マダムLinのほろ酔いトーク

映画と小説の日々

クローサー

2008-04-07 20:40:09 | Weblog
あの「卒業」のマイク・ニコルズ監督作品。
ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェンが四つ巴になって繰り広げる男女関係のすったもんだ。
「卒業」のような爽快感がないのは、大人の欲と打算が絡み合うからか。

これは恋愛映画として見るとつまらない。
おとぎ話のように「末永く幸せに暮らす」予定調和はどこにもない。
恋愛は大人の人生を狂わす磁場なのだ。うっかり入り込んだが最後、砂嵐の中で己を見失うことになる。
幸せ感よりも苦しみの方がずっと多いのが恋愛。
大人になれば誰もが思い当たる、あの嫉妬の苦しみ。
恋はビリヤードのように思いがけない人の人生まで変えていく。

ジュード・ロウは死亡欄担当のしがない新聞記者。
曇ったメガネをかけ、よれよれのコートを着て登場。
NYからやってきたストリッパー、ナタリー・ポートマンが車にはねられるのを目撃、彼が病院まで付き添う。
ひとつの恋の始まり。
時は経ち、カメラマン、アンナ(ジュリア・ロバーツ)が別人のように垢抜けしたジュード・ロウのポートレイトを撮影している。
美人カメラマンを口説く新進小説家は、ストリッパーの物語を書くことでデビュー。
自信を持つことで男はこんなにも変わるのか。
同棲するアリス(ナタリー・ポートマン)が彼を男にしたのだろう。

アリスは幼さを残しながら、ダンへの愛は一途だ。
ゆえにアンナに気持ちが傾くダンに傷つく。
ひとつの失恋の始まり。

ラリー(クライヴ・オーウェン)は勤務中にアダルトサイトのチャットに興ずる不良医師。
アンナと名乗る女性の挑発に乗り、だんだんその気になって、ついには会う約束まで。
指定された場所は水族館。
そこで彼はカメラマン、アンナと出会う。
もちろん彼女はチャットの相手ではない。
「どうせブスだと思ったのに」と美しい待ち人に狂気するラリー。
ひとつの結婚の始まり。

アンナの本心はわからない。
医師という肩書きと結婚したのか。
ダンの誘惑に負けて関係を持ち、それを隠し通すでもなく告白して傷つけあう。
同じようにダンはアリスにアンナとセックスしたと打ち明け、彼女を家出させる。
裏切った以上隠してはおけない。
それは裏切り以上に失礼なこと。そう彼らは考える。

正直に打ち明けられた方はどうなる。
プライドを傷つけられ、負け犬のようにみじめな人生。
失地回復のための泥仕合が始まる。

男の嫉妬はこわい。
相手の急所を狙ってぐさりとやる。
実も蓋もなく恋敵の前で声を上げて泣くジュード・ロウ。
まるでメスをめぐっての動物の果し合いだ。

マダムLinの感想は、
女ってずるい。
ジュリア・ロバーツって虫も殺さないような顔をして、二人の男とセックスをし、医者と結婚し、失恋したアリスの涙を撮って成功する。
なんてしたたかなんだ。
でも、わかっていても男は美人を手放さないのよね。
これもビターな恋の真実であります。



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ジャンル:
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キーワード
ポートマン オーウェン 大人になれば マイク・ニコルズ
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