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欧州の石油市場・取引慣行

2017年06月10日 | ガソリンスタンド3

※ガソリン価格指標の確立の為、エネ庁が欧州3か国へ視察に行ったのが2016年2月。


5月31日 ぜんせきより

資源エネルギー庁はこのほど石油精製分野の国際競争力強化や、石油流通分野における公正競争市場の確立に向け、昨年10月末から議論を重ね4月7日に最終報告書を取りまとめた『石油精製・流通研究会』の調査事業の一環として、シンクタンクに委託して、イギリスとドイツの石油製品市場や石油製品取引慣行の現状についてまとめた。

それによると、イギリスではガソリンの精製マージンは極端に低いのに「流通マージンには影響を及ぼしていない」と指摘した。
一方ドイツでは、元売と特約店の契約であらかじめ系列玉の最低量さえ守っておけば業転玉を購入することは自由となっており、「系列SSによる製品調達の自由度が業転格差を縮小させる効果が働いている」と分析した。




英国 精製の影響受けない流通口銭 契約期間は最大5年

SS数は長期的に大きく減少してきており、1970年に3万7539ヵ所だったが、近年その4分の1まで減少し、15年には8476ヵ所にまで激減した。
特に石油会社所有SSが顕著に減少、全SS数に占める割合は15%まで低下(16年)
一方、1SSあたり月間販売量(ガソリン・軽油)は一貫して増加傾向にあり、石油会社所有SSの16年における同販売量は424キロリットルと過去20年間に約2倍に拡大。
他方、ハイパーマーケットSSは4その約2倍の885キロリットルに達する。


精製流通マージンは、欧州全体のガソリン余剰に伴い、ガソリンの精製マージンは極端に低いが、流通マージンには影響が出ておらず、ディーゼルと対して差がみられない。
「SSの早期からの減少や、元売によるSS事業からの大幅な撤退が寄与している」と分析した。





6月5日 ぜんせきより


ドイツ 最低引取量 超過分は業転購入“自由” コンビニ併設で存在感

SS数は1970~1980年代に大きく減少。
競争制限防止法によりセルフとフルの販売価格に一定の価格差を設けることが義務付けられたため、セルフ化できないSS業者が撤退を余儀なくされ、SS数は70年の4万6091ヵ所をピークに減少に転じ、90年には1万9317ヵ所まで減った。
90年以降も緩やかな現象を続け、16年には1万4531ヵ所となった。

ドイツではハイパー系事業者もSS事業を手掛けているが、イギリス・フランスのようにSS業界の一大勢力にはなっていない。
その背景にはドイツで施行されている閉店法の影響があると言われている。
また「通常のSSが日用品を購入するコンビニエンスストア的な機能を果たしているため、ハイパー系にガソリン・軽油顧客が集中しにくくなっている」などと分析した。

元売とSSの関係をみると、3分の2の元売ブランドSSは元売社有物件。
社有物件の場合は、元売の直営SSとしてコミッション・エージェント方式。
SSの事業者は販売サービスを元売から下請けする形で、在庫も持たない。
価格も元売が自分で決めており、SS事業者はリットル5セントの販売手数料をもらうため、リスクを元売に極限まで寄せた方式。
元売にとっては価格をコントロールできるため、SSが安売りしたがるのを抑制する効果が期待できる。

系列SSのうち残りの3分の1のSSは、SSが設備を所有し運営する方式。
卸価格はアーガス・、オイルマーケットレポート社、プラッツなどを基準とするスポット指標連動方式。

水準については、スポット価格指標に対してスプレッドの水準を年に1度交渉する。
SSの交渉力に応じて水準に差が出るが、スポット指標連動にすると、業転格差がこのスプレッド分で1年間固定されることとなる。
これにより「SSが仕入れコストが分からない、収益管理できないという問題はない」とした。

これに併せ、年間の取引数量を交渉するが、決められた最低の引き取り数量を超えた分については、SSが業転玉を手当てすることは自由。
元売により系列SSがどの程度の割合の業転玉を取り扱うことを許容するかに関して差が見られるが、シェルの場合は概ね2~3割程度が多いとした。

系列SSによる調達の自由度は、「業転格差を縮小させる効果が働いている」と指摘。
「業転格差が大きいと、系列SSの調達がどんどん業転玉に流れてしまうので元売は系列SSに高く売りにくい。
スポット指標連動方式にすると業転格差が一定の水準で安定する。
事後調整はなく、小売市況が下がった時には、なんとか業転玉を少しでも安いところから買おうと努力することとなる」とした。




6月7日ぜんせきより


日本と異なる独禁法 中小排除は価格差だけで判断 ドイツ

※(簡単に書きます)
元売6社が中小独立系PB-SSに対して、そのPB-SSの近郊にある自社の系列SSの小売価格よりも高い価格で卸していたところ、
当該PB-SSから不当な妨害だとして連邦カルテル庁に申告がなされ、審査の結果、元売6社に対してこのような不当な価格差別を禁ずる命令を下した。
これに対して元売6社が異議を申し立てたところ、02年2月上級地方裁判所は本件における連邦カルテル庁の命令を破棄する判決を下した。

その理由は
1、中小規模のSSと大規模のSSはそもそも対等な条件の競争関係にない。
2、卸売市場において本件6社が寡占状態には無いので、PB-SSは他の卸業者を選択する余地があった。
3、価格の違いが生じた原因が、元売による意図的な差別によるものなのか、6社をはじめとする卸売会社の競争の結果なのか明らかでない


その後07年に原油価格高騰に伴う電気・ガス料金等の値上げが契機となって、マージンスクイーズ規制による低廉なインフラ料金実現機運が高まったことを受けて独禁法が改正され

中小企業が排除される形でのマージンスクイーズに関しては、行為だけ、つまり価格差だけで判断される法律になっている。






日本のガソリンスタンドも恐らく2万店になるまでは減り続けると思います。

数年以内に、品確法の改正や消防法の規制緩和等がなされ、そして独禁法も改正されるー、と予想しておきます。








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