フォーミュラ3韓国大会の開催キャンセルについて対立している韓国自動車競走協会(KARA)と全羅南道の間に異常気流が発生し、ややもするとF1のレースまで火の粉が飛ぶのではないかという憂慮を生んでいる。加えてKARAは、昨年のF1レース開催に伴う認証費用の7億ウォンのうち、半分の3億5000万ウォンをF1レース運営権者のKAVOが出さずにいて、F1のレース開催に影響を与えかねないとしている。しかし全羅南道は、KARAのチョン・ヨンジョ代表が以前F1の運営に跛行を提供していたKAVOの代表を務めたという点で全く信頼をみせずにいる状況だ。
[写真]
昨年開かれた霊岩F1大会の様子
両者の問題は、KAVOのチョン・ヨンジョ代表を、大株主である全羅南道が引きずり下ろして始まったというのが業界の一般的な見方である。全羅南道は昨年のF1レースを経て、運営権者のKAVOと全羅南道に葛藤を生じ、KAVOの運用収益が期待に及ばなかったという理由でチョン・ヨンジョ代表を解任した。全羅南道は、民間企業のKAVOの大株主としての代表者が経営上の問題を起こせば、株主総会を開いていくらでも解任が可能だという立場だ。
するとチョン・ヨンジョ代表の解任で、海外プロモータの反発が始まった。代表としてF3を開催する英国のMRCはKARAに、昨年のF3レース開催の約束が履行されていないとし、全羅南道に訴訟を提起するものだとした。しかし全羅南道は、MRCの一方的な通知に対して、「F3契約の当事者はKAVOで、MRCがKARAに異議を提起したのは理解できない」という立場を示した。全羅南道のF1委員会の関係者は「MRCとの契約当事者はKARAではなくKAVO」と言い、「異議申し立てもKAVOにするのが筋」とはね返した。また、この関係者は「昨年のF3キャンセルは、サーキットの建設と運営を引き受けたKAVOがサーキットを完成しておらず、KAVOが全然準備をすることができずにチョン・ヨンジョ当時の代表も合意して取り消された」とし「これらのキャンセルの理由を全羅南道へ押し付けるのは理屈に合わない」と主張した。また、F1の組織委員会は、昨年9月のKAVO理事会決議でF3の開催は確定された事案だったが、KAVO側の大会の準備不足で通常の大会の開催が不可能な状況で、F3大会延期要請をすることになったものだと説明した。これにより、地方政府(全羅南道)が一方的に大会の開催をキャンセルしたとするMRCの主張とKARAの立場には同意できないと反論した。加えて、今後KAVOがこれ以上の国際大会の誘致が困難な立場なので、F1大会組織委員会が十分に検討、各種国際大会を誘致するかどうかを直接決定するという立場を明らかにした。簡単にまとめると、国際自動車連盟(FIA)の韓国内の職能団体であるKARAを排除するという意図が込められているわけだ。
KARAもこれに対抗した。KARA関係者は「F3大会は昨年まで地域ごとに行われていたが、今年FIAのシリーズに変更され、行政的な手順についてはKARAが実行することになっており、MRCがKARAにキャンセル通知をしてきた」とし、「レース開催に伴う手続きは、国際的な自動車レースの認証権限を持っているKARAがしなければならない」と声を高めた。また、F1の組織委員会が主張するF3キャンセルの理由の一つであるサーキット未竣工は「昨年のF3大会に先立ち、F1にも一時的な竣工許可を受けて行っただけにこれは全羅南道もよく知っている事案だ」と反論した。
このように両者が表面的に譲らず拮抗した気力の戦いを繰り広げるの最も大きな理由は、国際的な自動車レースの主導権掌握があるというのが業界の分析だ。KARAは長い間、国際自動車競技の韓国内の認証団体として活動してきたという点で、レースの主導権を失わないという計算だ。しかしF1委員会は、KARAが認証団体とはいえ、全羅南道が対立しているチョン・ヨンジョ代表が運営するところで、F1などが開かれたときにKARAの役割が全くなかったという点を挙げ、存在自体を否定している。加えてKARAの権限までKAVOに吸収するという計算も敷かれている。
[写真]
チョン・ヨンジョ代表
問題は、双方の葛藤がややもすると今年行われるF1レースにまで影響を及ぼしかねないという点だ。KARAは、F1運営権がKAVOにあるとするものの、KARAの認証なしには行うことはできないという立場を打ち出している。KARA関係者は「KARAの代表がチョン・ヨンジョ前KAVO代表とはいえ、全羅南道と代表との間の葛藤とは別の問題であり、全羅南道がKARAに、残りの認証費用を支払わない理由はない」とし、「問題とは別にF1のレースのために、することはしなければならない」と説明している。彼は引き続き「KARAが国際自動車連盟(FIA)に、韓国でF1を開催するのは難しいという立場を通知すれば、F1が中止されることもある」とし、「F1の組織委員会がこのような状況をあまりにも知らなすぎる」ともどかしそうに語った。これに対してF1委員会は、「すべての国際的な自動車競技の運営や開催などは今後KAVOを中心に行われることになるだろう」とし、「KARAはまったく関係のない団体になる」という立場を固守している。
なお今年のコリアグランプリは、全南霊岩のF1サーキットで、来る10月14日の予選(*訳註:予選は15日)を皮切りに、16日に決勝を行う予定だ。ただし、両者の問題が結末をみない限り、レース運営と開催などでもノイズが後を絶たないと予想される。
