マダムLinのほろ酔いトーク

映画と小説の日々

本さえあれば

2017-01-25 21:29:34 | Weblog
学生時代、ある先輩に訊かれた。
「ゴールデンウィークは何をして過ごすの?」
「もちろん読書ですよ。一日中本を読んでいられると思うと嬉しくて」

まだ二十歳前だった。
学業とバイトに忙しく、好きな小説を読む時間もままならなかった。
けれど、うら若い女が下宿に籠って読書なんて、地味にも程があったのだろう。
その先輩は変な顔をして絶句した。

デートとかおしゃれとかショッピングとか、全くと言っていいほど興味はなく、暇があれば1人で仏像巡りをして歩いた青春時代。
大恋愛とは無縁だったが、こんなわたしでも結婚できたのだから、人生は上手くできている。

更に有難いことに「休みの日は一日中本を読んでいる。本さえあれば何もいらない」と言っても、今は誰も変な顔をしないこと。
「ボケ防止に丁度よい」なんて付け加えれば上出来だ。
図書館を利用すれば、お金もかからない。

数年前、かの先輩を偶然Facebookで見つけた。
懐かしくて、いろいろ近況報告をし合った。
クラシック音楽さえあれば何もいらないと言っていたその人は、耳を悪くされ、今は音楽も聴けない日々を過ごされているという。
読書だけが楽しみな日々なのだと。
ね、読書、悪くないでしょう?

今でもデートなんて面倒なことにお金や時間を費やすくらいなら、家に籠って本を読んでいたいわたしは、何か大切なことを忘れている?

「いつか読書する日」という地味な映画があった。



主人公の田中裕子は、朝は黙々と牛乳を配り、昼はスーパーでレジ打ちをし、夜は読書して寝る、そんな一人暮らしの女性だ。初恋の人が現れたりして、少しの波乱はあるものの、また働いて読書する生活に戻っていく。

淡々と。
こんな人生もあっていいと思う。
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