轟見聞録

表現者・轟ひろたが、学んだことをメモ書きします。(毎週木・日曜更新)

フジロック08

2008-07-30 | Weblog
7/25~27、新潟県苗場で行われたフジロックフェスティバルに参加してきました。3日間すべてで雨が降り、最終日は雷雨。
でも、やはりフジは最高だった。
昨年に引き続き、まず前半に仲間達の声。後半に轟が選ぶベストアクト10を書きます。

まず前半は仲間達の声。
今年は知り合いが10人参加。そして彼ら彼女らのベストアクト3をメールで教えてもらいました。それぞれ紹介します。
なおASIAN DUB FOUNDATIONとPRIMAL SCREAMは26、27日両日出演しているので、見た日を()の中に書きました。

トップバッターは出演キャンセルになった忌野清志郎のファンであり、「ウッドストック」大好きの小杉君
「僕の中のベスト3は
③ ゆらゆら帝国
やられた!凄かった!ゆら~っとした曲初めからギターソロに入った瞬間の、火のついたようなキレっぷりが凄まじかった。
② THE MUSIC
見た瞬間、トリコになった。カワイイ顔して激しい音を出してた。
① クロマニョンズ
やはり「凄い」の一言に尽きる。みなぎるオーラで、途中三回位泣きそうになった。

以上、選んだ三組に共通してる事は、とにかく楽器が上手い!聴いててゾクゾクの連続だった。フジロックは最高や~!」

小杉君はフジロック初参加。清志郎がキャンセルになったことでへこんでいましたが、初日の時点でビールを飲みながら「フジロック最高」とつぶやいておりました。


わがバンド「ハイスマイル」のボーカル・スギヤマタロウ。
25、26日のみの参加。彼は97年嵐のフジロックの体験した猛者でもある。
「3、ザ・クロマニヨンズ
彼等の曲を聴くのすら初めてだったが、楽しめた。新曲よかったなぁ、今年一番モッシュした。
2、イースタンユース
我が心の師匠、吉野さんのうたが、二日目一発目グリーンステージに響き渡った。もぉそれだけでサイコー!
1、アウトサイドヨシノ
また吉野さん、エレキギター一本弾き語りでしっかりパンクだった。泥酔ぶりもよかったなぁ。

なんてこった、全部日本のアーティストです。
二日目昼過ぎくらいに足を負傷してしまい三日目はリタイヤしました。
本当ならもっと色々観る予定だったのに、非常に残念。
リタイヤするとき本当に沢山の人々に助けられました。
ここで言うのもおかしいが、ありがとうございます。とても貴重な経験をできた。フジロックの裏側を垣間見れた」

スギヤマ君は私のまわりでのフジロック最多参加者。そんな彼でも山道で怪我をしてしまう。私にとって強い教訓になりました。
聞いた話では、フジロックの女性スタッフがテントの片付けなどいろんなことをサポートしてくれたようです。
フジロック深いなぁ。


同じく「ハイスマイル」ギターであり、マンガ家でもあるひらのんさ君。25、26日のみの参加。
「3 トラビス
前観た時はCD通りで美しいと思ったが、今回は演奏が良い意味で荒くメンバーが楽しんでるようでロックだと思った、素晴らしい
2 outside yoshino
ヨイドレだったがパンクの芯をみた気がした
本人は何かにつけて歌う奴が嫌いとは言いつつ歌った
「上を向いて歩こう」ちょっと泣きそうになったので、こぼれないようにした
1観るはずだった3日目のベンフォールズ(想像)」

