鈍いなまくら刀で社会を斬る!

デザイン・サッカー・世の中など思ったことを(出来るだけ)冷静に、(極力)論理的に

鬼塚雅は「ベテランになっても諦めない不屈の精神」化するのか

2018年02月12日 18時15分59秒 | スポーツ
スロープスタイルで鬼塚雅が19位になって泣きながら
「五輪はあまり好きじゃないと思った」って言った。

風が強かったらしいけど、結局優勝したのは、
ソチの金メダルの選手。二連覇。
銀メダルは鬼塚に去年の世界選手権で勝った選手。

ビッグエアがメインの藤森もスロープスタイルでは9位と、
実力通りのポジションに入っている。

ちゃんと実力のある人は上位に食い込んでるけど。

自分のミスで「五輪は好きじゃない」とか泣きながら言うような
メンタルが弱い選手は勝てるわけない。赤ちゃんか。
結局精神的に幼稚な選手は勝てないのだ。

(1)実力はあるのにプレッシャーに負けるパターン
(2)実力ないのにマスコミに持ち上げられて勘違いして負けるパターン

鬼塚は(1)っぽいな。
日本人選手は全てのスポーツに言えることだが、精神的な成熟度が低い。
そのことに20代後半にやっと気がついて頑張るが、カラダがもう
ついてこない。
テレビで「ベテランになっても諦めない不屈の精神」的なアスリートを
日本ではよく見ると思う。

この精神的な幼稚さは、文化では良い面もあるが、スポーツではちょっとね。


ジブセクションでスノボに傷はつくのか?

2018年02月12日 16時37分47秒 | スポーツ
スノボのジブセクション(jib section)っていつも見ていて思うのだけど、
ボードの裏に傷とかついて滑りが悪くなったりしないのかな。

変なトランスファーをして、傷が横に入って滑りが悪くなるとか。
解説の人、教えてー。

技の名前ばっかり言ってるけど、
それ言われてもイマイチわかなんないんだよね。
もうちょっと何かと比べるとかして解説をお願いします。
どの技よりも簡単とか、難しいとか、こういう姿勢だと評価が高いとか。

「スタイルを示しましたねー」とか言われても何が「スタイル」
なのか全くわからん。
「スタイルって何よ?」って言う人多いと思うんだよね。

しまいにはアナウンサーが、「他の選手と違うルートを攻略すると
評価が高くなるんですよね?解説の●●さん」とか言う始末。

イチ視聴者としては「えーそうなのー」って感じ。
ジブを攻略するルートって人がやってない方がカッコイイということで
評価が高いのねー。

そんなの知らないっすよ。
こちらは、にわかファンの「に」にも達していないくらいのファンだから。

結局、地上波でスロープスタイルを流すなんて4年に1回しか無いんだから、
その放送の時にどれだけ視聴者が家庭や会社や学校でスロープスタイルの
話題を話すかが競技人口の増加=トップのレベルアップにつながるんだよね。

多分、器械体操やっていて、日本代表になれない人でもスノボなら日本代表に
なれると思うんだよね。器械体操で世界でメダル取れなくても、スノボに
転向すれば取れる可能性は出てくる。

そのためにも話題にしてもらい、裾野を広げるのが重要。
スノボやってる人は、毎晩パーティーやって、クスリをキメてるってくらいの
感じが一般視聴者のレベル感なのよね。

だから、jibでスノーボードの裏に傷がつかないか放送してほしいんだよね。


浅田とキムの違いと陰謀史観

2018年02月12日 10時18分28秒 | スポーツ
早速、陰謀史観が出ております。
フィギュアスケートとスノーボードスロープスタイル。

フィギュアは
宮原のローテーション不足を考慮に入れても低い点数と
カナダのオズモンドの不可解な高得点。

スノーボードは、日本の10代選手2名の点数。
しかしこの2名と、上位の選手とでは明らかな差があった。
ちゃんと見た人はわかると思うが大人と子供、雲泥の差だ。
比較にならない。
だから、スノボの陰謀史観はここでおしまい。

