カブトムシ飼育講座

カブトムシ飼育講座受講生のみなさんに、飼育情報をお届けします。

第2回の講座お疲れさまでした

2014-06-20 20:01:47 | カブトムシ飼育
遅くなりましたが、先日はお疲れさまでした。

第2回目の講座は、蛹や前蛹のタイミングに合わせて設定したのですが、ほぼ予定通りの状態でしたね。
昨年はもう少し後に第2回目を行いほとんどが羽化していて楽だったのですが、
蛹化や羽化するところが見たかったという方が結構いたので、それを狙ったタイミングだったのです。

ただ人工蛹室はそれなりにリスクがあるので、安全策をとるなら成虫が自力で活動開始するのを待ちましょう。
そのリスクの一つに羽化不全があります。
下記の画像はその一例です。

上翅がひどい状態ですね・・・
今のところは元気ですが、通常はこのような個体が長生きすることはありません。
原因ですが、おそらく羽化時に何らかの原因によって蛹室が少しだけ崩れたのではないかと思われます。
一度羽化不全をおこすと可哀想ですが元には戻りません。

話は変わりますが、先日我が家の♀が産卵していました。
まだ産卵から数日の卵です↓

大きさがわかるように1円玉を置いてみました。
が・・・ マッチ棒の方が比較にはよかったですね。
卵は今からふくらんで倍くらいの大きさになります。
今はまだ真っ白ですが、黄色っぽくなってから孵化します。

卵を掘り出してしまうと温度、湿度の管理がより重要で、どんなにうまくやっても若干孵化率は下がります。
本来は幼虫になってから掘り出すのが安全です。

次回講座が最後になりますが、おそらくほとんどが幼虫で卵も少しあるのではないかと思います。
実際に見ながらいろいろと説明をさせていただきます。
次は幼虫の飼育方法だけでなく、大きな成虫にするためにはどうしたらいいのかも学びます。
自力で大型の成虫が得られた時の喜びは格別なものがありますよ


第2回の講座が近づいてきました

2014-06-09 12:55:47 | カブトムシ飼育
広島も梅雨に入り、スッキリしない天気が続きますね

いよいよ今週の土曜日が第2回目の講座です。
みなさん順調でしょうか?

昨年の受講生の方の家では、カブトムシが羽化して活動を始めたそうです。
ご自宅は緑井なので、皆さんのご自宅とほぼ変わらない気候です。
昨年の産卵時期が少し早かったことも早期羽化につながったのでしょうね。

我が家のカブトムシたちもぞくぞく羽化しています↓



画像では♂ばかりですが、♀も羽化しています。

その中に赤い個体と黒い個体がいますね。
これはほとんどが遺伝で、どちらもそれほど珍しくはありません。
おそらくエンドウ豆で有名な「メンデルの法則」に従って色が出ているのだと思います。
アップで見てみましょう。


結構違いますよね。
どちらが優性かはわかりませんが、興味がある方は累代飼育をすれば調べられますよ~
調べたい方はご相談ください

そろそろ蛹化の時期です!

2014-05-28 12:54:31 | カブトムシ飼育
久しぶりの更新になってしまいました・・・

気温が高くなってきましたね。
朝は涼しくていい気候ですが、今日は7月の気温になるそうです

昨日は公民館の休館日だったので、第1回講座の際に持って行っていた幼虫の状態を確認してみたところ、取りあえずまだ幼虫のままで蛹室を作りそうな個体はいませんでした。
我が家は白木町なので、皆さんのところより少し涼しいと思いますので、もしかしたら既に蛹化が始まっているかも知れませんね。

昨年の講座の受講生の方が、沖縄の親戚に幼虫を分けてあげたそうです。
それが先日、成虫になって活動を始めたそうです

前蛹期間が10日、蛹が1ヶ月、羽化後の活動開始までが10日と考えると、こちらより2ヶ月程度早く
成長したことになります。
管理温度にもよりますがやはり沖縄は暑いんですね~

みなさんのカブトムシも、もうそろそろ前蛹になります。
これからの時期はとにかく涼しい場所に置き、動かさないことが大事ですよ
観察の際はそっと見てあげましょうね

蛹室を底に作った場合は下記の画像のように見えます

前蛹や蛹のお尻が見えればラッキーです。
成虫になったのも確認できますよ

それではまた

暑くなってきましたね

2014-05-11 12:55:40 | カブトムシ飼育
久しぶりの更新です。
カブトムシはどんな具合でしょうか?

