まちや小(ぐわあー)

その先を曲がったら何があるのだろう、どきどきしながら歩く。そして曲がってみて気がついたこと・感じたことを書く。

夕張市破たん

2017年07月17日 | Weblog

これは他人事ではなく…

『夕張市破綻から10年「衝撃のその後」若者は去り、税金は上がり続け… 住民に広がる諦めムード

7/17(月) 8:01配信

現代ビジネス

歴史上、世界のどの国も体験したことがない未曾有の人口減少時代に突入した日本。約50年後には、4600万人もの人口が減る厳しい未来が待っている。『縮小ニッポンの衝撃』は今後、日本が直面するこの問題に正面から向き合った、NHK取材班のルポをまとめた一冊だ。本書から一足先に「財政破綻」「超高齢化」「人口減少」という三三重苦を抱えた、夕張市の衝撃的な現実を特別公開する。

税収は8億円、返済額は26億円
 
夕張市は、財政破綻で2007年に財政再建団体に指定されたことをきっかけに、事実上国の管理下に置かれた。

2010年の法改正で財政再生団体と名称は変わったが、予算編成にしても国の同意を得なければ、新たな予算を計上することも独自の事業を実施することもできない。「地方自治体」でありながら、「自治」が許されない。そんな自治体は、全国でも唯一夕張市だけだ。

夕張市の財政はいまも火の車だ。税収が8億円しかない夕張市が毎年26億円を返済するという計画は「ミッションインポッシブル」と揶揄され、毎年の予算編成も綱渡りが続く。

取材班がカメラを入れたのは、どの自治体でも行われている予算折衝の会議である。各課の課長クラスが市長や財務課長らに対し「次年度はこうした事業を実現させたい」と説明し、予算を要求。当該事業に予算をつけるかどうかの議論が行われる。

普通の自治体なら事前の根回しを済ませた上で予算折衝に臨むので、あ・うんの呼吸で予定調和の結論に落ち着くが、夕張市では、息の詰まるような厳しいやりとりが続く。

その日議題に上ったのは、市立幼稚園の臨時職員の雇用をめぐる予算だった。他の自治体であれば、担当者レベルで調整できる問題だが、夕張市では幹部クラスが議論を戦わせる。

<教育課長:市立幼稚園では人手不足が続いており、先生がお昼ご飯を食べる時間をとるのも厳しい状況です。なんとか時間給で働ける先生を確保してもらえないでしょうか? 
財務課長:厳しい状況にあるのは重々承知しておりますが、「計画」にない予算をつけるのは難しい。「計画」の変更には国の同意が必要です。一番厄介な問題なんですよ。>

予算査定の会議で繰り返し、壁として現れたのが、この「計画」だった。通常の自治体では、実情に合わせて予算を見直すことができる。しかし、夕張市では借金を返済するための「財政再生計画」に縛られているため、それができないのだ。

国から認められた年度当初の「計画」にないお金を市の判断だけで使うことは1円たりとも許されない。予算をどう配分し何に使うのか、という自治の根幹とも言える権利を持たない夕張市。10年間にわたってこの異常な状態が続いてきたことで、様々な歪みが生じている。
もう一度破綻しかねない

財政破綻から10年という節目の2016年、夕張市は地方創生を追い風に、「計画」に縛られた閉塞状態から一歩前に踏みだそうと動き出した。指揮を執るのは2011年4月に、当時全国最年少(30歳1ヵ月)で市長になった鈴木直道氏だ。

埼玉県三郷市出身で夕張とは縁もゆかりもなかったが、転機となったのは2008年。東京都から夕張市へ出向する派遣職員として職場で推薦され、期限付きのヒラ職員としてこの地にやってきたのだった。

1年の任期を延長し、2年2ヵ月夕張市役所で働いた後、東京に帰る年に市民から「あなたが市長選に立候補してほしい」と依頼を受けた。鈴木氏は、東京都職員という安定した職を捨て、先行きの見えない夕張市の舵取りを担うべく選挙に立つ。

石原慎太郎・東京都知事や猪瀬直樹・都副知事(いずれも当時)が選挙カーに立って応援するなどの支援もあり、見事当選。現在2期目を務めている。

鈴木市長が就任した際に残されていた借金の総額は322億円。その2年後から利息に加え元金の償還が始まり、毎年26億円を14年間にわたって返済しなければならなくなった。一方、税収は年間8億円足らず。地方交付税の補填があるとは言え、市職員の給与カットや住民サービスの徹底的な切り下げを行わなければ返済不可能な金額だ。

鈴木市長は言う。

「家計にたとえれば、500万円の収入で、食費・光熱費などを出して、そのうえ260万円もの借金を返済する感覚です。住民サービスはすでに徹底的に切り下げており、これ以上削れる事業はありません。

財政再生計画は、夕張市の財政を建て直すことが最優先されており、夕張市民が負担に耐えられるかという観点が抜け落ちている。このままでは17年後(2027年)には財政再建できるかもしれないが、夕張市そのものが消滅してしまうかもしれないと思いました」

鈴木氏は、有識者による第三者委員会「夕張市の再生方策に関する検討委員会」を設置して、夕張再生の施策を検討してもらった。2016年、委員会が提出した報告書には緊縮一辺倒の市政に対する懸念が多数盛り込まれた。

「『最高の負担、最低のサービス』という表現が使われるところに人は来ない」

「『何を要望しても叶わない』という諦めムードが、住民生活に深い影を落としている」

「財政再生計画が終わった時点で、市職員、派遣職員ともいなくなり、組織が成り立たなくなっているのではという危機を感じる」

「夕張市は破綻から10年を経て、116億円の借金を返済してきた。しかし、夕張市全体が限界に来ていると感じた。何とかしなければ『2度目の破綻』ともいうべき事態になってしまうという切迫感を感じる」

委員会は、財政再建に配慮しつつも、住民からの要望の強い子育て支援サービスの充実、コンパクトシティ化を前提にした複合公共施設の整備、市職員の処遇改善などを織り込んだ見直し案を提言した。

市はこれを受け、緊縮一辺倒からの方針転換を国に訴えた。こうした熱意は国を動かし、2017年3月、財政再生計画の抜本的な見直しに国が同意。夕張市では、今残っている200億を超える借金は確実に返済していく一方で、町の再生のために必要な予算については実情に合わせて柔軟に使える環境が整った。

財政破綻から10年。止まっていた時計の針を動かすことができるのか。人口が3割減少し、市職員が大量退職した夕張市にとってはまだまだ険しい道が続いていく。』

※銚子も考えねば!

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