天使の図書館ブログ

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Grand Stroke-9-

2012-08-22 | エースをねらえ!

(※漫画「エースをねらえ!」の二次小説です。内容にネタバレ☆等を含みますので、一応ご注意くださいm(_ _)m)


 今回の試合描写についても、これで書き方合ってるのかどうか、かなり疑問ですww

 でもまあ、言い訳事項を並べても聞き苦しい(読み苦しい?)だけだと思うので、その点は飛ばすことにしますね(^^;)

 ん~と、今回の本文に関係したテニス関係のことを前文に書いたほうがいいかな……と思ったりもしたんですけど、テニスに興味ない方にとってはつまんないだけのような気がするので、今回もまた引き続き、新・エースのDVDのことでもと思います♪(笑)

 まだ全部見終わってないんですけど、ようつべ☆に動画の上がってる第4話以降のお話を見ていてわたしが思うこと――それはやっぱり、宗方コーチのひろみに対するえこひいき☆が度を越してるってことですかねww

 原作のお蝶夫人は、そのあたりのことについて、最初はちょっと(かなり?)取り乱してるんですけど、アニメのお蝶夫人はもう少し冷静でありつつ、それでもそのお蝶夫人をしてさえ「普通じゃなく可愛がっている、一体何があなたをそこまでさせる」みたいに思うあたり……あれは他の女子部員たちが嫉妬しても本当にしょうがないんじゃないかなって、見ていて思います(笑)

 ひろみはお蝶夫人とのダブルスの試合終了後に、宗方コーチに抱きかかえてもらってるんですけど(原作)、アニメだと日向綾たんとの試合のあとにお姫さま抱っこ☆してもらってて……でもわたし、原作を読んでる時にも、「えっと、たぶんこの時もひろみを抱きかかえて医務室に連れてったのは、絶対宗方コーチっぽい」と思ってました(^^;)

 つまり、日向綾たんとの試合のあともひろみをお姫さま抱っこ☆し、お蝶夫人とのダブルス戦のあとも、コーチは足を怪我したひろみを抱っこ☆。。。

 いや~、これで「俺はえこひいきなどしてない!」とは、宗方コーチには口が裂けても言えないような気が(笑)

 ついでに、「エースをねらえ!2」にも宗方コーチがひろみを抱っこ☆するシーンがあるんですけど、あれ見た時「エロいww」って思った人は、絶対わたしだけじゃないと思う(^^;)

 うん、「エースをねらえ!2」は絵が半端なくめっちゃ美麗なので……ひろみは手足がスラッとしてて肌も白いし、宗方コーチはもう、原作の二倍くらい肩幅あるような感じなんですよね。あれでもし宗方コーチがひろみのことを、「女として見たことなどない(=邪念はない)」なんて仮に言っても、説得力ゼロ%だと思います(爆☆)

 とりあえずわたしが、ようつべ☆に上がってる旧エースを見た限りにおいて思うのは――宗方コーチって、ひろみに一目惚れしちゃったんだろうなっていうことでしょうかww

 テニスショップで「君が竜崎麗香くんか」みたいに宗方コーチが言った時、目が尋常じゃなくビカァッ!!と光ってるんですけど、あれ絶対、ひろみがあんまり可愛くて、それでなんか目から光線が出たんじゃないかと思う(笑)


 宗方コーチ:「(そうか。あの娘は竜崎麗香ではないのか。しかし、バンビみたいに可愛い子だった)」


 的なww

 そして、その可愛いバンビに再び西校のテニス部で再会し、なんかもう「運命」を感じちゃったとかいう(^^;)

 でも、もし手をだしたら未成年淫行の罪に問われるだろうし、その悶々とした気持ちを特訓とかしごきに向けてるようにしか見えないんですよね、わたしの目には(笑)


 ~こんな宗方コーチは絶対にイヤだ!!~

 キャプテン:「宗方コーチ、女子の練習メニューについて、指示をお願いします」

 宗方コーチ:「練習メニューだと?そんなもの、自分たちで考えて適当にやるがいい」

 キャプテン:「(テキトーって何!?テキトーって……)」

 宗方コーチ:「岡っ、腰のひねりが足りないぞ!!どうして俺の言ったとおりに体が反応しないんだ!?」

 ひろみ:「す、すみません(半泣き☆)でももっと努力して、きっとコーチのおっしゃるとおりにしますから……」

 宗方コーチ:「そうか。よし、じゃあ次はバックの練習だ」

(フォームの改善とか言いつつ、ひろみの体をベタベタと触りまくる宗方コーチ☆)

 ひろみ:「あ、あの、コーチ……」

 宗方コーチ:「なんだ?俺の可愛いバンビじゃなくて、岡」

 ひろみ:「い、いえ、なんでも……(今胸に触っただなんて、とても言えない。うわーんっ!!//_//)」

 

 いや、なんかここまでくると、宗方コーチが色魔っぽいww

 えーとですね、わたしの中では原作の宗方コーチは絶対的に神聖不可侵な方なので、↑のような妄想はほとんど思い浮かばないです(^^;)

 にも関わらず、アニメの宗方コーチはダメなんですよね~。なんかもう突っ込みどころが多くってww

 まあ、そのうち暇があったら、もしかしたらそんなよーなお話を書いてみるかもしれません(やめとけって☆笑)

 それではまた~!!



