prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「パッチギ!」

2005年02月09日 | 映画
空手部の連中が鉄ゲタをはいているのは、喧嘩の道具なのとともに、韓国側から日本人のことを言うチョッパリ(ゲタをはくと指が広がるところから豚のヒズメになぞらえて)にたとえているのだろう。

妊娠・出産するのが「虎の門」の京子ちゃんだとは気付かなかった。ちゃんと役者として使ってますね。当たり前だけど。

東京人である当方の周囲では、頭突きのことはチョーパンと言ってたと思う。朝鮮民主主義人民共和国パンチの略。元極真の黒崎健時師範だったか、本当にケンカで役に立つのは頭突きだと語っていた。実戦的ということだろうか。
韓国映画「殺人の追憶」でもケンカのシーンで飛び蹴りしていた。ケンカの仕方にもカルチャーが出るみたい。

フォーク・クルセイダーズというとカバーでしか聞いていないので、出発はこういうものだったのかと勉強になる。
「イムジン河」とともに川を隔てた喧嘩と出産とスタジオを通夜とをカットバックするクライマックスは大いに盛り上がる。音楽の力は大きいと改めて思う。

中島らもは若い時、飲んで帰りの金がなくなると、赤電話を逆さまにして硬貨がジャラジャラ出てくるのでそれで帰った、そのうちストッパーがかかって出なくなったと書いていた。必要なのは金だけですからねえ。だからわざわざ電話を持っていくのはなぜなのかわからなかった。

映画館の看板でジョン・ブアマン監督、三船敏郎、リー・マービン主演の「大平洋の地獄」が出てくるのが凝っている。あまり有名な映画とは思えないので。孤島で日米の将校がそれぞれ一人だけ遭難漂着し、対立の末和解していく話。だから選んだのか?

68年の設定だが、いいかげんな進歩的教師や学生活動家の描き方の感覚は、現代のもの。

ディテールが豊か。見ながらずいぶんあれこれ考えさせられる。たまたまサッカーの日朝戦の前日だったせいか、サッカー変じてケンカになるシーンで不安になる。

(追記 サッカー日朝戦は、日本の勝ち。トラブルもなし。よかったよかった。
また聞きだが、本作は韓国の映画人には必ずしも好評ではないよう。韓国人にとってはあまり在日にシンパシーを持てるわけではないみたい。日系アメリカ人に日本人が持つ感情を持てば不思議はない)
(☆☆☆★★)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (あれこれ。)
2005-02-11 07:31:37
映画生活から参りました。

よかったらTBさせて下さい。
Unknown (prisoner)
2005-02-11 09:25:51
どうぞどうぞ。別に断らなくて結構です。

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