はい。次。
フィギュアの陰謀史観にいく。

フィギュアの陰謀史観の源流をたどれば、浅田真央とキム・ヨナの
対決に行き着く。
キム・ヨナが審判にカネを払ってメダルを取ったというやつ。

事実として、キムはカネを払ったかも知れないし、払わなかったかも知れない。
それは全くわからない。やったかも知れないし、やらなかったかも知れない。
ただ歴代の大統領が辞めた後にほぼ漏れなく汚職で捕まるか、
死んでいる国だから、そんなことがあってもおかしくない、
と考えるのはまぁ、100歩譲って理解できなくはないが、それで
思考停止してしまうのはちょっとおバカすぎるので、もうちょっと
論を進める。

結論的に言ってしまうと、キム・ヨナに「勝てなかった」のは
浅田真央(とタチアナ・タラソワ)の責任である。

浅田は金メダルを取り損ねたのではなく、キムに「勝てなかった」のだ。
逆にキムが何で金メダルを取れたかというと、浅田に「勝てた」からだ。

そもそも、キムは金メダルを取ろうとしていなかった。

キムは金メダルを狙いに行くのではなく、一番のライバルである
浅田真央にターゲットを絞って、浅田に勝つにはどうしたら良いか、
浅田真央の演技を潰すにはどうしたら良いかを徹底的に考え、実行したのだ。

これは運動神経で浅田に劣るキムからすれば、完全に正しい戦略だった。

世界最高のスケーターである浅田に勝てさえすれば、結果として金メダルが
取れるのだから。コーチであるブライアン・オーサーの戦略が圧倒的に
優れていた(まぁ、こういう考え方だったから最終的にはキムとオーサーは
ケンカ別れしたのだが…)と言える。

一方、浅田は自分の最高の演技をすれば最高の点数が取れて、金メダルが
取れる。結果的に最大のライバルであるキムに勝てると考えた。

一見すると浅田の方が本質的なやり方のように見える。
しかし、このようなスケートの神に近づこうとするようなやり方は
ゴール設定を曖昧にしてしまうのだ。
神は目に見えないし、何か言ってくれるわけではない。浅田の心の中にだけ
理想的な演技が存在し、それをイメージして演技しているわけだ。
ただ1つの目に見える目標は、「トリプルアクセル2回」だけだ。
それ以外は「最高の演技をしたい」「ノーミスを達成したい」というくらい。

キムは、スケートに神はいない、と考えた。
だから神に近づくことを目標にせずに、自分の金メダル獲得の最大の
障害である浅田に勝つためにはどうしたら良いかを逆算したのだ。

先ずは、ジャンプをピョンピョン飛ぶのをやめ、演技全体を美しく
スピードを持ってまとめられるようにした。
無邪気にトリプルアクセルを飛べてしまう浅田に、「美しさ」「スピード」
で勝るようにしたのだ。

わかりやすく二項対立で言うと、
フィギュアスケートというスポーツでありながら採点競技という微妙な
種目を制する為に
浅田は技術を突き詰めることで芸術作品をつくりあげようとした。
キムは芸術作品を作るために技術を使った、ということなのである。

浅田は芸術家。
キムはデザイナーであると言っても良い。
芸術にはクライアントも納期もない(これは実は大きな誤解なのだが、
今回の主旨と違うので、また別途)、デザイナーにはクライアントと
納期がある。

浅田はいつ完成するかわからないが自分の理想とする絵を描き続け、
オリンピックまでに完成させることができず、未完のまま提出した。

キムは審判員というクライアントから発注を受けて、ライバルの作風を
十分に考慮に入れた上で、審判員の理想を具現化した絵を描いて、
オリンピックという納期に完成させて納品したのだ。

これはキムがISUという組織や審判員をマーケティング調査した結果であり、
浅田に勝つためにはこの方向性しか無い、という絶妙な方法論であった。

このあたり、ファンも本能的に感じているところであろう。
求道者の浅田、マーケティングのキム。
だから、浅田には自分の道を極めるという高潔さを感じるのだろうし
キムには審判に媚びているとファンは感じ、
それが行き過ぎて、キムが審判を買収したという話、陰謀史観に行きつく
のである。

最初に言ったとおり、本当のことはわからない。
ただ、買収があったかなかったは問題ではない。

浅田という最大のライバルに勝つために、フィギュアスケートという競技が
どういう競技なのかを本質的に考え、捉え直し、戦略を立て、戦術に落とし込んで
KPIを着実に実行したキムとオーサーの方が、圧倒的に大人だった。

浅田とタラソワは幼稚すぎたのだ。