prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「怪物はささやく」

2017年06月28日 | 映画
原作のイラストレーターであるジム・ケイの画をフューチャーしたメインタイトルのデザインがまず素晴らしいのだが、作中でその画がアニメとして導入されるにつれ単にタイトルのデザインだけの問題でなくモチーフと分かち難く結びついているのがわかってきて、ラストにまでつながってがっちり構築されているのが見事。
画そのものの美術的な魅力も大きい。

怪物が話すエピソードの反勧善懲悪ぶりと少年の現実の厳しさが相まってクライマックスで明かされる「真実」の内容に唸る。これは自分にも覚えのあることだと思った。

ときどき怪物が着ぐるみっぽく見えるのは狙いだろうか。「ポルターガイスト」でも木が子供をさらいに来たりしたが、あちらではそういう伝承でもあるのだろうか。

子供の孤独感と不安や怒りがよく表現されている。児童文学らしからぬと言いたくなるが、実際は児童文学らしいのだろう。
(☆☆☆☆)

怪物はささやく 公式ホームページ

映画『怪物はささやく』 - シネマトゥデイ

怪物はささやく|映画情報のぴあ映画生活



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