まちや小(ぐわあー)

その先を曲がったら何があるのだろう、どきどきしながら歩く。そして曲がってみて気がついたこと・感じたことを書く。

10・15とJCO8

2011年03月01日 | Weblog
今頃になってやっと表に!

『自動車燃費 実際の走行と合った表示に(3月1日付・読売社説)
ガソリン1リットル当たりの走行距離を示すのが自動車の燃費である。
各自動車メーカーがカタログなどに表示している燃費は、実際に走った時よりはるかに良いのが公然の秘密だった。
消費者が車を購入する際に、燃費は重要な判断材料の一つとなる。現実に合わせて見直すのは当然であろう。

国土交通省が、燃費を測定するこれまでの方式を改め、4月以降に発売する車から、新方式による表示をメーカーに義務付ける。
現在の方法は、国の試験場の測定器のローラーに車を載せ、一定の走行パターンでタイヤを回転させて測る仕組みだ。
エンジンが温まった状態から計測するため、燃費が高めに算出される傾向がある。

同省がまとめた燃費ランキングでは、トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)のプリウスが1位で1リットル当たり38キロ・メートルだ。
しかし、プリウスのユーザーの多くは、実際の燃費はこれより悪い、と指摘する。他メーカーの車でも状況は同じだ。
環境にやさしいエコカーは人気がある。自動車各社が燃費の良さを競っているが、実態がこれでは「燃費の数値が操作されている」と言われても仕方あるまい。

新たな測定方式では、エンジンが冷えた状態から発進したり、加減速を繰り返す複雑な走行パターンを取り入れたりする。実走行と公表値の燃費が乖離(かいり)しないよう、実態に近い状況で測定する。
この結果、新方式の燃費は、現行方式より1割強ほど数値が低くなる見通しだ。プリウスの場合も燃費は1リットル当たり32・6キロ・メートルに下がるという。

トヨタなど各社はすでに新方式を先取りし、一部車種のカタログなどに新旧両方式の燃費を併記し始めた。だが、燃費の新しい表示の仕組みについての認知度はまだ低い。国とメーカーは、周知徹底を図ってほしい。
日米欧などで、燃費の測定方式が違う問題も放置できない。
国連が2013年を目標に、国際的な基準の統一を検討中だが、対応を急ぐべきである。

電気自動車(EV)の普及も始まり、ガソリン車と電気自動車間の競争は激しくなりそうだ。
EVでは、フル充電した時の走行距離が性能表示に使われている。EVで燃費に相当するのが「電費」だが、計測方法は手つかずだ。この手法の統一も、いずれ取り組まざるを得ない課題だ』

これは読売新聞から、
そして次は「中西準子」さんが書いたものを引用します。

『2011.1.31「またか! 現実と異なるエコカーの燃費表示 」

1月22日(2011年)の朝日新聞夕刊は、トップで『国産車 低燃費に「?」』「利用者指摘 新表示義務化へ」という見出しの記事を載せている。現実の燃費と表示された燃費とが違いすぎることを伝えている。

ここに挙げられている例を示すと、実燃費/表示燃費の比の値は、トヨタプリウス(1800cc)57%、ホンダインサイト(1300cc)64%、ホンダシビックハイブリッド(1300cc)60%と軒並み60%近辺。他方、輸入車はこの値が大きく、つまり表示値が実燃費に近く、フィアット500(1200cc)88%、フィアット・バンダ(1200cc)92%、フォルクスワーゲン・ゴルフ(1400cc)87%となっている。

これに対して、トヨタの広報担当者が「基準にのっとって算出した値」と答えている。いつもの答えだ。その基準は誰が作ったのか?当然、事業者代表も参加しているに違いない。それに、燃費検査に有利になるようなプログラムもあるとすれば、エアコンの時と同じである。いまだにこういうことがあるのかと思うとうんざりする。

このことは、net上では以前から報道されていて、国交省も4月からはデータをとる基準を変えると意思表明しているとのことだが、何故、エコカー減税が開始される時期にこの改正が実施されなかったのか、このことが提起されなかったのか不信感が募る。

<外国の事業者は違うじゃないか>

今回の記事で一番驚いたのは、外国の事業者は日本の事業者と違うことである。何故、我が国の事業者は、本当のことを伝えるという立場に立てないのか、それが不思議でならない。ある程度悪いことがあっても(リスクがあっても)、それの何倍もいいことがあれば使わざるを得ないし、消費者も使いたいだろう、そういう事実を何故、正直に言わないのか。日本の事業者が例えば、欧州で売る、米国で売る時どういう表示をしているかを調べると、もっとひどいことが明らかになるような気がする』


つまり、日本では車を売らんがために小細工(省燃費セッティングで検査を!)をしていた、そして国もそこに加担していたってこと。
まあ、何回も書いているけれど「プリウス」や「インサイト」なんて、所詮「燃費がいい!」だけの車なのだ。