まちや小(ぐわあー)

その先を曲がったら何があるのだろう、どきどきしながら歩く。そして曲がってみて気がついたこと・感じたことを書く。

ハコモノ行政

2017年11月20日 | Weblog

こんな記事が。

『 神栖市長選2017・分析レポート。
                                                             チダイズム

茨城県の最南東にある神栖市で、2017年11月19日に市長選が行われました。茨城県の端っこにある小さな自治体の選挙なんて誰も興味がないかもしれませんが、これこそ「日本の闇を象徴するような選挙」になっています。実は、茨城県神栖市は、あるハコモノの建設をめぐり、えげつない大問題が起こっており、その責任を誰も取らないという悲惨な結末を迎えつつあるのです。しかも、僕たちが知らないだけで、こういう問題は日本全国のたくさんの自治体で起こっています。神栖市長選を機に、僕たちの税金がどれだけ無駄なものに使われているのかを知りましょう。

現職の保立一男市長が引退を表明し、3人の新人が立候補しています。いずれも無所属なのですが、実はこの選挙、「神栖中央公園防災アリーナ(仮称)」の賛否をめぐる選挙と言っても過言ではありません。それぞれの立ち位置とともに、候補者をご紹介させていただきます。

■ 伊藤 大  44 不動産業 ハコモノ推進
■ 境川 幸雄 57 団体職員 ハコモノ推進
■ 石田 進  59 会社員  ハコモノ反対

3人が立候補していますが、2人は住民投票で「見直しするべき」という結論が出ている「神栖中央公園防災アリーナ(仮称)」を推進する立場。唯一、石田進さんだけが住民投票の結果を尊重すべきだとして、規模を見直すことを公約に掲げています。腐った政治が行われている神栖市の住民たちは、どのような審判を下すのでしょうか。

■ 「神栖中央公園防災アリーナ(仮称)」とは?
神栖市の中心的な大通りに「神栖中央公園」という、とにかく無駄に広い公園があり、ここにバスケットボールができる体育館やプール、音楽ホールや会議室などを備えた施設を121億円かけて建設しようという計画があり、その後の15年の維持費に50億円が見込まれるため、総額171万円との試算が出ていて、既に工事は始まっています。ゼネコンにさまざまなお世話をしてもらい、政治家が税金で無駄なハコモノを建設してしまうのは、この国全体に蔓延している「病気」みたいなものですが、この神栖市もまた、税金を無駄に使う病気にかかっていたのです。
茨城県の最南東にある神栖市は、工場がたくさんあり、その関連会社などもあることから、他の自治体に比べて税収に困らないので、無駄なハコモノの一つも作りたくなってしまうようです。田舎ということもあって土地には困っていないため、市内にはたくさんの広い公園があり、神栖中央公園もその一つ。そこに「防災アリーナ」という名前のハコモノを建設しようとしているのですが、実際にその場に行ってみたら分かりますが、その名に反し、防災機能はほとんどありません。

そもそも「神栖中央公園」という名が付けられているように、この防災アリーナが建てられる場所は神栖市の中央部であり、沿岸部ではありません。つまり、東日本大震災の時に学んだ「避難できる高い建物を作ろう」というものではなく、役立つことがあるとすれば、地震や津波で家屋が倒壊や浸水してしまい、しばらく避難所で生活しなければならないという時に避難所になる可能性がある程度の話。市の発表によれば1万人を収容できるそうですが、他の施設の収容能力が不足しているという話も聞きませんし、この世は助け合いなので、そうなった時には近隣の自治体も助けてくれるはずで、この建物が絶対に必要かと言われたら、そうではありません。それなら近所の小学校や中学校の体育館で十分なのです。合計でバスケットコート4面分の体育館が作られる予定ですが、この街の人々はインドア派が多く、体育館ができたところで誰も使わない可能性が高いのです。要するに、「防災」とは名ばかりで、建てることが最大の目的とも言える何一つ計画性のない建物です。

さらに言うならば、「神栖中央公園」そのものにも計画性がなく、この公園をどのように活用したいのかというビジョンが感じられません。おそらく、このあたりに大きな公園があったらいいよね程度の話で、公園を街づくりにどう活用するのかという「意味」が存在しないのです。ただ存在するだけの公園は、住民も活用してくれません。近隣の住民が犬の散歩に利用するぐらいで、芝生の上に犬がウンコして終わりです。どこぞのジジィが飼っている犬が快適に散歩するために数十億円かけるなんて、これほどマヌケな話はありません。その一方で、病院の数が少なく、救急車で病院に行くのに1時間かかるとも言われているのですから、どれだけバランスの悪い政治をしているのでしょうか。「住民の健康のために運動できる施設を作るんだ」と立派なことを言っていますが、その前に生死を分ける救急車の到着時間を早めることの方が大事です。同じお金をかけるにしても、救急車のネットワークを充実させた方が、よっぽど市民の役に立つと言えるのではないでしょうか。』

※この記事の通り!


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