映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

サムライ

2018-01-27 22:51:06 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ジャン=ピエール・メルヴィル
キャスト アラン・ドロン、ナタリー・ドロン、フランソワ・ペリエ、ミシェル・ボワロン、マルセル・ボズフィ
1967年 フランス
ジャンル ドラマ

【あらすじ】
ソフト帽を目深にかぶりトレンチ・コートに身を包んだジェフ・コステロは、クラブ“マルテ”のオーナーを鮮やかな手口で射殺する。ジェフは腕利きのプロの殺し屋だった。しかしジェフは、クラブの黒人歌手バレリーに顔を見られてしまう。ジェフは一斉検挙で捕まるが、バレリーが証言しなかったために釈放される。その後、殺しの報酬を受け取りに行ったジェフは銃撃されて傷を負ってしまう。彼は裏切った依頼主への復讐を決意する。

【感想】
サムライなんてふざけた邦題つけるなと思ったら原題がサムライだったようで少し驚いた。映画の内容はサムライ・武士道というよりは通常のフレンチ・ノワールでサムライらしさは感じ取れませんでした。アラン・ドロンは日本で特に人気の高い俳優なので日本での興行を意識してあえてこんなタイトルをつけたのかもしれません。

侍のように厳格な一匹狼の殺し屋の生き様を、危険な魅力と共に描く。

アラン・ドロン演じる主人公が寡黙で全体的にセリフが少ないため、ストーリーも薄いです。そのためクールなアラン・ドロンの一挙一動を楽しんでくれという狙いなのかもしれませんが、当然ファンでないと少し厳しいでしょう。このせいでセリフどころか喜怒哀楽もないので最後まで盛り上がりに欠けます。これをサムライと解釈したのならとんでもない間違いでしょう。

ただノワールな雰囲気は十分に出てたと思う。無口でストイック、任務をストイックにこなす殺し屋の姿は格好よかったです。ピアノを弾いてる黒人女が主人公が殺すところを目撃したのにもかかわらず、警察に犯人は別人と証言して助けてやる。なぜこんなことをしたのか疑問に思っていた所、のちに黒幕の女だとわかる。最後、主人公は女を殺さずにわざと殺されたのではないかと個人的には解釈しました。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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KADOKAWA / 角川書店

ヘル・レイザー

2018-01-20 13:21:17 | ★★★★☆☆☆☆☆☆

監督 クライヴ・バーカー
キャスト アンドリュー・ロビンソン、アシュレイ・ローレンス、クレア・ヒギンズ、ショーン・チャップマン、デイヴ・アトキンス、オリヴァー・パーカー、ダグ・ブラッドレイ
1987年 イギリス
ジャンル:ホラー、サスペンス

【あらすじ】
究極の快楽が体験できるパズルボックスを手に入れた男フランクが忽然と姿を消す。数年後、空き家になっていたフランクの自宅に、弟のラリーが家族と共に引っ越してきた。その日以来、ラリーの妻ジュリアが、夫の留守中に街で誘った男を自宅に連れ込み始める。不審に思った娘のカースティが自宅の二階で目撃したのは、パズルボックスの力で肉体をバラバラにされたフランクが、男たちを喰らって蘇ろうとするおぞましい姿だった…。

【感想】
映画マニアには有名な作品でカルト映画ファンを中心に根強い良いファンが多いのだが、癖が強いのでかなり人を選ぶ。結論から言えば自分には合いませんでした。同じ品のない映画でもイギリス映画の下品さはどうもダメなんですよね。特に主人公のおばさんのキャラが生理的に無理。

魔術師のビジュアルのインパクトがこの作品を有名にしただけあって一見の価値ありです。SM要素や魔界、ホラー、SF等を融合させて作り出されている独自の世界観、ボックスを開けると別世界が現れる映像表現、苦痛から快楽を得るあたりのストーリーがオリジナリティにあふれ、以降の映画に大きな影響を与えたといういのは容易に想像ができます。

芸術性が高いのも認める所だし、アイディアも詰まっているのだけど、冒頭に書いたようにいかんせん生理的に受け付けない場面に幾度となく遭遇するのがきつい。特に不倫した男を生き返らせるために人殺しに手を染めるおばさんに嫌悪感を覚える。この作品で一番怖いのは魔術師でもグロテスクな姿をした異世界の人間でもなく、この人間のおばさんでしょう。作り手側は生理的嫌悪を意図的に演出しているのですが、その制作側の狙いが自分には受け入れられなかったのがこの映画を好きになれなかった原因でしょう。決して完成度の低い作品ではありません。とくかく人を選ぶので私のようなB級映画好きでも好き嫌い分かれるのではないでしょうか。

マニアックな映画としてはとても有名な作品なので映画好きを自負するなら観ておいて損はないかも。

お薦め度:★★★★☆☆☆☆☆☆

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