読書日記と読書ノート 第三部(2013年6月~2015年6月) 吉野三郎

退職してから読書中心の生活をしています。読んだ本の感想を日記に記し、要点をノートに書いています。その紹介です。

109、鎌田慧「非国民!」(岩波 同時代ライブラリー)

2017-02-09 06:46:42 | 読書記録

(1)日記から

2014422()

「非国民!」を読み終わった。権力を相手に裁判闘争を挑んだ人たちの記録。地域・近在の人たちから、労働組合から白い目で見られながら、抗議の声を上げ闘う。八郎潟開拓後の入植農民は、まさに国策・農政に振り回された。単純に人権対権力の構図では描けない。政治的な力関係の変動が背後にある。農民たちはその動きに振り回された。裁判に立ちあがった人たちの行動を支えたのは何だったのだろう。怒り、自分たちを虫けらのように踏みにじる力への怒り。勝ち目はなくてもなお叫ばなくてはいられない情念。他方、裁判の原告にならなかった人たちの怒りと諦めの交錯した気持ちもある。司法の限界はある。財田川事件を除いてすべて敗訴。しかし、問題を公にしたこと、泣き寝入りしなかったことに意味がある。土肥裁判も同じだ。決して権力の好きなようにはさせない、抵抗するものがいることを知らしめる意味がある。

 (2)ノートから

<佐世保重工不当労働行為事件>

佐世保重工の係長研修の要綱。

・大声を出させる。

・過去の仕事に対する態度を徹底的に自己批判させる。

・規則はどんな些細なことでも絶対守らせる。

 (了)

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