Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

モロッコ周遊 5 フェズ〜ティネリール

2012-05-30 13:34:55 | 中近東/北アフリカ
4月29日

朝8時にフェズの宿を出発してまずは南へ向かう。

 旧市街とは全く趣の違う、整然と整備された新市街を出ると
 徐々に高度が上がって周りの景色は畑や牧草地の緑が続く。
途中ではポピーが咲いていたり、リンゴの木が花盛りだったりして春真っ盛り。

1時間ちょっとで到着したのはイフレンと言う町。
標高1650メートルでフランス植民地時代に避暑地として開発されたというから日本の軽井沢やインドのシムラのようなところ。
  
だから建物や公園もまるでヨーロッパで、およそモロッコらしくない。
 そこがモロッコ人に受けるのだろう、町には観光客がいっぱいで、みな必ずこのライオンの像と記念撮影をしている。

しかし冬には雪も降るというこの町、4月末でもとにかく寒い!冷たい風が吹き付けるので、ちょっと歩いたらみんなカフェに入りこんでしまうのがおかしい。

  
イフレンの町を出ると杉林が続き、フェズのマドラサなどに使われていた木材はこの辺りから来たのかと納得する。道の正面に現れた山の斜面はスキー場になっている。

  
さらに行くと景色はだんだん乾燥して畑は見えなくなり、遠くにアトラス山脈の雪山が見えてきた。

 やがて到着したミデルトの街中からも雪山が望める。

 
本日の昼食は町からは外れたところにある新しそうな大きなホテル。いかにもツーリスト向けで、ヨーロッパ人の大型観光バスも次々に入って来たのでがっかりしたが、ビュッフェを見ると悪くはなさそうなのでおとなしくここで食事をとることにする。

 
ベルベル風と言うスープは豆や雑穀などの具だくさん。サラダが豊富なのもうれしい。

 
驚きだったのはタジンの豊富さで、定番の鶏や羊のほかにラクダ肉とプルーンとか、内臓のタジンまである。
ラクダはよく煮込まれて、言われなければ牛筋肉と思っただろう。くさみもまったくなく、こんなにおいしいとは思わなかった。
結局ラクダや内臓のタジンにはこの後出会うことはなかったので、ここでの昼食は正解。

ミデルトからさらに南下すると周りは一層乾燥してくる。

 
不思議な地層の山のふもとにはきれいな川が流れ
  
なぜかこの短いトンネルは名所らしくて、警備の警官はいるし土産物売り(?)までいる。

  
ちょっとしたダム湖など眺めながら荒涼とした中のまっすぐな道をひたすら走ると
 
やっとオアシスの中の町、ティネリールに到着。

今夜の宿は町はずれにある Kasbah Lamlani。
 
 
新しいホテルだがカスバを模してあり、部屋には広いベランダがついている。
ここから夕景色を眺めていると
 羊や山羊が戻ってきた。

夕食のレストランは8時から開くというのでその時間を待ちかねて下に降りると、明かりはついていないしまだ全く準備ができていない。
フロントにたずねると「まだ7時でしょ。あと1時間あるよ」

実はこの日からモロッコは夏時間で1時間繰り上がっているはずだった。
我らがドライバーはだから出発を8時(夏時間なら9時)にしたと言うし、街中で見かけた時計も確かに夏時間になっていた。
しかしこのホテルの人は「え、夏時間なんてまだまだ先でしょ。今は7時だよ」と言い張る。

時間を持て余した我々を見かねてか、それではホテルの案内を、と
 
パーティなどに使われるらしいベルベルテントを見せてくれたスキンヘッドのおじさん。ラフな格好で偉いんだか偉くないんだか、よくわからない謎の人だが親切だった。

やっと用意のできた夕食はセットメニュー。
 おなじみハリラスープに始まって
 
タジンは鶏か魚の選択。こうして見るとまったく同じに見えるが味は悪くなかった。
 プリンもここのはちゃんと卵で作られていたし。

翌朝ドライバーに時間の確認をすると、「毎年切り替え時期には混乱するんだよね〜」って、仕事に支障はないのか。モロッコ、ゆるいなあ。

移動だけの一日ではあったが、次々と景色が変わり退屈する暇はなかった。


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モロッコ周遊 4 フェズの家庭料理レストラン

2012-05-27 16:50:47 | 中近東/北アフリカ
4月28日 続き

メディナ観光の後、部屋で一休み、7時半になったところでパティオに下りていく。

今夜の夕食はレストランに予約を入れてあるのだが、フェズのメディナ内にある店は迷子にならないようにお迎えに来てくれるのだ。

やがてやって来たのは皮ジャンを着込んだ若いお兄さん。
「レストランまでどのくらいかかるの?」と聞くと、「2時間・・・ワハハ」と冗談を飛ばす。

歩いていくのかと思ったら車に案内され、市壁の周りをぐるっと回って、おそらくは我々のホテルとは対角線上にあるあたりの駐車場に停車、そこから少し坂を上がって路地に入りこむ。

