今日はこんな日。

読んでくれてありがとう☆
コメントも良かったらして帰ってネ。

泣いて、笑って、忙しいのが私達、そう【板倉えりこ】です。

2005年03月07日 | 日記
今日は、第3回道後いっぺんさんの日だった。
そして【板倉えりこ】の一応の節目を迎える日。

私達【板倉えりこ】も本日を持って、短い活動の節目を迎えた…。
私達は「3人で1人の人間のような暖かい作品」を
皆にお届けすることはできただろうか。

板倉えりこ、とは3人で1人だった。
お客さんはよく間違えてた。
「板倉えりこ」いう1人の人物とそれを手伝う友人2人なのだと。
私達は、今日も肩を並べて3人で座っていた。
手伝う友人でもない。必ずこの3人でなきゃいけない。
3人で【板】【倉】【えりこ】旨く名前を融合させて
1人の人間みたいになっていた。

「板」も自分のHPの日記に書いてた。
私達が【板倉えりこ】として発足して
活動し始めた理由…。それがわからないのだ、と。
なんとなくわかるけど、明確じゃない。
いつから、始めたのか…なんとなくわかるけど、明確じゃない。
ホントに【板倉えりこ】という人は自然発生的に現れた。

3人はアジア・フィルム・ネットワークで活動する
大学生3人組。
【板】は写真。【倉】は詩。【えりこ】はデザインや文字。
コラボレーションをして、カレンダーやハガキ、壁に飾るものなど
作品を作っていた。
よく3人まとめて呼ばれるときは『おいっ!板倉えりこぉ~』って
呼ばれてた。そのくらい定着しつつあった。

【板倉えりこ】は本当に幸せだった。
通算2回の出店の中でたくさんの素敵な人との出会い、
友達との普段は話せないような作品を通した交流ができ、
3人とも本当に嬉しく思ってる。

道後いっぺんさんを通して、
たくさんの人がネオン坂という場所を訪れ、
たくさんの人がネオン坂宝厳寺で素敵な出会いの化学反応と
自分の新たな可能性を発揮する場として、
ネオン坂といろんな形で接してくれていることがとても嬉しい。

――私にも素敵な出会いがあった。
ちょうど【板】も【えりこ】も店を外していた。
赤ちゃんを抱いた、女性が私の視界にフレームインしてきた。
お客さんだった。
「私のこと覚えてる?」

―ん???

あれは6ヶ月も前のことだった。
【板倉えりこ】が不安と期待で迎えた第1回道後いっぺんさん。
当時は実証実験で名前が「にぎわい市」だった。

お腹の大きな女性が私たち3人の前に座り込んだ。
私達はお客さんとたくさん会話することが楽しくて
たくさんの人と話していた。
その女性は、もうすぐ出産されると言った。

私は、自分の詩の中に「NAME OF…」という詩を創っていた。
生まれてくる赤ちゃんにつけられる名前は、
両親の願いのこもった大事な言葉。魔法なんだっていう詩。

女性に半ば強制的に奨めてしまったことに後悔してたけど
彼女は快くそれを買ってくれた。
少し反省してた。なんかちょっと…。って。

そして今日、その女性が私と今、話してる。

「4か月なんですよ。」
彼女の腕の中には小さな赤ちゃんがいた。
この子は、あの時、まだ彼女のお腹の中だった。

「大きくなって、この子が字が読めるようになったら必ずこの詩を読ませます。」

彼女は赤ちゃんを見ながら、そういった。
感動した。他に感情はない。

私の感じた詩は生きている気がした。

この子と一緒に生まれたような、
息を吹き込まれたような感じさえした。

この子が大きくなるまで、あり続け、
そしてこの子に読んで貰って初めてこの詩は活かされる。

言葉がとても神秘的でそれを自分の物として世に出すということは
とても重たく、とても感慨深く、責任のあるものだと改めて感じた。

言葉には責任がついてくる、と彼女と赤ちゃんに教えて貰った。

私は、何度も「ありがとうございます」とか「嬉しい」とか
そんな月並みの言葉をたくさんのお客さんの前で連呼して
いつの間にか泣いていた。

同じ駐車場というスペースにいるのに
【板】と【えりこ】の不在がこんなに心細かったのは初めてだった。

はじめに帰ってきた【えりこ】も、その少し後に帰ってきた【板】も
私が泣いてることに驚いていた。

私はまたあの2人に会えるのだろうか。
出会いはすごい。

泣いて、笑って、忙しいのが私達、そう【板倉えりこ】です。


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