Akasaka Art Flower 08 (赤坂サカス)

小学校や料亭だった場所をアートでリノベーション...というわけで
連休の谷間に赤坂 の Akasaka Art Flower 08 に行きました。

小雨降る月曜日は閑散としていて、そのせいか、街とイベントとの
一体感も薄いように思えました...というか、平日の赤坂はマダムと
サラリーマンの人口密度が高いのです。私以外には関係者しかいな
い小学校の体育館には大きな布団の山。その山を駆け上っていくス
タッフの後姿を見ながら、二十年前に経験した添乗員しか踊ってい
ないスキー場のディスコを思い出したりして...

もう少し賑やかなときに来ればよかったかな...(^^;

でも、料亭は独り占めでした。たたみに何十万もの針を刺されたり、
壁に蛍光ランプをくくられたり、そんな日本家屋は痛々しく見える
のですが、細い廊下の先の真っ暗な中に鈍い輝きを湛えた青山悟さ
んの超絶刺繍(↑)とか、二階にあがって松宮硝子さんの作品、座敷
の奥の大きなオブジェに気をとられていて、ふと今いる部屋の柱や
壁が小さなものたちに侵食されているのに気付いたときの、はっと
した驚きなんかは、あの場所ならではの趣向...

ひと通り観た後、しばらく一階の座敷にたたずんでいたのですが、
トーチカというグループの PiKAPiKA という映像は必見だと思いま
す。光で書く人...といえば撮影監督のヴィットリオ・ストラーロ
ですが、トーチカの人たちは本当に光で書いています...
＃ おまけに縁側から吹きぬける風も心地よく...

意外とよかったのが氷川神社のオノ・ヨーコ。EXitという作品を求
めて参道をふらふらしたところ、湿った土の上の濡れた石畳や、そ
れを左右から挟み込む古くて大きな手水鉢や、見上げた時の木立の
切れ間や、その向こうの灰色の空や...そんな目に映るいろんなもの
たちに、意味があるように思えてきます...
＃ どうしてこれを三渓園に出さない！！！

あと、近隣の年輩の人に取材して図書館の壁に書かれていた言葉も
実感があっていい作品。
＃ 黄金町で同じことしたらどうなるか、と不埒に考えたのは内緒...(^^;

ひとつひとつは小粒ですが、徒歩圏内で色々観られるのがとてもい
い。チケットを兼ねたパスポート風のパンフレットもなかなか。

・Akasaka Art Flower 08 (赤坂サカス) - 10/13

おまけ
・ちょっと不思議な松宮硝子さんの紹介
・トーチカの映像が観られるPiKAPiKAＸSo-net project
・トーチカのサイト