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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



多くの鳥たちは、あざやかな色や模様をもっていますが、鵜の仲間は地味な黒色をしています。そこでカワウの写真と一緒に鳥の色彩識別能力について樋口先生の本から紹介しましょう。<・・・>が引用部分

<鳥は昼間に活動する動物で、それに関連して色覚がよく発達している。色覚とは、光の波長の違いを色彩として識別する感覚、簡単に言えば色を識別する感覚のこと>・・・カワウの後ろで魚がジャンプ

<鳥たちは陽光がふり注ぐ、森、草原、干潟、湖沼、海洋などで、色がつくりだす情報をうまく利用するよう進化している>・・・のどから胸の部分の色が薄いので若鳥でしょう

<脊椎動物の色覚は、眼球の奥の内壁にある網膜で光を感受することで始まる。網膜の神経細胞のうち、光を感受する視細胞には、錐体視細胞と桿体視細胞があり、色覚を担っているのは錐体視細胞である>

<爬虫類から進化した鳥は、波長の異なる4種類の錐体視細胞を持つ一方、同じ爬虫類から進化した(イヌ・ネコなどの)哺乳類は、進化の初期段階に夜行性であったことが関係し、色の情報を知る錐体視細胞4種類のうちの2種類を失ったことが判っている>

<ただしヒトを含む一部の霊長類は、1つを再生させ3色型色覚(光の波長380~780ナノメーターが可視範囲)を持つようになるが、鳥は、今も4色型色覚を持つためにヒトには見えない波長(300~380ナノメーターの紫外線域など)が見える優れた色覚を持っている>

<また、鳥の錐体視細胞には、ヒトを含めて哺乳類の錐体視細胞にはない赤、黄、ほぼ無色、透明の4種類の「油滴」がある>

<「油滴」は、光が視細胞を通過する際にフィルターとして視細胞が吸収する波長域を狭め、色の識別能力をさらに高める役目がある>哺乳類は、進化の初期段階に夜行性であったため「油滴」を必要としなかったのでしょう。

<以上のことから、鳥は人間には想像もできないような多彩な色を見ていて、人には雌雄同じに見える鳥でも明確に視認している>ということで、人間は残念ながら色を識別する能力でとうてい鳥にはかなわないのです。

参考文献:鳥ってすごい! 樋口広芳著



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