これからの季節、最も気をつけないといけないのは「温度」です。
温度が25℃を超えないよう、できるだけ涼しい場所を探してみてくださいね
マットの中は湿度も高めで風通しがないので非常に蒸れやすいです。外気温より1~2℃は高くなっていると思いますので要注意です。
管理温度が高いと早く羽化し(この場合は小さい成虫になります)、また高すぎると蛹化不全や羽化不全をおこして、死亡する可能性も高くなります。

昨年の話ですが、1頭の♀の管理温度が高かったためゴールデンウィーク頃には成虫になっていました。
さすがに早すぎて小さい個体でした。
ここで小さい個体の特徴をいくつかお話ししましょう。

① 寿命が短い(♂・♀)
② 産卵数が少ない(♀)
③ 産んだ卵が小さく、子どもが大きくなりにくい(♀)
④ ケンカをあまりせず、性格的に穏やか(♂)
⑤ 高温・低温に弱い(♂・♀)
⑥ エサ切れに弱い(♂・♀)
⑦ 乾燥に弱い(♂・♀)
⑧ よく飛翔する(♂)     などなど・・・

まとめていうと、大きい個体と比較して体力がないということです。
⑧についてはからだの軽さもありますが、自分より大きい(つまり強い)♂にエサ場をとられてしまい、新しいエサ場を探すためのようです。
飼育下で♂が1頭だけの場合はエサもありますし、他の♂と争うこともないのであまり飛びません。

ただ大きい個体であっても、元来小さい生き物ですので体力的には弱いものと考えて大事にましょうね


幼虫の様子はどうですか?

2014-04-25 12:13:53 | カブトムシ飼育
第1回の講座からほぼ1週間が経ちましたがいかがでしょうか?

何か気になることがあれば、どんなに些細なことでも構いませんのですぐにご連絡くださいね


カブトムシの幼虫たちは暖かくなってきたこの時期からが成長期です。
どんどん大きくなって、♂で30g、♀で25gくらいになります。
飼育下では、自然界と比べて温度やエサに恵まれているので大きくなりやすく、死亡率も低いです。
特に気をつけないといけないのは「ストレスを与えない」ことかな~と思います。
飼育容器をたたいたり揺らしたりせず、暗く温度変化の少ない場所に置いておくのもポイントです。
雨がかかる、直射日光が少しでも当たるような場所は厳禁ですよ~

この間いくつかお問い合わせをいただきました。
ひとつは「幼虫がマット上に出てきている」というものです。
この場合、いくつかの原因が考えられます。

① マットの量(飼育容器の大きさ)に対して幼虫の数が多い、つまり密度が高い。
② マット中の酸素が少ない。
③ マットが発酵して熱を出している。
④ その他の理由で、マットが気に入らない

 
①については、今回の飼育ケースに2頭の幼虫だと問題ありません。
②の場合、ラップを外して少し通気をよくしてやれば大丈夫です。ついでにマットを軽く混ぜてやるとなおいいです。
③は危険です。マットは発酵の状態が浅ければ浅いほど再発酵しやすいです。
今回のマットくらい発酵していれば、もし再発酵したとしてもさほど高い温度にはなりませんが、
水分が多めの時に外部からの熱刺激がきっかけとなって再発酵することがあります。
買ってきたマットを袋から出して飼育容器に移した時など、マットを大きく動かした時が要注意です。
飼育容器を触ってみて熱を感じるようであれば、熱がおさまるまで一旦別の容器に幼虫を避難させます。
早く気付いて対応してあげないと死に直結してしまいます
④はマットの環境が変わった時によくおこります。2~3日様子を見て潜らないようであれば少し穴を掘って埋めてみましょう。
それでもまたマット上に出てくるようであればしばらく管理温度を下げたり、マットを変えるなどの対応を取ります。



次に「カビの発生」についてです。
実物を見てみないと断定しにくいのですが、カビではなくその他の菌類のケースも多いです。
慣れるとわかるのですが、それまでは見分けが難しいと思います。
暇なときにでもこのブログの「2013年6月1日」をご覧くださいね。昨年も似たようなお問い合わせがありました。
対応策はありますから、心配しなくても大丈夫ですよ



電話やメールで状態を伝えるのが難しいようであれば、事前にご連絡の上で公民館までお持ちいただいてもOKです。
但し「蛹化」や「羽化」しそうな時期は慎重に動かさなくてはいけません。


たかがカブトムシ、されどカブトムシ。
飼った経験があっても、真剣に学んで飼う機会は少ないと思います。
子どもたちと一緒に楽しみましょうね