  自分たちでは絶対に行きつけない、これが入口。
レストランの名前は Dar Hatim 

オーナーであるお兄さんの自宅を改装したレストランだそうだが、我々には十分に立派に見える。
 
  

メニューはコースのみ、メインの違いによって値段も違うが、4人いるので4種類頼んでみる。
 ← クリックすると大きくなります。

まずパンとオリーブに続いてやって来たのはフェズ風と言うサラダ。
  
次々に12皿もやって来るが、ナスやニンジン、ポテトに豆類。どれもゆでただけ、煮ただけという簡単な料理法ながらとても優しい味付けで素材が生きている。

 野菜のクスクスも大ぶりの野菜がおいしい。

 魚のタジンはタラのような白身の魚のトマトソース煮込み。オリーブと塩漬けレモンがのっているのがモロッコ風。

 七面鳥の串焼きは付け合せのご飯に甘いアーモンドの粉がかかっているところがモロッコ。串焼きの方は柔らかくておいしかったが。

 当店自慢の一品というパスティラの中身はチキン。シナモンが効いてとてもおいしいが、これまたパリパリのパイ生地に粉砂糖がかかって甘い。
モロッコ料理は甘いのが特徴なのだろうか。

 だからかデザートはフルーツのみであっさり。
料理が甘い場合には甘いデザートは必要ない。

この店の料理はオーナーのお母さんと奥さんが作っているそうだが、まさに家庭料理と言う感じで毎日でも食べられそうな飽きのこない味。

 双子の子供がいるという、これがオーナー。
次々と送迎をこなし、合間には食事中のお客さんに気を配る。接客は明るい奥さんが担当し、ウェイターをしているのはお兄さんだろうか。家族で一生懸命働いている様子が実に好もしい。

食後はまたホテルまで車で送ってもらって、ツーリスト向けでやや割高ではあるかもしれないが、楽しい夕食であった。


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「Katagami Style」@三菱一号館美術館

2012-05-24 17:30:42 | 映画・美術展
今週末で終わってしまう展示会になんとかすべりこんだ。

丸の内の三菱一号館美術館で開催中の Katagami Style



江戸時代頃の日本の染色用型紙が明治期に欧米に多く流れ、それらがいかにジャポニズム、またそれに続くイギリスのアーツ&クラフツ運動、フランスのアールヌーボー、ドイツのユーゲント・シュティールに影響を与えたかをみせる面白い展示。

圧巻はとにかく日本の型紙。あくまで布地の染色のための職人による道具なのでデザイナーも製作者も名前が残らないが、虫眼鏡がほしくなるような超絶的細かさと、何より自由で洗練されたデザインがすごい。

 展示会HPより

抽象的なパターンから草花や魚など具象的なものまで、ランダムに散らされたようなモティーフとか、抽象と具象の組み合わせとか、これを見た欧米人がその新鮮さに度肝を抜かれたのも無理はない。

国ごとに分かれた展示ではよくぞ見つけたというほど、それぞれの国に所蔵された日本産の型紙と、それに影響を受けた作品を並べて展示している。
中には影響を受けたどころか、これはまんまパクリじゃないかというものまであって、著作権の意識が薄い時代とはいえなんだかなあ。
と同時にそこまで惚れ込まれた日本のデザインセンスを誇りにも思う。

1894年に設計された建物を復元した三菱一号館美術館はその舞台装置を生かす展示を心がけているらしく、アールヌーボーやユーゲント・シュティールはまさにぴったり。
次回は珍しや、バーン・ジョーンズ展だというので前売り券まで買ってしまった。

