LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

ここがアブナイ!!共謀罪(7) 権利保障の法律から人権抑圧の法律へ 

2017-05-05 | 共謀罪

 4/16[講演会]「話し合っただけで捕まる!?共謀罪法の危険」の谷次郎弁護士の講演内容からの紹介です。

 刑法(犯罪とそれに対する刑罰を規定した法律)には、以下で言う3つの機能があることが話されました。それが犯罪を犯そうとする人の歯止めとなり、また人権保障になっていることがわかりました。
 しかし、共謀罪はその区切りが取り払われ、何をしたら犯罪になるかが判らず、なんで捕まったかも判らない。わからないうちに犯罪者となります。やりたい放題になるのが共謀罪です。

①法益保護機能(保護的機能)
 刑法の機能として最も重要なものの1つが、法益保護機能です。生命とか、物などの財産という法益(法により保護されるべき利益)が侵害された場合に罰することを認めているということです。一定の法益に対する侵害行為に対して一定の制裁を加えることで、法益を保護し、社会生活における秩序を維持する機能を保護的機能といいます。秩序維持機能ともいいます。

②人権保障機能  
 刑法は、一定の行為を犯罪と規定し、これに対する刑罰が予め明示しており、一般市民は犯罪を犯さない限り刑罰を科されることはなく、また、犯罪者はその範囲内でのみ処罰されます。このように、国家の刑罰権の行使を制限することで、一般市民及び犯罪を犯した者の自由を保障する機能を保障的機能といいます。
 ここから、刑法は「善良な市民のマグナ・カルタ(大憲章)」であると同時に「犯罪人のマグナ・カルタ」であるともいわれます。「マグナ・カルタ的機能」ともいわれています。

③規制的機能  
 犯罪行為に対する規範的評価を明らかにする(一定の行為を犯罪と規定することで、これをしては駄目だと言うことが判る)ことによって、規制的機能(その行為が法的に許されないものであることを示し、その行為に出ないよう命令する機能)をもちます。

 たとえば殺人を犯したり物を盗んだりすると、他者の生きる権利や財産権を侵害することになるので、それに応じた刑罰が加えられることになります。
 他方、万引きをしただけで無期懲役になることがありえないように、犯罪にはそれにふさわしい量刑が定められており、国家権力によって無制限な刑罰が加えられないようになっています。
 同時に、罪を犯したら刑罰を受けるということが、犯罪を犯すことを防止します。

 これらが、上記で言う法益保護機能(保護的機能)、人権保障機能、規制的機能です。

 ところが、共謀罪を創設することは、この刑法の基本原則を覆してしまうことになります。
 第一に、犯罪の計画を立てただけでは、いかなる権利の侵害も発生していません。したがって侵害された権利の重大性の度合いに応じて刑罰を科すことはできないはずです。第二に、企てる犯罪の種類にかかわらず「考えただけ」「話し合った」だけで罪になることから、「考えること」「話し合うこと」自体が独立した罪になってしまいます。第三に、共謀罪を防ぐためには、考えること自体、話し合うこと自体をやめなければならなくなります。
※陰謀=共謀を独立の罪にすることの異常さについては本シリーズ(1)を、罪刑法定主義につては本シリーズ(2)を参照。

 刑法には、まず人権を守り、そして国家権力が好き勝手に国民を刑に処したり不当に勾留・拘束したりできないようにする機能があるにもかかわらず、共謀罪は全く逆のこと、すなわち市民の基本的な権利を抑圧するものなのです。

(小川)

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ここがアブナイ!!共謀罪(... | トップ | ここがアブナイ!!共謀罪(... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

共謀罪」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。