リンアイの高知日記

高知での生活をつれづれと…

○カート・ヴォネガット『母なる夜』白水Uブックス

2013年05月14日 | 読書&映画日記
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 第2弾の海外文学(最近はガイブンと言うらしい…)もアメリカから。読もう読もうと思って読んでいなかったヴォネガットをやっと読みました。
 
 この本はナチスに協力した(でも実は二重スパイだった?)アメリカ人を主人公にして、個人の帰属意識や拠りどころとなるモラルとは一体何か?(それはあるのか?)と言うテーマでした。
 結局主人公はどこの「国」にも受け入れらないまま、イスラエルに戦犯としてとらわれてしまいます。内容は主人公の回想で進められて行きますが、特にドラマチックでもなく、淡々と進むので結局何が彼の苦悩に繋がったのかよく分からなかったです…というか、何を以って苦悩と思っていたのか?さっぱりピンと来ません

 これは多分この本のストーリーの仕組みが、私の頭の中にある思考の回路のパターンになかったからだと思われます…もう1度時間を置いて再読してみようかと思っています…


 

2013GW 赤石山系トレッキングの記録

2013年05月12日 | 旅行日記
久しぶりに本格トレッキングに行ってきました。
東赤石山~赤石山荘泊~西赤石山~別子銅山跡のコースです。

2013GW 赤石山系トレッキングの記録


赤石山系は高山植物、特につつじなどのお花がキレイなところで有名とのことですが、ゴールデンウィークは少し早かったようです・・・残念。でもチラホラと足元や頭上に見ることが出来ました

 1日目は渓流沿いをずっと登っていくコースだったのですが、これが結構キツかった・・・予定では3時間で山荘に到着するはずが、結局5時間近くかかってしまい、200名山である東赤石山の山頂に行くことが出来ませんでした・・・残念。
 
 山小屋では最初外で鍋と燻製で夕食を取るつもりでしたが、寒くて早々に屋内に避難。暖房もないので、みんなで布団にくるまっていました・・・しかもこの山荘の布団がとってもビッグ!3人分くらいあるんじゃないかと思う大きさなのです(ロール布団と呼ばれ、山小屋の名物らしい)。また夜の懇親会で他のパーティの人から色々な話を聞くことが出来て面白かったです。オーナーも気さくなおじいちゃんで(しかも高知大OB)、久しぶりに豪気節を聞きました。

 2日目は西赤石山まで縦走。途中断崖絶壁の細~い登山道を這うように進むコースもあり、結構ハラハラドキドキ。しかし晴れると石鎚山と瀬戸内海が両方見える景色は本当に素晴らしいものでした

 西赤石山から銅山越を経て、別子銅山の跡地へ。ここはハイキングコースが整備されていて、昔の建物の跡などをゆっくり回ることが出来るみたいです。今回は下山を急いでいたので、少ししか見ることが出来なかったのがとても残念ですが、今は何もない山奥に江戸~明治にかけて一大鉱山都市があったなんて、信じられません。森林の中に史跡が残っている様子が「東洋のマチュピチュ」と言われているようですが、私のイメージは「天空の城ラピュタ」でした。次回は時間を取ってこの山の中の史跡を巡ってみたいと思います。