       Grand Stroke-9-

          GAME-2-

 先ほど腰に痛み止めを打ったから、試合が終わるまでの間は、なんとか体のほうは持つだろうと、エリザベスは思う。

 右の太ももといい、左のふくらはぎといい、前回の試合で痛めた肘といい――まさしく自分は満身創痍だと、彼女は自分の体を見回しながら苦笑した。

 そして毎回、とにかくこの一試合の間だけ持ってくれれば、試合終了後には体がバラバラになったとしても構わないと念じながら、これまでずっと戦い続けてきたのだ。

 マスコミが何かと自分と若いモアランドを比較し、<斜陽の元女王>だのと書き立てていることを彼女は知っている。また、自分としては悪気のなかった一言……「バーバラ・モアランドは女ではなく男だ」と何気なく語った言葉が悪くとられ(これはコナーにとっては、モアランドは男子プレイヤー並の能力のある女性だとの、褒め言葉だった)、現女王と元女王の間には、埋められぬ確執があるだなどと、面白おかしく書き立てられていることも彼女は知っている。

「不調に悩まされる、元女王の現女王に対する嫉妬」という見出しが躍っていたこともあった。だが、それが一体なんだというのだろう?

 ただひとつ、エリザベスが悲しく思うのは、マスコミの記事を真に受けたのかどうか、それ以降モアランドが一切自分と口を聞こうとせず、試合でも闘志を剥きだしにしてきたことだろうか。

 けれど彼女は、一切誰に対しても弁解はしなかった。そして当然、試合で負けたことを怪我や病気のせいにしたこともなければ、自分の病状がいかに重く悪いものであるかといったことについても、一度として語ったことがない。

 エリザベスはそのことを、自分の<宿命>なのだとして、すでにすべて受け容れていた。

 幼くして母を亡くし、反りの合わない父の再婚相手のいる家庭で育ったエリザベスは、とても孤独な少女だった。そんな彼女を恩師である有名な元プロテニスプレイヤー、サラ・アルドリッチが見出し、天才少女としてテニス界の表舞台へと引き上げたのは、今から十二年も昔のこと。

 継母に意地悪をされ、ラケットに新しいガットを張ることさえ出来なかった貧しい日々は終わり、エリザベスは輝かしい世界の第一線へと躍り出た。

 エリザベスは今も、最近台頭してきた若手の選手を相手にするたびにこう思う……こうした若い娘たちは、自分のような辛酸を嘗めた経験が果たしてどのくらいあるのだろうか、と。

 もちろん生きていれば、誰にでもたくさんのことがある。エリザベス自身にもこれまで、語り尽くせぬほど色々なことがあった。

 母と子以上にも、深い絆で結ばれた恩師の死や、結婚した夫の裏切りによる離婚……さらには彼の借金問題のことについてなど。

 自分がプロのテニスプレイヤーとなるなり、群がってきた金の亡者のような連中もいたし、自分が心底信頼していた友人が、裏切り行為を働いたこともある。

 そしてそのたびに孤独に苛まれたエリザベスのことを、常に<テニス>が救ってくれた。ああ、そうだ、と彼女は思う。いつもどんな時にも、<テニス>だけは決して自分を裏切らなかった、と……。

 母のいない孤独、父から愛されない孤独、継母からいじめられる孤独を、テニスだけが忘れさせてくれた。恩師のサラとの出会いを繋いでくれたのもテニスなら、夫の裏切りによる傷心を癒してくれたのもテニスだった。

 ああ、テニス、テニス、テニス……これを奪われたら、自分にはもう何も残らないだろう。人はコートの中では誰しも孤独だと、よくそう言われるらしいが、エリザベスは決してそうは思わない。

 彼女にとっては、テニスのコートだけが己の心の孤独を忘れさせてくれる場所であり、そこから外へ一歩出た時にこそ――荒漠たる砂漠のような、虚しく寂しい精神世界が広がっているのだから。



 人々の大歓声に迎えられながら、ウィンブルドンの8番コートへ向かった時、エリザベスはコートに近い観客席に、コートニー・エバハート夫人の姿があるのを見た。

 もし何年か後にでも、引退したとしたら、自分の娘のコーチになってくれないかと、エリザベスは随分前から誘いを受けている。その時には「考えさせてください」とエリザベスは答えていたけれど――結局のところ、近いうちに引退したとしたら、噂の天才少女のコーチを引き受けてしまうかもしれなかった。

 本当は昔の自分がそうだったように、今は無名の少女たちの中からこそ、真に<天才>と呼ばれうるような原石を磨き上げたいとエリザベスは思っていた……けれどその前に、クリスティン・エバハートがモアランドを打ち破るための秘訣を伝授したいという誘惑に、自分は打ち勝てないだろうとエリザベスは感じていた。

