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一応、秘密の…ホミンのお話置き場です。

ホミンだけ。ホミンの幸せが最上の幸せです。

ホットケーキ編の続きの続き

2017-01-25 | ケーキ屋さん






「チャンミン!ボクのホットケーキ、完成した!?」

「っんん!!」



何処かへ飛んで居なくなっていた鳥が賑やかに羽ばたき戻ってきた。焼き立てのホットケーキを味見中のチャンミンが咽に詰まらせそうになるから、急いでミルクを差し出す。



「チャンミン!?大丈夫?!」
「…っと、キュちゃん!まだ完成してないの。ごめんね!」


自分の事より、鳥の要求を優先させる優しいチャンミンを引き寄せながら、組み立て途中のホットケーキを指差して見せた。



「苺クリームとチョコレートソースに…アーモンドスライスだったよな」
「あと、大っきな苺!それから、くるみ!」
「悪いが大きな苺はない。代わりに小粒ないを二つで良いか」
「あっ、そこにある大っきな苺はチャンミンのか!なら、仕方ないね!」



チャンミンの為なら理解がある鳥は、一応の納得をし、仕上げを急げと催促する。

作業は進めていても、やはり、気になるのは…チャンミン用のホットケーキだ。





「チャンミン、キャラメルソースもかけるか?」
「え!良いんですか!」
「あと、バニラアイスと…ベリーソースも添えて…」
「ユノ様っ!僕、嬉しいですっ!」



チャンミン用の…増えていく一方のデコレーションを眺める鳥は、やけに冷静な口調で呟く。



「チャンミン!美味しいホットケーキを食べられそうで良かったね!」
「うん!ありがとう、キュちゃん!」
「何で?ボクにお礼を言うの?」
「キュちゃんのお手紙のお陰だから。ありがとうね、キュちゃん!」



何故か、頭を下げるチャンミンは、鳥に近寄り、唇を寄せた。




「こっちこそ!ありがとう、チャンミン!」


可愛らしいキスで単純に喜ぶ鳥は…何かしたか?

嫉妬からくる不満を抱き、顰め面になる俺の頭上を賑やかに飛び回っていた。









「代金は後日、持ってくる!」
「いや、それは良い」
「え?」



箱詰めが完了した。一応の礼をと、頭を下げた鳥は俺の答えに驚いている。




「お前が言ったように…チャンミンが喜ぶなら、それだけで良いからな」
「でも、それじゃ…」
「心配は無用だ。喜ぶチャンミンを俺も楽しむからな」
「え?」


キョトンとする鳥の横から、店を早めに閉めてきたチャンミンがしがみついてくる。





「ユノ様!クリームたっぷりのホットケーキ、一緒に食べましょう!」
「ああ、そうだな」
「ユノ様のお口には僕が運びますからね!」
「ああ」
「それから、クリームも…大っきな苺も!」
「ああ」




あれもこれもがてんこ盛りの皿を目の前にして、チャンミンは思い切り、表情を緩ませている。



「ユノ様!お口、開けて下さい!」
「俺はチャンミンごとが良い」
「……あっ」



待ちきれないのは俺も同じ。クリームをチャンミンの唇に撫でつけてから、舌先で舐め取る。

いつもの睦み合いを始める俺達に、存在を忘れ去られたと嘆く鳥は大きな溜息を吐いていた。




それから、また来ると叫び、いつも知らぬ間に現れる、荷物を運ぶ兄貴達を引き連れ、おまけの箱もきっちりと抱え、飛び立っていた。



俺はチャンミンと一緒に、甘くて美味しい時間をしっかりと味わっていた。














おしまい。


ジャンル:
小説
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