彼は怪我をしたスギヤマ君の付き添いのため一緒に東京に帰った男。その行動力に敬意を表す。


「とどろっくフェス」のパンフ表紙絵をかいてくれた「みわさん」のベストアクト
3:ザ・クロマニヨンズ
あまりのピースフルさにびっくりしたのです。押してくるかと思っていたら、観ている側を暖かく包むような構え。音楽がかっこよいのはもちろんのことながら、そのピースフルな姿はフジロックを象徴していました。堂々の3位です。
2:PRIMAL SCREM(7/27)
今回のお目当てだったPRIMAL。期待通り期待以上に楽しめました。でる曲でる曲、どれもかっこよく、嬉しさに口から自然と「ウワアアア」連敗でした。歌いながらクルクル回る姿に感激。この幸せをありがとう!
1:my bloody valentine
フジロックにくる前、伝説のバンドと聞いていながらもそんなにチェックしていなかったバンド。
この時間あまりにも眠く、グリーンで寝転がってた私があまりの凄さに起きた衝撃の音楽です。まさに寝る子も起きる、体感爆音音楽。後半では音楽というより「楽器という道具で音を生み出している」という印象を受けました。(うまく表現しずらいですが)とにかく圧巻!!の一言。
伝説のバンドはやはり伝説を作るのですね。
☆☆☆☆
フジロックはその自然もロックです。時に暑さにやられ大雨にやられ、人間が自然に翻弄される場面も(笑)。でもちゃんと自然に合わせた対策をしていくとそれをも楽しい!!音楽と自然の祭典フジロック。いつ行っても素敵です。」

みわさんは「みわのえ」という毎週日曜に更新する絵のブログをやっています。フジロックの絵も更新されています。


以前「とどろっくフェスティバル」にも出演していただいた「朗読コブラ」のギター・中川さん。26、27日のみの参加。
「3、イアンブラウン
アンコールのストーンローゼスの曲めちゃめちゃうれしかったです!
2、クロマニヨンズ
以前少しCDをきいた時にブルーハーツの頃のような歌詞がまったくないように思えがっかりしたのですが。ライブを見て感じたのは、デビューした時から変わらず彼らの音楽に対する姿勢は一貫しているんだなと思いました。彼らが歌っていること、演奏していることそのこと自体が劣等生、はみ出しものだと感じて生きている人達に勇気をくれてるんじゃないかと思いました。
1、ソウル・フラワー・アコースティック・パルチザン
前から二番目で見ましたが前で見てよかったです!!ニューエストモデルの頃から好きできいていましたが、実際の演奏を見るのは初めてでした。中川敬さんの歌声をきいて、音楽には世界に影響を与える力はあるかもしれないと思ってしまいました。

以上、(25日の)マイブラは見られませんでしたが、やっぱりフジロックはいいですね!」

私もソウルフラワーを見ていたのですが、どしゃぶりのなか楽しむ観客を見て「音楽の強さ」みたいなものを感じました。


轟ひろたのマネージャーであり、妊娠6ヶ月のレイジ「しょーちゃん」マシーン。
26、27日のみの参加。3人家族まとめていくぜ。
「3 プライマルスクリーム(7/27)
かっこよかったです!でも、帰る時間もあったので聞きたかった曲(Swastika Eyes )はトイレ前で聞きました。何度グリーンに戻ろうと思ったか…。
2 エイジアンダブファンデーション(7/26)
踊りました。裏切らないですね。三日目も見たかったな…という気持ちも込めて2位。
1 ゴーゴルボールデロ
全然知らないバンドでしたけど、フジに行く前にネットで見て楽しそうだったので行ってみました。とにかく楽しかった!ホワイトがみんなニコニコしながら踊ってる。なんだか自然に笑顔が出て、踊らずにはいられないような…。とにかくすごく楽しかったです。ホワイトにいた人みんなひとつになったみたいなライブでした。」


続いてしょーちゃんのダンナ、ポール「ゆうや」ウェラーさん。
しょーちゃんが代筆。
「3 イアンブラウン
今回の一番のお目当て。イアンブラウン大好きみたいです。
2 ゴティエ
一人で全部やる、マイクがあちこち置いてあって間に合わないと走ってたみたいです。楽しかったと話してました。
1 ゴーゴルボールデロ
疲れたから、ホワイトに行くのは面倒と言いながらも、最前列で見て、一番の笑顔で帰ってきました。とにかく楽しかったみたいです。ベースがすごい、ボーカルおもしろすぎと話していました。しっかりCDを買って帰りました。」