 もちろん、そんな<秘訣>があるのなら、何故おまえはバーバラ・モアランドに勝てないのだと、マスコミは揶揄するに違いない。だが、秘訣はわかっていても、自分の体はすでに全盛期の頃のそれを遥かに過ぎているのだ――昔と同じ、若くて健康な体さえあれば、エリザベスにはモアランドに勝てる絶対の自信があった。

(そういえばヒロミ・オカ、あなたもモアランドには一勝もしたことがないんだったわね)

 打ち合いが終わり、コイントスによるサービス権を得たエリザベスは、そんなことをふと思いながら、最初のサーブを打った。

 いいリターンが返ってくる……だが、それはむしろエリザベスの思惑通りだった。次は右や左にボールを散らして相手を翻弄し、無駄に体力を消耗させる得意の戦術にでる。

 だが、ある瞬間にネットダッシュされ、深く抉るようなボレーにより、エリザベスは最初の点を奪われた。15-0。

 次のサーブでエースを取り、15-15とするも、エリザベスはその後もヒロミ・オカに押され気味となり、第一セットの第一ゲームで自分のサービスを落とした。

(次で必ず、相手のサービスをこちらが破らなくては……)

 そう心に決めるものの、ヒロミ・オカの守りは堅かった。自分のサービスは絶対に落とすまいとする気迫、強い精神の集中力、力強い第二サーブに支えられたファーストサーブが、エリザベスをして、ギリギリのところでサービスを破らせなかったのだ。

 その後も互いに互いのサービスを死守しあうものの、最初のゲームを落としたことが響き、ゲームカウント6-4でエリザベスはファーストセットを落とす。

 続く第二セット目――ヒロミ・オカが2ゲーム連取したところで、メディカル・タイムアウトが取られた。

 エリザベスが芝ですべり、肘をついたことで、そこから痛みが再発症したことによるものだった。トレーナーによるマッサージなどが終わるまで、猶予される時間をギリギリいっぱいまで彼女はとった。

 絶対に、この試合だけは途中で放棄したくない……エリザベスはただその一念により、トレーナーの反対を押し切って、再びコートの上に立った。

 何故だろう、彼女は今とても懐かしいと感じていた。一度プロになってしまうと、テニスは当然楽しいばかりでなく、むしろ苦しいことやつらい経験のほうが増し加わっていくものだというのに――時々、普段のその労に報いるような形で、プレゼントが与えられることがある。

 エリザベス自身にも、そのサプライズ・ギフトが与えられたことは、これまでの長いテニス人生の中で、そう多くはない。というよりもむしろ、それは数える程度のことですらある。にも関わらず、そうした奇跡の一瞬を求めて――いや、そんな奇跡のような一瞬があるとわかっていればこそ、テニスプレイヤーたちはどんなことがあろうとも、コートへ立ち続けたいと願うものなのだ。

 今、彼女はテニスをはじめたばかりの頃の、少女に戻っていた。ボールを打つことがこんなにも楽しい。だが、こんな感覚はそう滅多にやってくることではなく、それでもほんのたまにそうした<訪れ>があった時には、エリザベスは二度とはないその瞬間を、心から楽しむことが出来た。

 気づけば肘の痛みも消え、相手との完璧な呼吸によるコンビネーションを構築することに、エリザベスは夢中になっていた。球を打っては返す、返しては打つその中に、無限の広がりともいえる可能性が見える――こういう精神状態の時には、勝敗のゆくえはどうであれ、素晴らしいプレイが出来るということを、エリザベスは長いテニス人生の中でよく知っていた。

 また、今は一時的に肘の痛みがなくても、試合が終わった途端に、どれだけの激痛に自分が耐えねばならないかも、エリザベスはよくわかっている。だが、今目の前のこの一瞬の奇跡を逃したくないために、エリザベスはただひたすらにボールを追い続けた。

 試合結果が、6-4、4-6、6-2というものでも――負けたことをエリザベスはむしろ残念とは思わなかった。

 外で試合を見ている観客の誰ひとりとして、エリザベスにとってはこの試合が奇跡のようなものだったということがわからないにしても……彼女は十分満足だった。

 そして試合の相手が<誰であれ>、今のような奇跡が起きるわけではないと知っているエリザベスは、試合が終わってネット越しに握手する際、ヒロミ・オカに対してこう声をかけた。

「完敗だわ。いい試合をさせてくれて、本当にありがとう」

 その時、彼女は一瞬涙を流したが、それはテレビカメラが捉えきれないほどの、ほんの一瞬のことであったために――目の前にいたヒロミ・オカ選手にしか、エリザベスの涙は見えなかったことだろう。

 そしてこの翌日、エリザベス・コナーは引退を表明し、また同時にクリスティン・エバハートの新コーチに就任することを、マスコミの前で発表することになるのだった。



 >>続く。。。





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