prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「キツツキと雨」

2012年02月19日 | 映画
映画館ではデジタル上映だったし、この映画自体も劇中映画もデジタル撮影と思われるが、なぜかラッシュ(荒編集した映像)を見るシーンはカタカタ回転する音がするところからしてフィルム上映みたい。あの音しないと映画みているという気がしないのも確かだけれど。

小栗旬の役が最初なんだかわからないところからだんだんわからせていく段取りがおもしろい。
役所広司の役は「ブロードウェイと銃弾」のチャズ・パルメンテリに近いけれど、林業と映画とのミスマッチは可笑しいとして、林業が映画撮影に関わってくるのが天気を読むとか木製のやたら重い椅子を作るとかくらいで、最後までそれほどの接点はない。
逆に言うと、それほど視点が映画界寄りではないといえる。

関係ないけれど、黒澤明が御殿場の別荘を作った時に黒田辰秋に特注した椅子は、特別大きい ので「王様椅子」と呼ばれた。原木の楢の木を枯らすのに一年、製材してから半年、道具 も特注。CMやドキュメンタリーにも写ってますね。監督の椅子もこれくらいやたら貫禄あると、「映画監督」らしいけれど、劇中映画の監督は、映画史上最も貫禄のない監督像に思える。

ゾンビのメイクが顔色の悪いパンダみたい。
劇中映画はどんなのだか見当つかないな。セリフでも言っているが、火葬が普通の日本にゾンビ映画自体散発的にはあるけれどジャンルとして成立してないわけだし、誰が撮らせるのか誰が見るのかと思う。

間のとり方におかしみがあるのは確かだけれど、全体とすると間延びする感は否めない。
(☆☆☆★)

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