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神奈川県の西部にある「小さな町」で暮らす私。
日々の生活の様子、見たこと、感じたこと、思ったことを綴っていきます。

硫黄島からの手紙。。。

2006-12-14 | 映画

クリント・イーストウッド監督が、あの第二次世界大戦の激戦地「硫黄島」を舞台にして作った二部作が「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」です。

それぞれが「アメリカ側からの視点」「日本側からの視点」となっています。

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←「硫黄島からの手紙」

先週観た「父親たちの星条旗」に比べると、まさに「戦争映画」でした!

援軍の来ないことを知りながら、敵と戦い潔く戦死することを誇りとする「帝国軍人」・・・その悲惨な戦いの中で、部下に温かい愛情を見せる「栗林中将」。

彼が家族に当てた手紙を中心に物語りは進められます。「信念を持って生きる」「無駄死にはしない」「祖国を守る」・・・

2006_1214eiga0007 今や「ハリウッドスター」となった渡辺 謙さんが演じる「栗林閣下」・・・立派でした。

でも、当時の日本人って、あんなに体格が良かった?(笑)

小さくても心は広く、大きく見せる軍人・・・であるはず・・・

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2006_1214eiga0002 →「二宮和也」

大抜擢された彼・・・頑張っていました。

栗林中将と運命を共にする「西郷」という若い重要な兵士役です。

妻と二人で小さなパン屋を営んでいたのですが、「赤紙」で硫黄島へ配属されました。

妻のお腹の中にはこどもが・・・「絶対に生きて帰って来る!」と約束をして・・・。

この映画を作るきっかけとなったのは、2005年に、戦場となった硫黄島で、「兵士が家族に当てたたくさんの手紙」が発見されたことだそうです。

ですから、その手紙の内容が、もっと紹介されるのかと思っていましたが・・・

きっと「涙・涙」になってしまうのだろうと思いながら観に行ったのですが、ちょっと違いました。さすがクリント・イーストウッド監督です、お涙ちょうだいにせずに、「戦争は絶対にしてはならない!」と思わせる映画でした。


硫黄島からの手紙。。。

2006-12-14 | インポート
先週の「父親たちの星条旗」に続いて「硫黄島からの手紙」を観てきました。

あの太平洋戦争で一番の激戦地であったと言われる「硫黄島の戦い」の中での「兵士たちの心やその支えとなったもの」を、日米両方の視点から見つめ、考える、「二部作」です。

一部の「父親たちの星条旗」は、本人たちが意図しない「戦争のヒーロー」となってしまった3人の苦悩を中心に、その家族の愛、人種差別、国の威信・・・それらが上手く描かれていた作品でした。

さすが「クリント・イーストウッド」監督です。

そして、日本側から見た「硫黄島からの手紙」は・・・
「戦争映画」そのものです・・・

2005年、終戦後61年目に硫黄島で発見された、たくさんの「兵士たちから家族へ当てた手紙」・・それらを元にこの映画は作られたそうです。
戦場で書く「手紙」が「家族と自分」を繋ぐものであることはもちろんですが、書いている間が、唯一、「戦いを忘れ自分を取り戻す」時間であったろうと感じさせてくれる上手い作り方ですが、それらの手紙の文面を知る場面がなかったことがちょっと残念でした。

多分「涙・涙」で終ってしまう映画にしたくなかったという、クリント・イーストウッド監督の思いだったのでしょうか。

硫黄島の指揮官として赴任した「栗林中尉」と、ロスアンゼルスオリンピックの乗馬で金メダルを取った「西中尉」、妻とお腹の中の子を残して島へ配属された小さなパン屋を営んでいた若い兵士、憲兵の訓練を受けながら、鬼になることが出来なかった兵士・・・
それぞれが「戦いに苦悩」し、「本心を隠しながらも、ポロリとこぼす言葉」に「戦争の中でも人間らしく信念を持って生きたい」という思いを感じました。

その当時としたら、こんな言葉を口にすることは決してなかったかもしれませんが・・・
アマリカ人の監督ならではの思い、考えから出たシーンかもしれません。

硫黄島で「援軍のないことを知りながら、祖国を守るために命を投げ出してくれた戦士たち」・・・彼らがいたからこそ、今の平和があるのだ・・と、改めて思う胸の痛くなる映画でした。