森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
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小沢違法献金疑惑− 自民党と変わらないことを示す
自らの違法献金疑惑に小沢氏は強弁で応えている。
しかし、その内容は、強気の姿勢とは裏腹に脆弱なもののように思える。
氏の反論の一つの中心点である、権力の強制捜査の不公正(参照)にしても民主党の「国策捜査」にしても、言葉以上のものでは何らなくて、その根拠する明確にすることができない始末だ。
反論の二つ目は、すべて公開している、問題ないとしている点。これまでの理屈は、2つの政治団体からの政治献金の出どころが、実は西松建設だったとは承知していなかったというもの。
だが、これではいよいよ疑いは深まるばかりだ。
小沢氏の資金管理団体「陸山会」は、03年からの4年間で約2100万円を受領している。
このほか、小沢氏が支部長の民主党岩手県第4区支部(2000年から02年にかけての自由党岩手県第4区支部をふくめて)は7年間で2900万円を受領。民主党岩手県連(最高顧問は小沢氏)に1100万円、かつての自由党の政治資金団体「改革国民会議」にも2200万円がわたっていた。つまり、小沢氏側には8300万円が流れていたことになる。
これだけの恒常的な献金を知らなかったというわけにはいかないし、そもそも企業が献金する以上、自らの権益を拡大するためのものだろうから、献金の出先を明らかにすることなしには成立しない。
しかも、小沢氏側から毎年、請求書を出していた事実も明らかにされたのだから。
小沢氏は会見で、あらためて企業献金を肯定した。
企業献金を断てないところに、どこまでもカネと政治のゆがんだ関係を生む要因がある。
政治腐敗の温床である企業・団体献金にたいする批判が強まり、1995年に政治家個人への直接献金が禁止された。また、2000年には資金管理団体への献金も禁止された。
それなのになぜ、こんな事件が起きるのか。
それは、現在の政治資金規正法がまさに抜け穴だらけであることを反映している。小沢氏がきちんと公開していると口でいうのも、この枠組みの中の話である。
現行の政治資金規正法は、企業・団体献金を受け取ることのできる政治団体を政党本部・支部と政党が指定する資金管理団体に限定している。ところが、今回のように、政治家・秘書が関与した事件が繰り返されている。個人献金を装い、事実上の企業献金をおこなう手口や、政治家自身が政党支部の支部長である支部への企業献金がおこなわれるなどのように。
まさに、脱法状態が放置されているのが現実であって、西松建設の違法献金疑惑は、現行規正法の抜け穴を利用したものと解することができる。企業献金の全面禁止こそ不正・腐敗を断ち切る道だ。
西松建設の献金は、つぎの数字にその効果が端的に表れている。
岩手県の県営工事を見ると、90年度の受注額がゼロであった西松は、91年度・9億4200万円、92年度・17億2100万円と急増し、06年には胆沢ダムの関連工事を95億5000万円で落札している(数字はいずれも「しんぶん赤旗」)。
企業献金に走るのは、これだけの劇的な変化をもたらすからだ。
私があらためて着目するのは、先にのべたように小沢氏が企業献金を受け取ることに何ら反省することなく、それを容認する姿勢を明確にしたことである。
氏は、かつての田中派、経世会を経由した政治家である。そのなかで金丸信と強い絆があったこともよく知られている。ようは、まさに土建国家をめざしたかつての自民党の政治手法を引き継いだ、ある意味では正統の人物の1人といえなくもない。
今回の事件であらためて強調された小沢一郎の政治姿勢も思想が示すのは、彼が紛うことない自民党政治の体現者だということだ。
(「世相を拾う」09049)
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