prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「リンカーン/秘密の書」

2012年11月24日 | 映画
リンカーンがヴァンパイア・ハンターというのは何かの寓意ですか。奇抜な思いつきには違いないけれど、物語上の結びつきをあまり感じない。

奴隷を使う人間を人の生き血を吸っているようなものだというにしては、いくらなんでも飛躍がありすぎに思えて、南北戦争で南軍が吸血鬼となって大勢突撃してくるという画は、南部人を吸血鬼扱いするのかと怒る人間が出てきやしないかと勝手に心配になった。

画面が19世紀の後半の時代色を出しつつ3D効果を出すという高度な達成を見せていて、いかにも奥行きを強調しましたという画面構成ではない、どっしりした画も見ごたえはある。色彩の美しさというのは3Dだと犠牲になりがちだけれど、今後どうなるか。
飛び散る血しぶきが宙に浮いている感じがおもしろいけれど、CGっぽさが目立つ結果にもなった。

銀を流した斧でぶった切ってまわるのだけれど、どうすればヴァンパイアが滅びるのか、ゾンビみたいに頭を潰せば滅びるといったルールがどうも曖昧。銀を使わなくても滅んだりしている。十二使徒のユダがキリストを銀貨で売ったというところからヴァンパイアが銀に弱いという設定は「ドラキュリア」以来のものに思えるが、他にもあるのか。
(☆☆☆)

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