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『パフューム ある人殺しの物語』

2007年03月05日 22時43分55秒 | 映画レビュー
製作年度:2006年
上映時間:147分
監督:トム・ティクヴァ
出演:ベン・ウィショー 、ダスティン・ホフマン 、アラン・リックマン 、レイチェル・ハード=ウッド 、アンドレス・エレーラ 、サイモン・チャンドラー
オススメ度:★★★★★

ストーリー:
18 世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で一人の赤ん坊が産み落とされる。危うく捨てられかけた赤ん坊は、間一髪で拾われ、グルヌイユと名付けられて育児所に引き取られる。グルヌイユは友だちもいない孤独な子どもだったが、何キロも先の匂いを嗅ぎ分ける超人的な嗅覚の持ち主だった。やがて青年となったグルヌイユは、ある時運命の香りと出会った。それは赤毛の少女の体から匂い立っていた。しかし彼は、怯えて悲鳴を上げようとした少女の口をふさぎ、誤って殺してしまう。以来、彼は少女の香りを再現することに執着し、香水調合師バルディーニに弟子入りするのだが…。



コメント:
こんな香水があったらどんなにすばらしいだろうか?
この映画は、まさに”愛”という名の香水を見事映像化することに成功している。
もちろん映画館ではこの臭いを嗅ぐことはできないが、映像、音楽、そして主人公の動きによって、その究極の臭いを観客に想像させてくれるに違いない。

人からの”愛”と引き換えに天才的な”臭覚”を持ってして生まれたグルヌイユ。
そんな彼はある日運命とも言える“香り”にとりつかれてしまい欲望のまま凶行へと駆り立てられていく。

まずこの映画を観るに当たって何が必要か?
それは”香りを想像する力”だ。
この映画では”香りを撮影する”という難題をクリアしたと謳っているが、万人がそうかと言われるとやはり無理があるだろう。
確かに映像には様々な工夫が施されている。
とは言っても所詮これは映画という視覚的なものなのだ。
映像はあくまで”香り”を想像させるためのきっかけに過ぎず、観客がその映像を見ていかに想像力を働かせて観ることができるかに掛かっている。
それができなかった人にとっては残念な作品だと言えるだろう。
幸いにも僕はそれについては十分な想像力を働かせて観たつもりだ。

また俳優もすばらしい。
ダスティン・ホフマンやアラン・リックマンはもちろんのこと、主演のベン・ウィショーとヒロインのレイチェル・ハード=ウッドは今後も楽しみな演技を見せてくれた。
レイチェル・ハード=ウッドが『ピーター・パン』のウェンディ役の子だったと知ったときは驚いた。わずかな期間でまさかここまで大人っぽくなるとは思ってもいなかったからだ。しかもまだ15歳というのが信じられない。
ベン・ウィショーは顔と動きで演技のできる俳優である。感情表現豊かな演技が見所であろう。今後も期待のできる俳優に違いない。

僕たち人間は普段生活している中で、いろんな”香り”を嗅いでいる。
中にはあまりに好きな”香り”だったためになかなか忘れられないときもあると思う。
食べ物の臭いとか、好きな香水の臭いとか、花の臭いとか・・・それは人それぞれだろう。
グルヌイユにとってその忘れられない臭いがたまたま女性の体臭だったにすぎないのだ。
この運命的な出会いが彼の欲望を増幅させ人間として犯してはならない行動に移してしまう。
これはあまりに悲劇だ。
しかし彼が最終的に作り出したものは”愛”という名の香水だった。
この”香り”を嗅いだ人間全てが”愛”という欲望に駆られてしまうのだ。
まさにこの香水こそがグルヌイユの求めていたものだったのだろう。
この香水の正体…それはグルヌイユの初恋の(最初に殺してしまった)女性に対しての”愛”が作り出したものなのだ。
彼は最後にその香水を頭から浴び涙を流して消えてしまう・・・
”香り”が消えると共に彼の記憶も消え去ってしまったのだろう。

最後は感動と切なさの残るとても複雑な終わり方だった。
”臭い”という今までにない不思議な体験をさせられる映画だ。
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