予想以上の充実度に満足して、同じ建物内のカフェで休憩。

   
明治時代の銀行営業室を再現したという天井の高い部屋はお客さんの話声がいい感じに響く。
雰囲気に合わせて頼んだアップルパイはリンゴがゴロゴロと大きくて甘さ控えめ。
おいしいけど丸の内値段がちと痛い。

 東京駅の復元も完成間近で、丸の内もオシャレになった。


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モロッコ周遊 3 フェズのメディナ

2012-05-23 12:18:36 | 中近東/北アフリカ
4月28日 続き

宿のパティオでしばらく待っていると、やがてでっぷり太って悠揚迫らぬ感じのおじさんが登場。

「私が君らのガイドである。半日なら150ディルハム、一日なら250ディルハムだがフェズを見るのに半日では短すぎる。しかし決めるのは君たちだ。どうするね。」と厳かに宣言するので、初めは半日だけお願いしようかと思っていたが結局一日ガイドをお願いする。

体型の割に速足のおじさんについてまずはブー・ジュルード門へ。
  
表はブルー、内側はグリーンのこの門をくぐると中は狭い道が迷路のようにつながる旧市街。

道端ではミントやチーズを売っていたり、
 
 
ドライフルーツやカラフルなヌガーの店も面白そうだが、おじさんについて行かないと迷子になってしまう。

「この門を入りなさい」とまず案内されたのはブー・イナニア・マドラサ。
 
 
14世紀に建てられた大きな神学校で、壁面の浮彫や透かし彫りもすばらしいが、軒下などに木材を多用しているのにちょっと驚く。

喜んですぐに写真を撮りたがる我々におじさん、「まずは私の説明を聞きなさい。その後はいくらでも写真を撮っていいから」と実に明快、合理的だ。

   
狭い路地の向こうで待っているのがおじさん。つっかい棒をした建物の間を抜け、パン屋を覗いたりしながらどんどん行く。

 途中の壁にあった半円のでっぱりは家の中の女性が訪問者をこっそり覗くための出窓。

  
看板の上やら、天井やらに妙な剥製がたくさんいるハーブのお店で口上を聞き、

次はアッタリーン・マドラサ。
  
  
ここも14世紀に建てられたそうで、中央の中庭こそブー・イナニア・マドラサより小さいが小さな吹き抜けがいくつもつながった建物の内部には小部屋がたくさんあり、ガイドによると1階は男子生徒、2階は女子生徒のための宿舎だったとか。

カラウィン・モスクは9世紀に建てられたというフェズ最大のモスク。
  
現在の収容人数は2000人だそうだが、モロッコでは異教徒は宗教施設に入れないので門から中を覗くだけ。

 このモスクの先の路地でドアを一つくぐると、中は驚くほどたくさんの部屋がつながった大きな革製品屋。ミントの葉を渡され、狭い階段を上がってベランダに出ると
  
有名なモロッコ皮のなめし場が眼下に一望できる。
作業はまず奥の水槽で石灰、塩、鳩の糞で皮を漂白し、それからそれぞれの色の桶につけて染色するそうだが、すべて人力の大変な作業。上から見ていても獣臭さが漂ってきて、そのためにミントの葉が必要な訳だ。

写真を撮ったら店の案内をされて、ここでつい皮ジャンを買ってしまったのはフェズが思いのほか寒かったせい!

この後も路地から路地を歩いて、ひょいと小さな入口を入ると
   
真鍮のランプ屋さんだったり、絨毯屋だったり。
 店の中の造りも素晴らしかったりする。

ある一軒の屋上に上がらせてもらうと旧市街がぐるりと見回せ、
 
鮮やかな緑の屋根の連なりは中に入れないカラウィン・モスクとか。

ここはベルベル・カーペットのお店で
  
「ビンボー・プライスだ。1枚持って帰れ」と熱心に売り込まれる。

お昼もだいぶ回ったが朝をしっかり食べてしまったし、今夜はレストランの予約をしてある。
あまり食べたくないのでお茶だけにしようと渋いマスターにミントティーを所望して待っていると、ガイドが頼んだサンドイッチがどこからかデリバリーされてきた。それがあまりにもおいしそうだったので我々も注文。
 
チキンケバブに香草とピリ辛のソースがかけられて、これはおいしい。
2人で一つにしてもらってちょうどいいボリュームだったけど。

帰り道もまたお店をいろいろ覗きながら、往きにはあまり気にならなかった結構な坂道を上がっていく。

  
このおじさんの店にはベルベルのアンティークやら小物がいっぱいでちょっとした博物館みたい。
古い錠前やらランプやら、どれでも売ってくれるんだろうが商売っ気もあまりない。

