「利益は油外で」
これは元売が言い出した言葉です。
7月5日燃料油脂新聞より
「適正ガソリンマージン必要」 低過ぎる利益率に危機感
最近は徐々に市況も落ち着きを取り戻してきたが、地場SS業者にとって系列仕切り以下の看板価格が普通に掲げられている。
全量を業転価格で仕入れているような感じだ。
でもガソリンマージンが足りない。
収益源は多角化していく必要がある。
しかしガソリン以外の収益源で利益を出していくという流れには非常に強い違和感を覚える。
まず投資コストが一番かかっているガソリンで適正利益を得るべきだ。
ガソリンだけの場合、いったいどのくらいの利益率なのか、
多くのSS業者が消費税8%にすら届かないことが過去に何度もあった。
極めて深刻だ。
**以下masumi
規制緩和以降、全量系列仕入れを貫く地場3者店は「これ以上にもこれ以下にもできない」(近隣の安値店より10円高く売っても粗利数円)という状況の中で営業を続けてきたからか、粗利に対する感覚が狂ってしまっているのかも知れない。
数年前から仕入れ値の格差はそのままなのに、安値店との販売価格差が縮まる時があって、
私が「価格差をキープして粗利を増やそう」と言っても
「今、リッターマージン10円もあるから(これで良い)」、と。
(==;
それでは再投資可能なマージンどころか、雇用(人件費)も出来ない。
最近メールを下さった他府県の同業者の方(30代)は、跡を継ぐために一流企業を退職されたそうで、
そして地下タンクの入れ替えに1500万円掛けたそうです。
今までにコメントを下さった同業者の方々の中にも
業界紙の中にも
自己資産を投入しながらという方や、ガソリンスタンドを続けるための副業や経営の多角化、という方がおられます。
「経営の多角化で燃料油以外の収益源の確保」
業界紙によく載っている言葉です。
組合やエネ庁の提言にもこれらの言葉が含まれています。
「経営の多角化で燃料油以外の収益源の確保」って、「利益は油外で」と意味同じですよね。
経営している側が言う「経営の多角化で燃料油以外の収益源の確保」には、「偉いな」「凄いな」と思えても、
組合やエネ庁の提言には「違うでしょ」「馬鹿じゃないの」と思うのです。
でもこの業界の人って、
「利益は油外で」に、既に洗脳されている人が多いみたいです。