
なかなか見応えのある映画でした。ストーリーで愉しませるのではなく、人間像を見せるために作られた映画だと思いました。
イランからの亡命者べラー二大佐(ベン・キングスレー)は、暮らしを維持するために土木作業員として働いていたが、決して誇りを失わない男だった。仕事が終わると、洗面所で体を洗いスーツに着替えてホテルの駐車場にとめてあるベンツで帰宅する。家には英語を十分に話せない妻ナディ(ショーレ・アグダシュルー)と最愛の息子(ジョナサン・アドウト)が調度品に囲まれて生活をしていた。ある日ベラーニは、新聞で郡の払い下げ物件を見つける。海に面したその家は、格安なだけでなく、イランのカスピ海に面した別荘を思いこさせる家だった。ここで暮らせば妻も心を安らげるに違いない。それに、いずれ相場の価格で転売すれば暮らしを維持するに十分なお金を得ることができる。そう計画して、ベラーニは家を買い取とった。しかし、その家は郡の手違いによって差し押さえられたものだった。元の持ち主キャシー(ジェニファー・コネリー)は訴訟を起こして家を取り戻そうとする。郡も間違えを認め買い戻そうとするが、ベラーニは4倍の価格でなければ決して家は返さないと主張するのだった。
つまらない誤解や浅慮のためにトラブルが起こり、運が良かったり悪かったりして、時には言いようの無い悲劇で幕を閉じていまうことは、現実社会でも起こることです。しかし、この映画を単なるありそうな事件をなぞったもので終わらせなかったのは、異文化に対する敬意を製作者が忘れなかったからだと思います。イスラム教徒のベラーニは、頑固であるが常に家族を思い、理性を失わずに息子にあるべき姿を教えながら行動します。反対にキャシーとボーイフレンドの警官は悪意はなくとも短絡的で独善的ですらあります。息子のために祈り、妻のために最善を尽くそうとするベラーニを見て、たとえ結果として悲劇を招いたとしても、男なら誰だってそのようにありたいと思うでしょう。
イランからの亡命者べラー二大佐(ベン・キングスレー)は、暮らしを維持するために土木作業員として働いていたが、決して誇りを失わない男だった。仕事が終わると、洗面所で体を洗いスーツに着替えてホテルの駐車場にとめてあるベンツで帰宅する。家には英語を十分に話せない妻ナディ(ショーレ・アグダシュルー)と最愛の息子(ジョナサン・アドウト)が調度品に囲まれて生活をしていた。ある日ベラーニは、新聞で郡の払い下げ物件を見つける。海に面したその家は、格安なだけでなく、イランのカスピ海に面した別荘を思いこさせる家だった。ここで暮らせば妻も心を安らげるに違いない。それに、いずれ相場の価格で転売すれば暮らしを維持するに十分なお金を得ることができる。そう計画して、ベラーニは家を買い取とった。しかし、その家は郡の手違いによって差し押さえられたものだった。元の持ち主キャシー(ジェニファー・コネリー)は訴訟を起こして家を取り戻そうとする。郡も間違えを認め買い戻そうとするが、ベラーニは4倍の価格でなければ決して家は返さないと主張するのだった。
つまらない誤解や浅慮のためにトラブルが起こり、運が良かったり悪かったりして、時には言いようの無い悲劇で幕を閉じていまうことは、現実社会でも起こることです。しかし、この映画を単なるありそうな事件をなぞったもので終わらせなかったのは、異文化に対する敬意を製作者が忘れなかったからだと思います。イスラム教徒のベラーニは、頑固であるが常に家族を思い、理性を失わずに息子にあるべき姿を教えながら行動します。反対にキャシーとボーイフレンドの警官は悪意はなくとも短絡的で独善的ですらあります。息子のために祈り、妻のために最善を尽くそうとするベラーニを見て、たとえ結果として悲劇を招いたとしても、男なら誰だってそのようにありたいと思うでしょう。








ベラーニとナディの足元に丸まるキャシーの姿が忘れられません。
劇中、「アメリカに来てアラブ人のような(惨めな)暮らしをするなんてたまらないわ!」と夫を責める妻のセリフがあります。
ちょうどアジアをよく知らない外国人に日本と中国や韓国をいっしょくたに語られてうんざりしてしまうのと同じでしょうか。どの国がより優れているというわけではないですが、度重なる相手の無知や誤解に傷ついたり苛ついている移民の背景や思いが浮き上がる一言です。
あの警官は良くも悪くも典型的なアメリカ人と言えるでしょう。異性としての愛を感じなくなれば簡単に家族を棄てる。相手への理解もないまま、浅はかな独断と権力で悪を倒そうとする。DV家庭の女を救うために、工作をしてその夫を逮捕したことがある、とヒーロー気取りで話すヤツには虫唾が走る思いでした。最初からマズイ男だったわけです。どこまでも彼なりの善意ってとこが憎みきれないんだけど。
ベラーニ大佐も決して100%正しいわけじゃないけど、家族のために必死になって頑張ってきたのに、気の毒過ぎる。