 
こちらはクラシックな機械で組み紐を作っている工場。機械は日本製だと言っていたと思うが、組み紐を何に使うのかは聞きそびれた。

こうして丸一日メディナを歩き回り、最後はホテルまで無事に送り届けてもらってツアーは終了。
おじさんはあまり愛想はなかったけれど、ガイドは詳しいし、どこでもせかすことなくゆっくり見学させてくれて、結果的にお願いして大正解。
メディナで迷子になるのも楽しかったかもしれないが、フェズの店は路地の中に隠れていることが多いので自分たちだけだったらこれほどいろいろ見られなかっただろう。
土曜日だったせいか名物と言われるロバ渋滞にもそれほど会わなかったし、悪名高い呼び込みもあまりなかったのはガイドと一緒だったせいだろうか。

とにかくよく歩いたということで
 中庭でまたミントティー。この甘い一杯がうれしい。


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さらにシンガポールを食べる

2012-05-21 23:02:58 | 東南アジア
いったいモロッコはどこへ行ったんだ、との声が聞こえてきそうだが、もう一回だけシンガポールの記事を。
なにしろ今回のシンガポールではいろいろ食べて来たもので。

 まずは到着早々にチキンカレーとプラタ。
プラタはインドのパラタと同様のパイのように層になったクレープ。カレーもインドからのものだが、大きなじゃがいもが入っていたり、香りもいささか東南アジア風に変わっている。
カレーは結構容赦なく辛いが、中のチキンは柔らかくて食べごたえあり。

辛い物の後には甘いものを、とフードコートでかき氷。
 ボリューム満点のマンゴーカチャン。
この写真ではわかりづらいが、氷には茶、緑、黄色、赤の4色のシロップがかけられその上にマンゴーソース、さらに氷の下には仙草ゼリー、あずき、コーンなどが隠れてS$2.7(約180円)。これだからシンガポールでかき氷はやめられない。

翌日は同じフードコートで薬膳鶏のスープ。
 
注文したとたんにボールにアルミホイルの包みを一つ乗せられたのにはいささか興ざめしたが、開けてみるとクコやら朝鮮人参やらのたくさん入ったスープに大きな鶏肉が入っていて、スープも鶏肉もおいしい。おそらくホイル包みごと蒸しているのだろうが、有名なチキンライスよりも自分はこちらの方が好きかも。

 ペナン料理のカフェで食べたのはチャー・クェイ・ティアオ。
これもシンガポールで人気のあるひもかわのような麺を炒めたものだが、どうもこの料理ではおいしいと思ったものがない。
ここのも脂っぽくていまいち。ちゃんと地元民の入っている店だったので、この料理はこういうものなんだろうか。

 こちらはおやつに用意されたお寿司。
カニカマやら、タコを辛いソースであえたものやら、ちょっと日本では見かけないものもあるが、食べてみたら意外に悪くなかった。

といろいろB級を食べあさったが、ちゃんとしたレストランでだって食べなかったわけではない。

Garudaはオーチャード・セントラルの中にあるインドネシア料理屋だが、マレー系が薦める店。
 
パダン風ということで料理はビュッフェのようにガラスケースの中に並び、注文すると皿に載せて出してくれる。
イカやエビをサンバルで炒めたものなど、辛いが風味が立ってご飯が進む。
ただしここ、ハラルなのでアルコールは一切飲めない。飲む人たちに言わせると「ビールが飲みたくなる味」なんだそうだが。

 リバーサイドのジャンボ・レストランではお約束のチリ・クラブも食べたし、ビル52階にあるチャイナ・クラブという会員制クラブでは海を見ながら高級飲茶もいただいた(気取った雰囲気だったので写真は自粛)。

正直、飲茶ならやっぱり香港がおいしいし、カレーならインドにかなわない。
しかし各国の料理が隣り合って存在し、いつでも手軽に食べられるのが多民族国家シンガポールの楽しさだろう。

おまけは今回現地で食べ損ねたラクサ。
  
明星のカップ麺だがスープがなかなか秀逸。エビ出汁の香りが強く立って辛さ控えめ、インスタントの麺に良く合う。
これ、またシンガポールに行ったら買おうっと。


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