ノベラーエクスプレス関東

 自作の小説がメインのブログです。
 主にSF、ファンタジー、ミステリーの脳内妄想を文章化したものです。

“Gynoid Multitype Sisters” 「イベント2日目の夜」

2017-06-13 13:57:46 | アンドロイドマスターシリーズ
[5月4日19:00.天候:曇 北海道札幌市豊平区 札幌ドーム]

 爆発したライデンのバラバラになった部品が回収された。

 オーナー:「トホホ……ライデン……。えらいこっちゃなぁ……」

 と、そこへ大柄な外国人男性が通訳と共にやってくる。
 アメリカのシカゴで、大手の興行会社を経営しているカポネと言った。

 カポネ:「散々でしたな?オーナー」
 オーナー:「こ、こりゃ、カポネ商会のカポネはん!」

 カポネ社長はベータ・プロダクションのオーナーに冷酷な通達を行った。

 オーナー:「ええーっ!?シカゴでの興行契約を取り消す!?違約金を払えっちゅうわけですか!?んな殺生な!」
 カポネ:「高圧電流ブランコ無しのベータ・サーカスなんて魅力無いからね。あんな状態でシカゴに来られても困るのよ、ウチとしては」
 オーナー:「そ、そないなことになったら、ウチは破産や〜!orz」

 別の関係者出入口では、敷島がマスコミの立ち取材に応じていた。

 記者A:「敷島社長、終盤で大きな事故が発生してしまいましたが、これについてどう思われますか?」
 敷島:「真に遺憾なことであります。多大なご迷惑をお掛けしたお客様方、そして関係者の皆様に、主催者として深くお詫びを申し上げたいと存じます」

 敷島の横には井辺がおり、その脇にシンディが立っているというような状態である。

 記者B:「イベントは明日まで行われる予定ですが、明日も行うのですか?」
 敷島:「はい。明日は再びライブなどが中心となります。本日のようなスリリングなイベントはございませんので、お客様方に安心してお楽しみ頂けることをお約束できると考えております」
 記者C:「敷島社長、ずばり今回の事故の原因についてはどのようにお考えでしょうか?」
 敷島:「そうですねぇ……。先方さんを憚らず申し上げますと、プロダクションの『商品』であるロイドのケアを怠ったことが最大の原因でしょう。何故そのように至ったのかは、私が申し上げるべきことではないと思いますので、コメントは差し控えさせて頂きたいところであります」
 記者D:「敷島エージェンシーのボーカロイドは安全なのでしょうか?……そちらの秘書さんとか?」

 シンディは笑みを浮かべて答えた。

 シンディ:「私の場合、毎日自己診断を行い、それを端末に送信しています。3ヶ月に一度はオーバーホールを受けておりますし、1年に1度はパーツの交換を行っております。ボーカロイドも同じです。音楽家さんから新曲が送信されてダウンロードするわけですが、ウィルスチェックは必ず行っています」
 敷島:「ですので、どうぞご安心ください」

 また、別の場所……。

 オーナー:「これは全てライデンを作った発明狂の責任ですわ!事故の責任はウチにはありまへん!全て欠陥ロボットを作った発明狂にあります!これからウチは発明狂を訴える所存でっせ!ここのドームの修理代も、全部発明狂に背負わせます!」
 記者E:「ですがオーナー、所有者責任というか、ロボットを手に入れてからの管理責任というものがあるんじゃないでしょうか?」
 オーナー:「あんた、どこの新聞社や?あん?」
 記者E:「北海道虚構新聞ですが……」
 オーナー:「ウチとあんたんとこの社主は友達やで?変な質問しよったら、どないなるか分かってんやろな?」
 記者E:「脅迫ですか?」
 オーナー:「怨嫉謗法は罰や言うとるんや!」
 沖修羅秘書:「オーナー、そろそろ時間です」
 オーナー:「そやな。こっちはクソ忙しいんやで、ほな」
 記者F:「ちょっと待ってください!質問に答えてください!」
 記者G:「札幌ドーム側からも誠意ある対応を求められると思いますが!?」
 沖修羅秘書:「100人の衆生がいるなら、100通りの拝し方があって良いのです!」
 んっ?記者:「出た出た、反論出来ない時の逃げ、沖修羅ボット『貴方は貴方、私は私』ww お前は前日、先生からそう教わったと云ったではないか!先生が百通り教えられたのかね?ww なのに、結局は己の思い込みだったと認める訳か?」
 記者H:「オーナー、待ってください!質問に答えてください!今回の責任はどう取られるつもりですか!?」

 んっ?さん、友情出演ありがとうございます。

[5月4日21:00.天候:曇 北海道札幌市中央区 京王プラザホテル札幌]

 敷島エージェンシーの面々は無事にホテルに戻り着いた。

 井辺:「今日も皆さん、お疲れさまでした。すぐに部屋に入って、充電を開始してください。会場を出るまでに平賀教授が整備をしてはくれましたが、不調を感じた場合にはすぐに申し出てください」
 シンディ:「社長もお疲れでしょう。すぐ部屋に入りましょう」
 敷島:「ああ。だが、まずは夕食だな。平賀先生、御一緒にどうですか?」
 平賀:「そうですね。明日のこともありますし」
 敷島:「井辺君も」
 井辺:「はい、ありがとうございます」
 鏡音リン:「しゃちょー、今度は飲み過ぎて騒ぎ過ぎないでね〜?」
 鏡音レン:「こぉら、リン。失礼だぞ」
 敷島:「いや、まあ、事実だからな……。気をつけるよ」
 シンディ:「今度は私達が見てるから、心配しなさんな」
 敷島:「いや、シンディ。今回、お前はいい」
 シンディ:「はい?」
 敷島:「エミリーが来てくれ」
 エミリー:「かしこまりました」

 レストランでエミリーに同席させた理由は、イベント後の行動についての確認する為であった。

 敷島:「シンディにはミクの全面的な護衛を頼むことになるだろう。エミリー、お前は先導役だ」
 エミリー:「私がですか?」
 敷島:「シンディよりもお前の方が真相に近い所にいるからな。ミクの『オホーツク旅情歌』に出てくる地名を点と線でオホーツクへ伸ばした所に、ミクの原型となったロボットがいた。では、その反対側はどうか?お前はそれを知ってるはずだ」
 エミリー:「詳しくは知りませんよ。本来なら、ロシアのどこかにいるはずですから。私的には、北方四島のどこかに隠されていると思っていたんです」
 井辺:「一体、何がですか?」
 敷島:「ボーカロイドにMEIKOやKAITOなどの試作機がいるように、マルチタイプにも試作機がいたってことさ」
 井辺:「何ですって!?」
 敷島:「ロシアのどこかにいて、既にもう他の兄弟機と同じく破壊処分されているものと俺は思っていた」
 平賀:「ミクの歌を解析して歌詞が指す場所に、マルチタイプが放つ識別信号を送ると、マルチタイプの反応がするんですよ。それも、エミリー達、オリジナルタイプの信号です。1号機から7号機についてはもう把握できていますから、そうなると残りは試作機であると予想がつくんですよ」
 井辺:「そんなことをしたのは一体……?」
 敷島:「KR団だろうな。奴らの生き残りが手にする前に、俺達で手に入れないと」
 井辺:「手に入れて、どうなさるおつもりですか?」
 敷島:「そればかりには国家に引き渡すさ。エミリー達みたいに、きちんと管理・制御されている可能性は低い。起動した直後、いきなり襲ってくるかもしれないしな」
 井辺:「なるほど……」
 
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