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真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

加計疑惑劇場登場人物をつなぐ点と線

2017年08月10日 09時10分41秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

                                  

 

                           「植草一秀の『知られざる真実』」

                                         2017/08/07

               加計疑惑劇場登場人物をつなぐ点と線

               第1814号

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2015年6月5日に開かれた「国家戦略特区ワーキンググループヒアリン
グ」で、座長の八田達夫氏は次のように発言している。

「八田座長 私は獣医学部の新設はそれなりの意味があると思うのですが、今
治ということの理由づけは何なのでしょうか。

もし愛媛や四国の各県が、このような国際的な感染症対策をしたいし、専門家
が欲しいということであれば、大体1人当たり860万円のお金を、何らかの形
で全国の獣医学部卒業生を募るときに出せば、それで済むはずで、こんなにい
ろいろとコストをかけて手間をかけてやるよりは、そこで人材を整えたほうが
よほどいいのではないかと言う意見があると思うのですけれども、それに対し
ては、どうでしょうか。」

これが、その月に開かれた

2015年6月29日開催の「第14回国家戦略特別区域諮問会議」では次の
ように変わる。

「八田議員 獣医師養成系大学は、40年以上新設されていないのですが、今、
エボラその他いろいろな獣に由来した病気が伝播しています。

したがって、こういう研究者をつくるということは非常に大切なので、獣医大
を新しく新設することを検討することになりました。」

安倍首相は本年7月25日の参院予算委員会で

「特区の運営は、議事をすべて公開するオープンな形で議論している」

と答弁しているが、上記の2015年6月5日のWGにおける今治市による提
案のヒアリング内容については、本年3月まで議事要旨が公開されていなかっ
た。

政府は本年3月6日に議事要旨を公開したが、WGに出席していた加計学園幹
部については、公開された議事要旨に名前も発言も記載されていないことが判
明した。

東京新聞が関係者への取材でこの事実を明らかにした。



このことについて、WG座長の八田達夫氏が昨日、8月6日にコメントを発表
した。

コメント内容について、東京新聞は以下のように伝えている。

「八田氏はコメントで「今治市が独自の判断で加計学園関係者三人を同席させ
ていた」と説明。「通常、説明補助者名を議事要旨に記載していない。特区の
制度趣旨にかなう運営だった」としている。

八田氏のコメントによると、議事要旨は当初、愛媛県と今治市が議会対策や反
対派・競合相手との関係から非公開を要望。いったんは非公開にすることとし
たが、今年一月に特区による獣医学部新設が決定した後、経過をできる限り
オープンにしようと、今年三月六日に議事要旨を公開したという。要旨公開の
三日前には、国会で加計学園の問題が取り上げられていた。

加計学園と競合していた京都産業大は京都府との共同提案者で、昨年十月のW
Gヒアリングの議事要旨には出席者の名前や発言が記載されている。」

2015年6月5日のWG議事要旨が公開されたのは本年3月6日である。

獣医学部新設が決定されたのは本年の1月20日。

WGの議事要旨が公開されたのは、国会で加計疑惑が取り上げられた3日後で
あり、獣医学部新設が決定されたから議事要旨を公開したとの説明は時間的に
ズレがある。

国会で問題が取り上げられて、慌てて議事要旨を公開したのではないかと推察
される。

また、WGに加計学園幹部が出席していたにもかかわらず、会議出席者として
記載されておらず、発言要旨も掲載されていない。

安倍首相が国会で答弁した

「特区の運営は、議事をすべて公開するオープンな形で議論している」

と矛盾していると言って良いだろう。



本日、8月7日に民進党の調査チームが開いた会合で、内閣府の塩見英之参事
官は、2015年6月に行われたヒアリングの速記録を「破棄した」と述べ
た。

朝日新聞報道によると、

「塩見氏は、業者に委託した「速記録」をもとに議事要旨を作成したとし、
「議事要旨を作れば用済みになるので、元の速記録は破棄した」と語った。
「(説明)補助者の発言は(議事要旨に)掲載しない。掲載しないという時点
でなかったことになる」とも述べた。」

