純白でハイレグのレオタード姿から、ビートたけしが「コマネチ」というギャグを造ったりして、「コマネチ」と苗字で呼ばれることが多いですが、ルーマニアではナディアと呼ばれ、親しまれています。上の新聞写真は、6日、ブカレストで人形を披露するナディア。人形も「păpuşa Nadia」(păpuşaはルーマニア語で人形)。
 
ナディアの抱く人形は1体100レイ(約3,150円)。前髪を下ろした表情は当時のナディアそのまま。でも衣装はトレーニングスーツ姿。やっぱり白のレオタード姿のほうが良かったかな?
 
最近の彼女は、アメリカ・オクラホマ州在住、後進の指導に当たっています。2008年北京五輪女子体操のゆかで金メダルを獲得したサンドラ・イズバサ(ルーマニア)もナディアの指導によるもの。
 
彼女の1989年11月の亡命は、決死のものでした。さまざまな軋轢があったのでしょうが、もっとも大きく取りざたされているのは、当時の独裁政権大統領ニコラエ・チャウシェスクの次男ニク・チャウシェスクが一方的に愛人関係を持とうとしたこと。余りにものスキャンダル。

亡命後僅か1ヶ月もたたないうちにルーマニア革命が起こり、ルーマニアは民主主義の国に。けれど、共産主義のルーマニアを捨て自分だけが亡命して行ったナディアの祖国への帰国は、1996年まで時間を要しました。

が、ナディアはルーマニアの英雄、温かく迎え入れられ、祖国でも活動を開始することになったのです。ルーマニア国内で、ナディア・コマネチ・チルドレンズ・クリニック基金をつくり、子供たちが低コストで医療支援や社会支援を受けられるよう図っています。また、体操競技ではルーマニア体操協会の名誉会長、ルーマニアオリンピック委員会の名誉委員長を務めています。
 
ルーマニアへもたびたび帰国、子供たちへのチャリティのためにテレビでダンスを披露するナディアの姿はこちらから。
 
「白い妖精」、レオタード姿のナディアのポストカードは、今でも出回っています。ナディアは、永遠の妖精。

ナディア・コマネチ夫妻の公式サイトはこちらから。



ナディアの自叙伝ともいえる『Letters To A Young Gymnast』(和訳タイトル・コマネチ若きアスリートへの手紙)は、ファンからの手紙への返事として書かれています。




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