さ~て、ついに!であります。
一昨日の月曜、11月28日に、私が体を張って捕まえたチケットを持ち、渋谷PARCO劇場にて『12人の優しい日本人』を見てきました!!!
いやあ、私PARCO劇場、もう10年ぶりくらいではないでしょうか。まして三谷幸喜脚本・演出はもう何年ぶりか分かりません。とにかく前日は興奮状態。眠れませんでした。全く。しかしこれが悪夢の始まりだと誰が予想したでしょうか?
ちなみに『12人』って何?とおっしゃる方は、是非ネットで検索してホームページを見てください。あなたの知ってるあの俳優さんがたくさん出てくるのです。残念ながら東京・大阪公演しかありませんけれども、全国の三谷ファンのためにも、できるだけ臨場感溢れる再現をしたいと考えています。しかしながら、今回はメモなど取る余裕もなく(だって最前列ですもん)、私の記憶を頼りに書き綴りますため、一字一句違わない、というわけには行きませんので、ご了承願います。
私、地元を3時くらいに出る電車に乗って、まず新宿へ行きました。私の使う私鉄では、”快速急行”なるものがあって、地元駅とその次に止まると、後はひたすら都心に向けて駅をジャンジャン飛ばすという、田舎者には便利な列車があるのです。私、連れ(といっても、残念ながら相手は恋人未満です)べチャラクチャラ喋っていました。こちらは『12人』の映画版を見ています。だから薀蓄並べて「今日はここが見どころだよ」などと天狗になっていたのですね。
電車が新宿に着きました。そのとき連れが「帰りの電車の中で食べるもの、どうする」と聞いてきたのです。私は行きがけにその辺でおにぎりでも買えばいいや、と言うと「ダメ!劇場は暑くなってるから、おにぎりがだめになっちゃう!」というのです。そこで、新宿駅を方々探して、芝居の終了時刻の9時5分から換算して、新宿に9時半につくと仮定し、それまでやっている弁当屋などを探したのです。ところが新宿は都心部だというのに、店はみんな9時ごろしまってしまいます。二人でグルグル駅を回りました。
この時、すでに私には前兆が来ていたのです。
ようやく一件、夜10時までやっている弁当屋を見つけました!ほっとと一息。しかし、何だか歩きすぎたのか、めまいがしてきました。目的地は渋谷なので、とにかく渋谷まで行こう、ということになったのですが・・・
電車内でも私は、ふと気が付くとまるで気を失っているかのようにポーっとしてしまいました!徐々にですが、体が震えてきました。連れはまだ気付いていないようです。でも、正直座っていられないんです。体が勝手に動き出してしまうのです。まるでリズムを刻むかのように、足がフラフラ動いてしまう。おかしい!
渋谷に着きました。私は、こんなこともあろうかと、頓服剤を持ってきていたのです。連れが水を買ってきてくれました。私は水で頓服を流し込みましたが、震えが止まりません。震えというより、揺れといった方がいいほど、大きくなってしまいました。連れは「大丈夫?」と言ってくれます。正直こういう姿は見せたくなかった。でもこればっかりは自分の意思ではどうしようもないのです。
その時、私はひらめきました。渋谷には、私のかかりつけのお医者さんがいるではないか!その人のところへ行こう。そして何でもいいから、この異変をとめてもらおう!
医師は私が普段来ない時間に行ったので、ビックリしていました。私は眠れなかったことから、今までのことまでを実演を交え話しました。話しながらも体が言うことを聞かないのです。
とにかく安定剤と筋弛緩剤をもらって、すぐ飲みました。それでも医者のあるビルからPARCO劇場までは、普段と違って相当遠くに見えます。いけるのか!?二人でゆっくりゆっくり歩きます。「これは薬じゃ治らないかもしれない。極度の寝不足なんだ」と言う私。
本当は格好付けて、いいレストランで食事!のはずだったのですが、センター街に入ったすぐそこにあるカレーショップを見て「ここでいい?」
私、具合が悪いのに、カレーの上にクリームコロッケなどをトッピングしてしまったのです。そういうメニューの写真しか見られなかったのです。
「劇場行ける?」と連れ。「とにかく劇場まで行ってみようか。ダメだったら、帰ろ」。
カレーを何とか食べて、ゆっくりPARCOの近くへ。何十分経ったでしょうか。とにかくPARCOにたどり着くことは出来ました。
しかし、売り場に備え付けのイスに座ることしか出来ません。猛烈に襲ってくる眠気。「起こしてあげるよ」と言う連れの一言で眠りに落ちる・・・と良かったのですが、やっぱり緊張して眠れない。だって、考えても見てください。売り場のイスですらまともに座れないんですよ。なのにこれから劇場の狭いイスで、約2時間も拘束されるのです。私、悲鳴をあげてしまうかも知れません。ああ、折角今日のために体調管理してきたのに。風邪も引かなかったのに!
6時半になりました。開場の時間です。エレベーターに乗って7階へ。
ドアが開くと、そこは人、人、人で満員の劇場ロビー。当日券に並ぶ列。そして今から入ろうとするお客さんたち。
とにかく入場すると、そこは『テレホンショッキング』状態。花、花、花!私、この花を見るのが大好きなんです。誰が誰からもらったのかなあ、とか、意外な交友関係が分かるから。江口洋介さんには、ハウスのカレーから来ていてビックリ。今回はとにかく出演者が12人と多いため、花が飾りきれていないようです。本来なら、誰が花を送ってきたか覚えておいて、ここで書くと楽しいんですが、あまりに多くて覚えきれない!
劇場に入りました。まだ3割程度の人しか座っていません。それにしても備え付けの舞台セットが、丸くて大きなテーブルに、12脚のイスが囲むように置かれています。ああ、ここで12人が激論するんだなあ~と、よく見ると、一番手前のイスだけなぜか子供用のような小さなイス。確かにそのイスを入れて12脚です。誰が座るのかなあ?
・・・と、ロビーからテンションが上がりまくって、気が付いたら私、さっきまでの震えや眠気、気持ち悪さなどの全てを全然感じていなかったのです!「とにかくここまで来れば大丈夫だと思ったの」とニッコリの連れ。
私と連れの席は本当にドまん前。最高の席です。私が通路に近い方、連れは奥のほうに座りました。
すると・・・
どこかで見たような男性が前を通り過ぎました。連れの隣に座ります。誰だっけなあ・・・しっかしデカイなあ。それにパンフレット以外にもたくさん買い物をしたようで、危なっかしく持っています。
デカイ?・・・アッ!!
あの巨体は、私がチケットぴあに並んだ時、私の前で並んでいた、男みたいにデカイ女性だったのです!!
私がそのことを連れに耳打ちすると、一言「大きいねえ!」
まさかこんな運命のめぐり合わせがあったとは・・・一言話しかけて見ようかな、と思いましたが、あの時も会話がなかったくらいなので、止めました。
さあ、開演の時間です。開場は超満員!アナウンスが入り、次第に場内が静かになっていきます。
そして定刻の夜7時。突然、舞台の真ん中にスポットライトが。そしてそこに出てきたのは何と・・・
と、今日はここまで。
いよいよ次回、舞台がスタートします。ご期待下さい!
それでは今日はこの辺で。
フジでした。