市営の文化・スポーツ施設をすべて一括して財団法人に指定管理委託

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市営文化・スポーツ施設
指定管理委託
財団法人にすべて一括して


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　9日の市議会・市民経済委員会では、現在市営の文化・スポーツ施設18施設をすべて一括して「財団法人太田市文化スポーツ振興財団」に指定管理委託することが賛成多数で決まりました。反対したのは日本共産党の私1人でした。
　19日の市議会最終日の本会議で可決される見込みですが、その本会議でも、おそらくこの議案に反対するのは、日本共産党の私1人だけだと思います。

委託先の財団法人は現在も旧新田のすべての文化・スポーツ施設の管理を委託しているといっても

　市当局は、これら18の文化・スポーツ施設を指定管理委託する財団法人は、現在も旧新田の10の文化・スポーツ施設の指定管理を委託しているので、今後市のすべての文化スポーツ施設の管理を委託するノウハウは十分備えているといいます。
　しかし結局は、これら18の文化・スポーツ施設の管理・運営にたいする市の責任を放棄することにつながることは間違いがありません。なぜなら、市の責任が今後も変わらないなら、指定管理委託する意味はまったくないからです。
　さらに、委託先の財団法人は文化・スポーツ施設を管理・運営するノウハウを十分備えているといっても、これまで18の文化・スポーツ施設を管理・運営してきた市も、そのノウハウは十分備えています。
　今回の一括指定管理委託に意味と理由があるとすれば、それは、市長がこの間言い続けてきた「市職員の削減」しか考えられません。
　
良質なサービスは良質な雇用から

　良質な市民サービスは良質な雇用から生まれることは、誰にも否定できません。正規職員としての雇用や、給料や福利厚生など雇用条件が安定してこそ、人材も確保でき、人材育成も可能となります。
　私は同委員会では、「一括指定管理委託する財団法人の雇用の正規・非正規割合はどうなっているのか」と質問しました。
　ところが担当副部長の答弁は「把握していない」というものです。これでは、今回の一括指定管理委託によって、現在18の文化・スポーツ施設で働いている市の正規職員が、今後どれだけ財団法人の非正規職員に置き換えられるのかを、市はまったく関知しないということになります。
　市長がこの間言い続けてきた「市職員の削減」は、「人件費の削減」が目的であると市長みずからが市議会の答弁でも何度も公言しています。
　こうした市営施設の民間委託によって、経費は削減できても、市民サービスの後退を招くことにつながるなら、市民の不利益にもつながってしまいます。

市製ワーキングプア拡大は市民の不利益

　結局、こうした市営施設の民間委託は、市職員の削減、つまり人件費の削減につながります。たしかに税金の支出は抑制できます。しかし本来なら市の正規職員として働き、給料を得られる労働者を、より安あがりの非正規労働者に置き換えるというやり方は、市民の給料・所得を奪うことにもつながってしまいます。
　さらに、そうしたやり方は、市民所得の低下、つまり市民の購買力を奪い、地域経済をより疲弊させることにもつながります。
　なにより、格差と貧困の拡大がこれだけ問題になっているいま、市が低賃金労働者を増やすようなやり方を許していいはずがありません。
　大企業が非正規切りを競い合っているいま、市が大企業と同じように雇用破壊の道を進むことは絶対に許せません。

　市は雇用を守る責任をはたせ！
　この声をさらに強め、広げるために、引き続き全力でがんばります。