加戸守行元愛媛県知事は、10年来、今治市は「加計ありきでやってきた」と
明言している。

今治市による獣医学部新設計画が加計学園による新学部新設を前提としてきた
ことは明らかであり、安倍首相が、国家戦略特区が取り扱ってきた獣医学部新
設問題が加計学園事案であることを知らなかったとする主張は通用しない。

今治市の獣医学部新設問題が急進展したのは2016年8月から11月にかけ
てである。

2016年9月9日に開かれた「第23回国家戦略特別区域諮問会議」で、八
田達夫氏が次のように発言した。

「例えば、獣医学部の新設は、人畜共通の病気が問題になっていることから見
て極めて重要ですが、岩盤が立ちはだかっています。

その他にも、クールジャパンの「外国人材」の受け入れとか、「シェアリング
エコノミー」へのさらなる拡大など、厚い壁で守られているものばかりです。

強力に解決を推進したいと思います。

今回の内閣改造により、山本大臣が、「国家戦略特区」と「規制改革」の双方
を一体的に担当されることになりました。

また、先日発表された規制改革推進会議の委員に、特区ワーキンググループの
八代・原両委員が任命されました。

こうした新体制によって、岩盤規制改革が格段に進むことを期待したいと思い
ます。」



この後、9月21日に今治市分科会が開催され、八田氏が積極意見を述べる。

そして、10月4日に開かれた「第24回国家戦略特別区域諮問会議」で、議
題ではなかった獣医学部新設問題を八田氏がわざわざ取り上げて、

「獣医系学部の新設のために必要な関係告示の改正を直ちに行うべきではない
か」

と発言し、これを山本幸三担当相が引き取るかたちで

「実現に向けて速やかに検討を進めてまいりたい」

とまとめた。

そして、11月9日の「第25回国家戦略特別区域諮問会議」で八田委員賛成
意見を述べて、これを受けるかたちで山本幸三担当相が、

「資料3につきまして、本諮問会議のとりまとめとしたいと思います」

と述べて政府決定とされたのである。

国家戦略特区諮問会議による加計学園の獣医学部新設認可に関しては、八田氏
が表の側での主人公である。

その裏側で、安倍晋三氏、竹中平蔵氏、山本幸三氏、加戸守行氏がつながって
いることが容易に推察される。

為政者の政治権力私物化問題は最重要の政治問題である。

徹底的な真相解明が求められている。



冒頭に記述したように、八田達夫氏は2015年6月5日開催の「国家戦略特
区ワーキンググループヒアリング」と2015年6月29日開催の「第14回
国家戦略特別区域諮問会議」との間で、今治市の獣医学部新設問題に関して発
言内容を激変させている。

6月5日には、

「私は獣医学部の新設はそれなりの意味があると思うのですが、今治というこ
との理由づけは何なのでしょうか。

もし愛媛や四国の各県が、このような国際的な感染症対策をしたいし、専門家
が欲しいということであれば、大体1人当たり860万円のお金を、何らかの形
で全国の獣医学部卒業生を募るときに出せば、それで済むはずで、こんなにい
ろいろとコストをかけて手間をかけてやるよりは、そこで人材を整えたほうが
よほどいいのではないかと言う意見があると思うのです」