ソース:AutoTimes
2011/02/16 15:10
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昨年開かれた霊岩F1大会の様子
両者の問題は、KAVOのチョン・ヨンジョ代表を、大株主である全羅南道が引きずり下ろして始まったというのが業界の一般的な見方である。全羅南道は昨年のF1レースを経て、運営権者のKAVOと全羅南道に葛藤を生じ、KAVOの運用収益が期待に及ばなかったという理由でチョン・ヨンジョ代表を解任した。全羅南道は、民間企業のKAVOの大株主としての代表者が経営上の問題を起こせば、株主総会を開いていくらでも解任が可能だという立場だ。
するとチョン・ヨンジョ代表の解任で、海外プロモータの反発が始まった。代表としてF3を開催する英国のMRCはKARAに、昨年のF3レース開催の約束が履行されていないとし、全羅南道に訴訟を提起するものだとした。しかし全羅南道は、MRCの一方的な通知に対して、「F3契約の当事者はKAVOで、MRCがKARAに異議を提起したのは理解できない」という立場を示した。全羅南道のF1委員会の関係者は「MRCとの契約当事者はKARAではなくKAVO」と言い、「異議申し立てもKAVOにするのが筋」とはね返した。また、この関係者は「昨年のF3キャンセルは、サーキットの建設と運営を引き受けたKAVOがサーキットを完成しておらず、KAVOが全然準備をすることができずにチョン・ヨンジョ当時の代表も合意して取り消された」とし「これらのキャンセルの理由を全羅南道へ押し付けるのは理屈に合わない」と主張した。また、F1の組織委員会は、昨年9月のKAVO理事会決議でF3の開催は確定された事案だったが、KAVO側の大会の準備不足で通常の大会の開催が不可能な状況で、F3大会延期要請をすることになったものだと説明した。これにより、地方政府(全羅南道)が一方的に大会の開催をキャンセルしたとするMRCの主張とKARAの立場には同意できないと反論した。加えて、今後KAVOがこれ以上の国際大会の誘致が困難な立場なので、F1大会組織委員会が十分に検討、各種国際大会を誘致するかどうかを直接決定するという立場を明らかにした。簡単にまとめると、国際自動車連盟(FIA)の韓国内の職能団体であるKARAを排除するという意図が込められているわけだ。
KARAもこれに対抗した。KARA関係者は「F3大会は昨年まで地域ごとに行われていたが、今年FIAのシリーズに変更され、行政的な手順についてはKARAが実行することになっており、MRCがKARAにキャンセル通知をしてきた」とし、「レース開催に伴う手続きは、国際的な自動車レースの認証権限を持っているKARAがしなければならない」と声を高めた。また、F1の組織委員会が主張するF3キャンセルの理由の一つであるサーキット未竣工は「昨年のF3大会に先立ち、F1にも一時的な竣工許可を受けて行っただけにこれは全羅南道もよく知っている事案だ」と反論した。
このように両者が表面的に譲らず拮抗した気力の戦いを繰り広げるの最も大きな理由は、国際的な自動車レースの主導権掌握があるというのが業界の分析だ。KARAは長い間、国際自動車競技の韓国内の認証団体として活動してきたという点で、レースの主導権を失わないという計算だ。しかしF1委員会は、KARAが認証団体とはいえ、全羅南道が対立しているチョン・ヨンジョ代表が運営するところで、F1などが開かれたときにKARAの役割が全くなかったという点を挙げ、存在自体を否定している。加えてKARAの権限までKAVOに吸収するという計算も敷かれている。
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チョン・ヨンジョ代表
問題は、双方の葛藤がややもすると今年行われるF1レースにまで影響を及ぼしかねないという点だ。KARAは、F1運営権がKAVOにあるとするものの、KARAの認証なしには行うことはできないという立場を打ち出している。KARA関係者は「KARAの代表がチョン・ヨンジョ前KAVO代表とはいえ、全羅南道と代表との間の葛藤とは別の問題であり、全羅南道がKARAに、残りの認証費用を支払わない理由はない」とし、「問題とは別にF1のレースのために、することはしなければならない」と説明している。彼は引き続き「KARAが国際自動車連盟(FIA)に、韓国でF1を開催するのは難しいという立場を通知すれば、F1が中止されることもある」とし、「F1の組織委員会がこのような状況をあまりにも知らなすぎる」ともどかしそうに語った。これに対してF1委員会は、「すべての国際的な自動車競技の運営や開催などは今後KAVOを中心に行われることになるだろう」とし、「KARAはまったく関係のない団体になる」という立場を固守している。
なお今年のコリアグランプリは、全南霊岩のF1サーキットで、来る10月14日の予選(*訳註:予選は15日)を皮切りに、16日に決勝を行う予定だ。ただし、両者の問題が結末をみない限り、レース運営と開催などでもノイズが後を絶たないと予想される。
ソース:AutoTimes
2011/02/16 15:10