「壁」という表現を日本人は好む。
例えば「言葉の壁」。日本人が外国人と結婚すると「言葉の壁を乗り越えてゴールイン」という。ゴールインという表現は古いけど。
よく使われるのは日本人スポーツ選手が、世界に出て通用しなかった時の「世界の壁は高い」という表現。
それに、数年前のベストセラーに養老孟司氏の「バカの壁」なんてものもある。
守備が堅いことを「鉄壁の守り」と言ったりする。つまり鉄の壁。
あの村上春樹先生は、エルサレムでの演説で、暴力的な権力機構を「壁」、その被害者を「卵」に例えて「私は常に卵の側に立つ」という名スピーチを残した。
【壁】…大きな困難や障害(大辞林)
その壁が、僕の眼前に立ち現れた。
「100の壁」だ。
前置きが長かったが、ゴルフの話だ。
ゴルフを始めて、ある程度上達すると皆100打で18ホールを周ることを目標とする。そこで、多くの人が100を切るか切らないかの所で一度成長が止まる。本屋でゴルフ雑誌やゴルフレッスンの本を見ると、そのタイトルや特集の多くが「100切りのための~」「絶対100を叩かない~」と銘打たれているのが良い証拠だ。
僕はゴルフのキャリアは短いので100を強く意識してこなかった。一回一回、スコアを縮めることが目標だった。
でも、昨日のラウンドで変わった。
9ホール終えた段階のスコア50。当然ハーフでのベストである。
「100…切れるんじゃないか…」
こんな思いが僕の頭をよぎった。
「このペースなら100いけるじゃん」
周囲もはやし立てる。
後半、意気揚々とコースに出て、好調をキープ。
でも、終わってみれば102。3打及ばず。
泊まりがけだったので、今日は二日目。再度100にチャレンジ!
多くの人がぶち当たる壁を「簡単に越えられるかも」と思ったのが罰当たりだったのか、結局111。無念。
「あのショットがうまくいけば…」「あのパターが…」
後悔は尽きない。
でも簡単じゃないからこそ、「壁」と表現する。簡単に越えたらおもしろくない。
越えられないから越えたくなる。
100の壁。次は越えるぞ。
グローブ焼けで、左手の付け根と手首の間に、くっきり日焼け跡が付いた手を見ながら、そう誓う。
もうちょいまともな壁にぶち当たれよ、という指摘はナシね。
例えば「言葉の壁」。日本人が外国人と結婚すると「言葉の壁を乗り越えてゴールイン」という。ゴールインという表現は古いけど。
よく使われるのは日本人スポーツ選手が、世界に出て通用しなかった時の「世界の壁は高い」という表現。
それに、数年前のベストセラーに養老孟司氏の「バカの壁」なんてものもある。
守備が堅いことを「鉄壁の守り」と言ったりする。つまり鉄の壁。
あの村上春樹先生は、エルサレムでの演説で、暴力的な権力機構を「壁」、その被害者を「卵」に例えて「私は常に卵の側に立つ」という名スピーチを残した。
【壁】…大きな困難や障害(大辞林)
その壁が、僕の眼前に立ち現れた。
「100の壁」だ。
前置きが長かったが、ゴルフの話だ。
ゴルフを始めて、ある程度上達すると皆100打で18ホールを周ることを目標とする。そこで、多くの人が100を切るか切らないかの所で一度成長が止まる。本屋でゴルフ雑誌やゴルフレッスンの本を見ると、そのタイトルや特集の多くが「100切りのための~」「絶対100を叩かない~」と銘打たれているのが良い証拠だ。
僕はゴルフのキャリアは短いので100を強く意識してこなかった。一回一回、スコアを縮めることが目標だった。
でも、昨日のラウンドで変わった。
9ホール終えた段階のスコア50。当然ハーフでのベストである。
「100…切れるんじゃないか…」
こんな思いが僕の頭をよぎった。
「このペースなら100いけるじゃん」
周囲もはやし立てる。
後半、意気揚々とコースに出て、好調をキープ。
でも、終わってみれば102。3打及ばず。
泊まりがけだったので、今日は二日目。再度100にチャレンジ!
多くの人がぶち当たる壁を「簡単に越えられるかも」と思ったのが罰当たりだったのか、結局111。無念。
「あのショットがうまくいけば…」「あのパターが…」
後悔は尽きない。
でも簡単じゃないからこそ、「壁」と表現する。簡単に越えたらおもしろくない。
越えられないから越えたくなる。
100の壁。次は越えるぞ。
グローブ焼けで、左手の付け根と手首の間に、くっきり日焼け跡が付いた手を見ながら、そう誓う。
もうちょいまともな壁にぶち当たれよ、という指摘はナシね。