監督 ジョン・スタージェス
キャスト スティーヴ・マックィーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・ガーナー、デヴィッド・マッカラム、ドナルド・プレザンス、ハンネス・メッセマー
1963年 アメリカ
ジャンル:アクション、アドベンチャー、実話
【あらすじ】
第二次大戦下、脱走不可能といわれていたドイツのスタラグ・ルフト北捕虜収容所から、連合軍将兵250人が集団脱走を計画、実行した!
【感想】
脱走系の映画には名作と評されるものが多いですが、本作はその中でも元祖と呼べる存在です。また映画音楽という点からしても有名でそのテーマ曲は誰もが聞いたことがあるはずです。
もう何度観ているか覚えていないほどなのですが、初見時には彼らを待ち受けていた運命に唖然としました。
というのも捕虜達は過去に何度も脱走を試みても捕まって再び投獄されている経歴を持っていると紹介されていたので、ドイツ軍は捕虜に対してはそれ程毅然とした姿勢で接していないように思えたからです。「またやったのかお前らは。しょうがないな」程度なのかと思っていました。あのような結末を迎えたのはに関しては想定外の展開でした。
そのため前半~中盤に関しては脱獄が発覚したら即銃殺されるというような雰囲気でもなかったので隠れてトンネルを掘っていることがばれたらということに対する緊張感はそれほどなかったと思います。どちらかと言えば個性豊かな捕虜物達の人物描写や人間ドラマを丁寧かつ重点的に描いていた感があった。
物語が一気に盛り上がるのは脱走を決行する日からです。彼らにとって本当の生き残りを賭けた脱走は収容所を出てからだったのです。収容所では力を合わせていた彼らも外に出ればバラバラに散らばって逃走することになります。そのにドイツ軍の手が迫ります。これには本当に手に汗握るものがありました。今でも結末わかっているのに応援してしまいます。前半で各人物について深く掘り下げたことがここで生きたのだろうと思います。
中でもスティーヴ・マックィーンがバイクで逃走する場面は映画史に残る名シーンです。それまでが収容所という閉鎖的な空間だっただけに対比という点からも頭に焼きつくのだと思います。逃げ切れないことはわかっていても精一杯やるべきことをやったという充実感があったのではないかと思います。変な例えですが、蝉の成虫が地上に出て短い命を全うするような濃い時間でした。
ネタバレはしませんが、実話だけあって具体的な数字に表されるその結末には重い意味があります。捕まって再び収容所に戻された人がどうなったのは触れられていませんが、なぜかこの結末にもかかわらず絶望感を全く感じさせないただけに、また挑んでいる姿が頭に浮かびました。
まさに不朽の名作という言葉がふさわしい。
お薦め度:★★★★★★★★★☆
キャスト スティーヴ・マックィーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・ガーナー、デヴィッド・マッカラム、ドナルド・プレザンス、ハンネス・メッセマー
1963年 アメリカ
ジャンル:アクション、アドベンチャー、実話
【あらすじ】
第二次大戦下、脱走不可能といわれていたドイツのスタラグ・ルフト北捕虜収容所から、連合軍将兵250人が集団脱走を計画、実行した!
【感想】
脱走系の映画には名作と評されるものが多いですが、本作はその中でも元祖と呼べる存在です。また映画音楽という点からしても有名でそのテーマ曲は誰もが聞いたことがあるはずです。
もう何度観ているか覚えていないほどなのですが、初見時には彼らを待ち受けていた運命に唖然としました。
というのも捕虜達は過去に何度も脱走を試みても捕まって再び投獄されている経歴を持っていると紹介されていたので、ドイツ軍は捕虜に対してはそれ程毅然とした姿勢で接していないように思えたからです。「またやったのかお前らは。しょうがないな」程度なのかと思っていました。あのような結末を迎えたのはに関しては想定外の展開でした。
そのため前半~中盤に関しては脱獄が発覚したら即銃殺されるというような雰囲気でもなかったので隠れてトンネルを掘っていることがばれたらということに対する緊張感はそれほどなかったと思います。どちらかと言えば個性豊かな捕虜物達の人物描写や人間ドラマを丁寧かつ重点的に描いていた感があった。
物語が一気に盛り上がるのは脱走を決行する日からです。彼らにとって本当の生き残りを賭けた脱走は収容所を出てからだったのです。収容所では力を合わせていた彼らも外に出ればバラバラに散らばって逃走することになります。そのにドイツ軍の手が迫ります。これには本当に手に汗握るものがありました。今でも結末わかっているのに応援してしまいます。前半で各人物について深く掘り下げたことがここで生きたのだろうと思います。
中でもスティーヴ・マックィーンがバイクで逃走する場面は映画史に残る名シーンです。それまでが収容所という閉鎖的な空間だっただけに対比という点からも頭に焼きつくのだと思います。逃げ切れないことはわかっていても精一杯やるべきことをやったという充実感があったのではないかと思います。変な例えですが、蝉の成虫が地上に出て短い命を全うするような濃い時間でした。
ネタバレはしませんが、実話だけあって具体的な数字に表されるその結末には重い意味があります。捕まって再び収容所に戻された人がどうなったのは触れられていませんが、なぜかこの結末にもかかわらず絶望感を全く感じさせないただけに、また挑んでいる姿が頭に浮かびました。
まさに不朽の名作という言葉がふさわしい。
お薦め度:★★★★★★★★★☆
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