映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

エド・ウッド

2010-01-25 00:00:19 | ★★★★★★☆☆☆☆
監督 ティム・バートン
キャスト ジョニー・デップ、マーティン・ランドー、サラ・ジェシカ・パーカー、パトリシア・アークエット、ジェフリー・ジョーンズ、G・D・スプラドリン、ヴィンセント・ドノフリオ、ビル・マーレイ、リサ・マリー
1994年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、コメディ、伝記

【あらすじ】
映画監督志望の青年エド・ウッドは、性転換手術をテーマにした映画に取り組もうとするが、出資してくれるプロデューサーがいない。彼は往年のドラキュラ俳優ベラ・ルゴシを口説き、彼を出演させることを条件に、資金を集めようとする。

【感想】
確かによく出来た映画だとは思います。ただしマイナーな人物をモノクロで描いたということもあり、この高評価に関しては少し背伸びして褒めている人が多いのではないかという気がしています。本来はじわじわくるタイプの映画であって直ぐに面白さが伝わってくるものではないです。

おそらくティム・バートンが監督だからだとか、ジョニー・デップが出てるから観たという人がほとんどなのではないでしょうか。タイトルでもあるエドワード・D・ウッド・Jrについて前知識を持たないで鑑賞した人の方が多いのではないかと思う。やはりエド・ウッドの強烈につまらない作品について最低一つくらいは鑑賞した上で本作に臨む方が楽しめるに決まっていると思います。できれば本作の中で取り上げられていた作品を見ておいた方がいいでしょう。ただしこれらの作品郡を鑑賞する術があるのかは知らない・・・。

ちなみに私は彼が脚本を手がけた(監督は別人)伝説のカルト映画「死霊の盆踊り」だけ観て知っていました。これだけでも随分違います。もちろんこれを観るのは罰ゲームを受けるのと同様でかなりの苦痛を伴うので注意が必要です。

エド・ウッドの恐ろしい点は自分の映画は最高に面白いと本気で信じていたことにあります。私はこの思い込みこそが彼の映画人生の全てだと感じました。だからこそその熱意を信じてしまい大金を出して破産の被害にあった人が出たのです。私はアメリカという国においてなぜこのような駄作が世の中に出てしまったのか疑問に思っていたので納得しました。長年の謎をしっかり描かれてくれたので好感が持てました。

そんなエド・ウッドを取り巻く奇特な人物の中で最も印象的だったのは魔人ドラキュラで過去の栄光を忘れ去られてしまったベラ・ルゴシでしょう。麻薬中毒で施設に入れられるほど落ちぶれたベラが死ぬ直前に全盛期の迫真の演技を取り戻すことができた場面は感動的でした。基本的に変人の周辺には同じタイプの人間ばかりが集まるんだなと感じるはずです。

本作を観てしまうとしばらくの間は世の中に溢れる駄作映画について憎めなくなることでしょう。鑑賞に際してはできれば予習しておいた方が楽しめます。

お薦め度:★★★★★★☆☆☆☆

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