と述べている。

それが、6月29日には、

「獣医師養成系大学は、40年以上新設されていないのですが、今、エボラその
他いろいろな獣に由来した病気が伝播しています。

したがって、こういう研究者をつくるということは非常に大切なので、獣医大
を新しく新設することを検討することになりました。」

と発言している。

この急変の裏側に、加計学園幹部のWGへの出席があった。



そして、2016年9月21日に開かれた「今治市分科会」で八田氏は次のよ
うに述べている。

「今、青年会議所及び農業組合が、これが地元にとっても有益な事業であると
いうことをお話くださいました。

一方、ご提案のもともとの趣旨は、加戸特別顧問が御説明になりました。

そのときに用いられた資料4のお話というのは、実に説得的だったと思いま
す。物事を提案するときにはこうしなければいけないというモデルのようなも
のでした。

まず、現在ではライフサイエンス研究において、獣医学部というものが人間の
医学に関しても非常に役に立つという新しい状況になった。

しかし、それにもかかわらず日本の獣医学部は国際水準に到達していないの
で、その研究水準を高める必要がある。

もう一つは、地元の感染症に関する危機管理の人材を育てる必要もある。

西日本ではこの人材の要請が極端に不足しているのだから、西日本でこういう
ことをやらなければいけない。これは非の打ちどころのない御説明だったと思
います。

私はこれはぜひ推進していくべきだと思っております。」



この今治分科会に、もう一人のキーパーソンである加戸守行氏が出席している
のだ。

仮に獣医学部新設が必要だとしても、それが京都産業大学ではなく加計学園で
なければならないという理由は何も示されていない。

そして、2016年10月4日に開催された「第24回国家戦略特別区域諮問
会議」で、八田達夫氏が唐突に、議事内容に記載のない獣医学部新設問題を取
り上げるのである。

以下が八田達夫氏の発言内容である。

「最後に、先ほど今治市の分科会での話が出ましたので、ちょっとそれについ
て、この民間人ペーパーから離れますが、私の意見を申し述べさせていただき
たいと思います。

今治市は、獣医系の学部の新設を要望しています。「動物のみを対象にするの
ではなくてヒトをゴールにした創薬」の先端研究が日本では非常に弱い、とい
う状況下でこの新設学部は、この研究を日本でも本格的に行うということを目
指しています。

さらに、獣医系の学部が四国には全くないのです。

このため、人畜共通感染症の水際対策にかかわる獣医系人材の四国における育
成も必要です。

したがって、獣医系学部の新設のために必要な関係告示の改正を直ちに行うべ
きではないかと考えております。」

どう見ても、加計学園から頼まれて発言しているのではないかと疑いを持たれ
ておかしくない発言ぶりである。

さらに、見落とせない発言がこの会議で示された。



発言者は竹中平蔵氏である。

竹中氏は次のように発言した。

「アーリーサクセスという言葉があります。

早い時期にちゃんとした成功事例をつくる。特に、わかりやすくインパクトの
ある成功事例をつくる。

今回、内閣を改造されて2カ月、私はこの内閣は既に多くのアーリーサクセス
をつくっていると思います。

とりわけ、山本大臣のもとで、特区について、このアーリーサクセスは私は海
外からも評価されていると思います。

それに加えて、獣医学部、これはいろいろな御意見があることは承知しており
ますけれども、私はやはりこれをこのアーリーサクセスの中にどうしても入れ
ていくことが必要なのではないかと思います。」

この発言を受けて、山本幸三担当相が次のように取りまとめたのである。

「どうもありがとうございました。

重点課題につきましては、本日の審議も踏まえ、実現に向けて速やかに検討を
進めてまいりたいと思います。」



これを受けて11月9日開催の第25回国家戦略特区諮問会議で、

「獣医学部の新設」

方針が正式決定されたのである。

文字通り、八田達夫、竹中平蔵、山本幸三の三氏による連係プレーで、獣医学
部新設が一気に決定された。

そして、公募において2018年4月開学の条件が設定される。

応募できるのは加計学園以外に存在しない。

これを「出来レース」と呼ばずしてなんと呼ぶことが出来るか。



山本幸三氏と竹中平蔵氏のつながりは1980年代にさかのぼる。

竹中氏が大蔵省財政金融研究所に勤務していたときの研究所次長であった長富
祐一郎氏の実質的な秘書役の官房企画官が山本幸三氏だった。

長富氏、山本氏、竹中氏は、国会でも大きな問題として取り上げられた財団法
人研究情報基金を舞台に海外(視察)旅行を繰り返した。

それ以来の深い関係にあると見られる。

私は同じ部署に所属していたから詳細をすべて知っている。

安倍晋三氏は、この関係を活かして加計学園による獣医学部新設を一気に決定
しようと考えたのではないか。

八田達夫氏の「前のめり」とも言える異様な対応の裏側に一体何があったの
か。

八田氏は国会招致で前川喜平氏に対して失礼極まる発言を浴びせた。

糾弾されるべき人物は一体誰なのか。

真相の徹底解明が急がれる。



                            

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