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決裂

2006-05-21 05:46:42 | 抱茎亭日乗メモ
 16日から19日まで点滴通院しつつ、なかなかハードな生協カタログライター仕事は休まず。
通院時間の分遅くまで働いて、かなりしんどい日々が続いたが、痛みはだんだん引いてきた。

あとは「愛」による癒し。いつもにも増して恋人の存在は有難い。心強い。
愛の力で病と闘うのだ。おほほほ。

 病気だからか、こんなことを考えるのはヘン?と思うが、極普通なことかもしれない。
怪しげな宗教の教祖とか自称占い師とかいんちきカウンセラーとかがやる「治療」や「施術」。
それが「わいせつ」や「強姦」になるのは、合意がないからで、望んで受ける人も中にはいるんだろう。

何人もの女性と結婚生活をしていた男が、女性を脅していたことを認め、「全員家に帰す」と言ったとニュースでやっていたが、多分何人かは残るんじゃないかと思う。

 母から電話があって、また毒気に当って病気がぶり返したら嫌だなあと思いつつ、会うことになる。
目白『太古八』は満席で、池袋『おまた』。

おまた兄に「この子は切り口上。潤いがない。」と母。
「恋人に聞いたら『潤いたっぷり』って言われたわ」と私。
「その彼はおかしい」
「お母さんは人のことを『潤いがない、冷たい』って言うけど、どうして潤いのない言葉しか聞けないのか、なぜ冷たくされるのか考えないところが人としておかしい」
「私は皆に愛されているの。あんたがおかしい」
「皆、いい人なの。優しいの。大人なの。だから言わないの。でも本当は嫌なの。嫌いなの」
「うるさい」
「うるさいのはお母さん」
「あんたと話してると疲れる」
「それはこっちのセリフです」
「もう話さない」
「はい、どうぞお好きに」

そして、母が弟のT叔父と、先日再び決裂した話。
「TはYさん(母の夫、私の父親)を『寄生虫』と言った。兄弟も職場の人も皆そう思ってると言った。許せない」
「それは売り言葉に買い言葉でそう言ったんじゃないの?」
「そんなことない」
「実際思ってる人もいるんでしょう。別にいいじゃん、人がなんと言おうと」
「あんたはTの言うことを信じるわけ?」
「信じるとかいう問題じゃないでしょう」
「もういい、あんたがどういう人間か、よくわかったからもう話さない。家族のことなんてどうだっていいんでしょう」
「そんなこと言ってない」

母は6月18日に親戚らを招集して私にも来いと言った。
「テーマは何なの?」と聞いてみた。
私はもしかしたら新座に帰って母と一緒に住めと親戚中から説得されるのではないかと思っていた。
「久し振りに集まろうって話よ。Tは呼ばない。でもTの息子は呼んだ」
「へんなの」
「あんたは来ないわけ?」
「来て欲しければ行くけど」
「私は命令なんかしない」
「したじゃん。『空けといて』って言ったじゃん」
「来たくないならこないでいい」
「行かなくていいなら行かない。来て欲しいなら行く」
「そんなの自分で決めなさい」
「頼まれれば行く。必要ないなら行かない」
「あんたはTと一緒ね!縁切りよ縁切り!」
「ああそうですか」
「家賃も出さない、歯の治療費も出さない」
「酷い。約束したのに」
「縁を切るんだから。二度とお金を無心しないで」
「はい。解約します」

父親の姉に怒られた話をする母。
「あんたがYさんの見舞いに最後まで来なかったのはなんでかって私に言うのよ」
「そんなのお母さんに聞いても知らないよねえ」
「そう、だから直接聞いてくれ、って言ったの」
「まあ、叔母さんとしては、お母さんに対してどういう育て方をしたんだ、ってことなんでしょう」
と、私が分析などしているから母はがっかりするんだろう。
これは叔母の言葉を借りた母の、私への非難だ。
「姑根性よね」と母。
「お母さんも一緒だよ」
「何よ、どこが一緒なの、言ってごらん」
もう面倒臭いので言わない。

私は父親が大嫌いだった。尊敬するところはある。でも大嫌い。
私は母も嫌いだ。感謝はしている。強烈で面白い。でも嫌い。
「自分は正しい」と本気で思って威張っている愚かなところが嫌い。
人に「言っていいことといけないことがある」と言いながら自分は「出て行け」とか「縁を切る」とか軽々しく言うところが嫌い。

前回縁切りした時、母はT叔父を使って私に詫びを入れてきた。
今回はどうするのかね?どうでもいいけど。

『おまた』のお会計10,200円。
「あら、払ってくれるの?」と母。
「半額払います」
「母の日でご馳走してくれるんじゃないの?」
母の日は先週だよ。しかもあんたがすっぽかしたんだよ!
「なんで縁切りする人にご馳走するのよ。お釣り下さい」
困惑するおまた兄。隣席の女性が呆れて見ていた。喧しくて申し訳ない。

72歳の酔っ払いを置いて店を出る私。
さらば、私を産み、育ててくれた人!
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