そしてしょうーちゃんのお腹でフジロックを楽しんだ、たぶん6割方女の子の「りづちゃん」のベストアクト3
3 イアンブラウン
2 友部正人
1 クロマニヨンズ
クロマニヨンズでは、とにかく(お腹で)動きまくっていました。もしかしたら「うるさい」とか思ってたのかもしれませんが、母はきっと好きなんだと勝手に解釈しました。イイフロの日に誕生予定です。音楽好きの女の子になってくれるといいな♪
☆☆☆☆
そんなわけで、今年はお腹に「りづ」がいてギリギリまで悩んで土日のみ参加でしたが、やっぱり行って良かったです!りづが生まれたら、また家族3人で行きます。」

妊娠6ヶ月フジロッカー。
最高だ。最高のマネージャーだぜ。
ポール「ゆうや」ウェラーさんの温かな笑顔。そして「気さく」な仲間達。
タコ焼きごちそうさまでした。


以前わが劇団「アニマル王子」に出演していただいた鈴木征太郎さん。順不同の4つ。
「ルーキーで見たストリップ
電気グルーブ
リトルテンポ
キセル」
彼は正確にいうと観客ではありません。ホワイトステージのスタッフとして一週間前から苗場に入っていました。
すごいなぁ。


そして最後に、わが劇団「アニマル王子」チラシ撮影を手がけていただいている写真家の池村さん。
「3日間最高な日々を過ごせました(^^)
フジロックヤバいですね!
3日間のベストアクトは
ベスト3 アンダーワールド
ベスト2 シャーベッツ
ベスト1 プライマル スクリーム(7/26、27)
です。

ベスト2のシャーベッツの時、初日という事もあり都会の喧騒から離れた喜びと空の下でシャーベッツが聴けるという喜び、フジロックがまだ後2日もあるという喜びで泣いてしまいました(T_T)
ちょっと声が出てしまう程の泣きっぷりでした(笑)
プライマルスクリームはまともに聞いた事も無いのですがボーカルの圧倒的なかっこ良さ、音楽、グリーンステージの前方で見た受けた新しい衝撃でベスト1になりました。2日連続で見てそう思いました。
☆☆☆☆
出演するメンツが微妙かと思って望んだ今回のフジロック。
一緒に行った三人の仲間との車中での談笑、テントサイトにてハチに追われながらやったバーベキュー、最高の音楽と最高の仲間達のおかげで最高のフジロックとなりました(^^)」

池村さんの文章には愛を感じます。


以上。仲間達のベストアクトでした。ご協力ありがとうございました。
ちなみにオフィシャルページ「FUJIROCK EXPRESS」のレポートや、TOWER RECORD系列の音楽ページ「bounce」の音楽ライター4人によるベストアクト3各アーティストの感想を書いたページも面白いです。
それではここから後半戦。轟ひろたのベストアクト10をを発表します。

10位 KASABIAN
「CLUB FOOT」はロックの名曲だと思う。良いライブだった。
でも期待以上ではなかった。

9位 JASON FALKNER
元Jellyfishのメンバー。Paul McCartney、Travis、Beckのレコーディングへも参加したギターポップ職人。最後にくるりがゲスト出演していた。

8位 UNDERWORLD
フジロック03のとき前の方で見てうんざりした思い出があるが、今回後ろでの方で休み休み踊っていたら楽しかった。
ケミカルブラザーズにしろピコピコサウンドには楽しみ方があるんだなぁ。

7位 MONGOL800
「あなたに」「小さな恋の歌」
泣きましたよ。泣いている人がたくさんいましたよ。


6位に行く前にすこし話題を変えて「少ししか見ていないけど良かったバンド」を3つ。
・ゆらゆら帝国
普段は「ゆらゆら」した音なんだけど、盛り上がったときはすさまじい。音がうねる。

・LEE“SCRATCH”PERRY
1936年生まれ。レゲエ界の大物。
頭に火のついた太い線香を2本付けて、トランクケースをもってステージに出てきた。観客をさんざん煽っておいて「プラクティス(練習)」と連呼していた。
オーラ出まくりだった。

・CSS
昨年のサマソニではベストアクトを言われた、ブラジル出身のディスコ・パンク・バンド。CSSはポルトガル語で「セクシーでいることに疲れちゃったわ」の意。
ボーカルのくねくねした動きが良かった。アゲ上手。

