<クラシック音楽LPレコードファン倶楽部(LPC)> ・・・・・・・・・・・・・・・・クラシック音楽研究者 蔵 志津久

嘗てのクラシック音楽の名演奏家達の貴重な演奏がぎっしりと収録されたLPレコードから私の愛聴盤を紹介します。

◇クラシック音楽LP◇ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団のビゼー:交響曲ハ長調とプロコフィエフ:交響曲第1番「古典」

2017-07-31 10:12:34 | 交響曲

ビゼー:交響曲ハ長調
プロコフィエフ:交響曲第1番「古典」

指揮:ネヴィル・マリナー

管弦楽:アカデミー室内管弦楽団

オーボエ:ニール・ブラック

発売:1981年

LP:キングレコード K18C‐9203

 このLPレコードには、ビゼーとプロコフィエフのともに第1番の交響曲が収録されている。これはなかなか良いカップリングだと思う。ビゼーは歌劇「カルメン」や劇音楽「アルルの女」など、不朽の名作の作曲者として知られているが、交響曲も3曲書いたと言われている。しかし、現在残っているのは通常第1番と呼ばれている、この曲だけだ。17歳の時に作曲した草稿がたまたまパリ音楽院において発見され、日の目を見ることになった。聴いてみると若々しさに溢れた内容となっており、実に聴きやすいし、何といっても聴いていると自然に心が浮き浮きとしてくるのがいい。これはビゼーの若さの勝利であると同時に、ビゼーの天分が何の抑圧もなく、自然に沸きあがってくる様が聴いて取れる。そんな交響曲をマリナー指揮アカデミー室内管弦楽団は、明快に弾むように演奏している。ビゼー:交響曲ハ長調はこういう風に演奏しなくてはならない、とでもいうような演奏内容だ。一方、プロコフィエフは、生涯で7曲の交響曲を作曲したが、ここでは第1番の「古典交響曲」が聴ける。丁度、ソヴィエト革命が起こった最中に作曲されたのがこの「古典交響曲」であり、ハイドンの交響曲を現代に再現しようとして書き上げた作品だという。内容は実に堂々とした“古典的な交響曲”に仕上がっており、将来のプロコフィエフの活躍を予告するかのような秀作である。マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団は、「古典交響曲」の持つ、奥行きの深さをたっぷりと表現しており、満足いく出来栄えとなっている。これら2曲ともマリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の特質にぴったりと合った曲だ。ネヴィル・マリナー (1924年―2016年)は、イギリス・イングランド出身の指揮者・ヴァイオリニスト。王立音楽大学に学んだ後、パリ音楽院に留学。フィルハーモニア管弦楽団やロンドン交響楽団においてヴァイオリニストを務める。その後、米国メイン州ハンコックのピエール・モントゥーの音楽学校で指揮法を学ぶ。1959年にアカデミー室内管弦楽団 (Academy of St. Martin-in-the-Fields) を結成し、以後長年わたりその指揮者を務めた。そのほかロサンジェルス室内管弦楽団、ミネソタ管弦楽団、シュトゥットガルト放送交響楽団、カダケス管弦楽団などの指揮者も務めた。1985年にはナイト号を授与されている。1972年にはアカデミー室内管弦楽団と初来日を果たし、以後しばしば日本を訪れた。(LPC)

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