それではベスト10に戻ります。
ちなみにここからの6組は、私のなかで格段によかったライブアクト達です。

6位 友部正人
中学生の頃からファンでした。「一本道」の歌詞は素晴らしいと思う。
「中央線よ 空を飛んで あの子の胸に突きさされ」

5位 ザ・クロマニヨンズ
見るのは3回目だが、今回のフジは気合が入っていた。「タリホー」で泣けた。

4位 ASIAN DUB FOUNDATION(7/26、27)
27日クロージングバンドとしてのステージは観客との一体感があった。
さすがイギー・ポップに「おまえらの後はやりづらい」と言わせたバンド。

3位 THE MUSIC
4年前より太くなっていた。
音の固まり。

2位 PRIMAL SCREAM(7/27)
大好きなバンド。いつも楽しませてくれる。

そして栄えある第1位は
1位 MY BLOODY VALENTINE
正直言うとなめていました。マイブラが初日のトリと知ったとき「なんじゃそりゃ」と思っていました。
だがしかし、1曲目から音の渦。一瞬にして引き込まれてしまいました。
最後の曲、間奏部分で15分にわたるノイズ音。置いておかれた観客と「いつ音が変わるのか」それを待ち続ける観客。
我ながら「ものすごい瞬間に立ち会っているな」と感じました。
圧巻。

以上。轟ひろたのベストアクトでした。
今年のフジロックはクロマニョンズ、PRIMAL SCREAM、MY BLOODY VALENTINEあたりが良かったみたいですね。CSSとGOGOL BORDELLOを見逃したのが無念。

まだフジロックに来たことがない方は来年ぜひ。最高ですよ。
ただひとつ注文を付け加えるとしたら、万全の雨対策をしてきてください。一日中雷雨の中でいられる準備。理想を言えば、ゴアテックスの帽子、上下のカッパ、靴。全部で3~4万すると思います。そしてあらゆるものへの防水スプレー。
このブログの最初に載せた写真。ほんとはもっとキレイなのがあったのですが、あえて雨の写真にしました。

フジロックは登山です。ただキチンと準備さえすれば最高の時間が過ごせます。
来年苗場で会いしましょう。

少しずつ復活

2008-07-21 | Weblog
轟ひろたです。
少しずつ復活しようと思っております。海で修行しています。
2つ告知を。

まずは1曲だけ出演のハイスマイルライブ
○8/10(日)「下北沢屋根裏」
開場12:00 開演12:30 終演15:30予定 順番未定
下北沢駅南口徒歩5分 1300円 

当日受付にて「ハイスマイルを観に来た」と話してください。
私はギターで1曲のみ出演。昨年の11月以来の参加です。


もうひとつは劇団アニマル王子
○9/26(金)~28(日) 三鷹「武蔵野芸能劇場」
作品名「近松;ジュリエット女庭訓」
詳細未定

シェイクスピア「ロミオとジュリエット」、近松門左衛門「曽根崎心中」、歌舞伎「妹背山婦女庭訓」を融合したオリジナル作品を上演します。
役者としても出演。昨年5月以来です。


これで完全復活というわけではありません、少しずつやっていきます。
先月「飛び入りイベントで即興芝居をやった」とこちらのブログに書いたところ、たくさんの出演オファーをいただきました。なかには10月のオファーまで。
この場を借りてありがとうございました。

少しずつやります。3歩あるいて2歩さがる気持ちでやります。
1年7ヶ月ぶりに喉頭ガンから復活した忌野清志郎が、腰にガンの転移が見つかり再度休養に入りました。
昨年12月、復活後はじめての清志郎のライブを見に行きました。動きも声も以前ほどの精彩さは無かったですが、なにかパワーというか気持ちを感じることができました。
私にとって意味深いライブでした。

私もひとまず3歩あるいてみます。
なにとぞよろしくお願いします。
 

「ありがとう」と言う

2008-07-10 | Weblog
京セラ名誉会長、稲盛和夫のことば


いい時でも悪い時でも「ありがとう」と言ってみる。
まず自分が心地よい。明るくなって周囲も優しくなり、生活にうるおいが満ちてくる。この快感は、欲望を満たした時とは違ってさわやか。これが心を磨くことなんです。
人生とは一生かけて心を研くこと。