ふつうの暮らしとリハビリテーションとケア

もし、障害を負ってしまったらどうするか?
今までの生活は??
暮らしを支えるリハビリテーションとケアを考えます。

100歳の卒業

2006年08月31日 | 介護保険の話
明日は移乗介助の研修講師・・・
今年上半期はどうやらアウトプットが多いみたい・・・

さて、8月もも終わる。
今日いつものように仕事していた。
通所介護のスタッフが話しかけてくる。

「あの、Aさんが今日までなんですよ・・・」

ん?と聞き返す。
あっそうか、「経過的要介護」だったんだ・・・と気付く。

経過的要介護とは、今回の介護保険改正で、今までは要介護1だけど、
新介護保険では要支援になってしまう方だ。
その暫定期間が「経過的要介護」。

その期間が切れると、「要支援」になり、介護保険から介護予防へ移るのだ。
そして、ウチの事業所は「介護予防」にはまだ参入していない。
したがって、介護予防を行っている事業所へ移ることになる。

時間を作って会いに行った。

「あら、先生。今日が卒業となりました」
「100歳にもなって卒業があるとは思わなかった(笑)」
「こちらでリハビリやって、段々元気になって、卒業と言われちゃった」
「それで、急にリハビリやめるとね、体に悪いと思うの」
「それで、そういうところがあるって言うので、そちらを申し込んだの」
「ここと同じようなリハビリしてくれるといいんだけど・・・」

そちらへ状態を伝えましょうか?と言ってみる。

「先方に失礼になるといけないので、言わなくていいです」
「向こうにもリハビリの方がいると思うので、大丈夫でしょう」
「長いことここに通ったので、少し不安だけど、頑張ります」
「もう、会えるか会えないか、わからないけど、先生も健康に気をつけて」

また、状態が変わったら、またきてくださいよ・・・と言ってみる。

「さあ、それはどうでしょう?(笑)もう年が年だしね・・・」

ナドナド、いろいろな思いをお聞かせいただいた。
100歳になって、環境が変わる。変わらされる。制度によって。

このことが、心身に何も影響を与えないのか?
この方の場合100歳とはいえ、しっかりされているので、まだいい。
制度の都合で、あっちに行ったりこっちに行ったり・・・

まぁ、利用者さんの都合ではないわな。

えっ、これで??

2006年08月30日 | おもてなしの話
今日は有給取得。
子供の受診介助。決して怠けたわけではありません>スタッフのみんな

カミさんの勤務があわなかったのだ。仕方あるまい。
#と言い訳してみる(汗)

とある病院に通っているのだが、予約時間が中途半端なので、
いっそ一日休みを取ったのだった。

朝、ちょっと職場に顔を出す。
スタッフに用事があったのだ。
その後、受診の時間まで余裕があったので、散髪を思いつく。

で、近所の床屋に出かける。
#古い友人の床屋ではない。彼のところは遠いので、たまにしか行かない。

で、いつも通りにお願いします、と始まった。
世間話をしながら、髪を切ってもらう。

サイドから切り始め、10分もたったところだろうか?
突然店の主人から、
「あの、申し訳ないんですが、他の店に行ってもらいませんか?」
と言われたのだった?

何のことかわからず、
「えっ?」と聞くと、
「体調が悪くて、ちょっとこれ以上は、出来そうもなくて・・・」

「でも、店開いてましたよね?最初から言ってもらったらよかったですけど・・・」

「最初は出来るかな、と思ったんですけど、ちょっと・・・」
「サイドほどはやりますので、他のお店で・・・」

ということで、他のお店に電話してもらって、そちらへ行くハメに・・・
結局、他のお店でもまた説明せねばならず、他のお店の主人もやりにくそうだ。

まぁ、当たり前だ。自分の仕事ではない。責任は持てないだろう。

最初のお店の主人の「プロ意識」はどうなんだろう?と思ってしまう。
そりゃ、私も人間である。体調のいい・悪いは絶対にある。

だが、店を開けている以上、責任を果たせねばならぬ、と思う。
店を開ける=一人前の仕事をします、ということだ。

途中で投げ出すような体調なら、最初から店を開けるべきではない。
そこの見極めをするのもプロの仕事だ。

サイドだけ髪を切られて、他の店へ行けといわれても、
「えっ、これで?どうしよう・・・」と途方にくれるではないか。

先日、ウチの新人さんでもあった。
腰痛がひどく、職場まで来れるかどうか悩んだ挙句、
私が何とかしてくれるだろう、と職場まで来たのだ。

結構叱った。
何とかならなかったらどうするつもりだったのか?
仕事に来て、腰痛のため働けません、フォローをしてください、
といわれても、各々が職責を持っている。
出社した以上、一人前の仕事をしてもらわないと困る、
フォローなんて出来ない。
そんな学生気分は、もう抜いてもらわないと・・・
と言ったのだ。

まぁ、涙を流していたけど・・・(汗)
#何とかなったからよかったものの・・・

ということで、結構大変な目にあった一日でもあった。
あんまり気に入らない髪形になっている。
早く髪が伸びて欲しいと思う、そんな誕生日でもある(苦笑)

食事はどこからが「食事」?

2006年08月28日 | ケアの話
ダイエット成功分が、このお盆からこっちのビールで見事!
リバウンドに成功!!(苦笑)

振り出しに戻る・・・

さて、先ほど夕ご飯を食べて、お風呂に入ってきた。
夕べ家族で食事に行って、少し飲みすぎたこともあり、
今日は禁酒。

夕べのおかげで、少し胸焼けもしていた。
仕事が終わるころになると、おなかも減って、
「今日の食事は何かな?モード」に入るはずが、
なかなか入らない。

食事ってそうよねぇ、まずそういう気分になること、
それが大事だと思う。

今日、申し送りでケアの変更の話があった。
今までは見守りで出来ていた食事が、最近は介助が多い。
以前はご飯が見えにくいということで、食器の色を変えていたが、
元に戻してはどうか?
というものであった。

う~ん、「食事」はどこからが食事なんだろう?
まず、実際に食物を食べるのは「食事」でいいだろう。
だが、要素に分けると、目の前のものを「食物」と認知しないといけない。

その前には、メニューを考える作業があって、食材をそろえる作業があって、
調理という作業もある。

そして、いざ食べる時には、
「おっ、どれから食べようか?」「まずは味噌汁から・・・」とか、
無意識のうちに選択し、量を調節し、口に運び、味わって飲み込んで・・・
となるはず。

ここまで書くと、私が何に引っかかったか?
そう、ここで今まで「見えにくい」から色つきの食器であった。
それが介助になったからといって、見えにくい状態でもいいか?
である。

介助とはいえ、目の前のものが「ご飯」で「おかずが何か?」
くらいは認知する機会を提供して欲しいなあ・・・
と思ったのでした。

決して噛んで飲み込むだけが「食事」ではないと思う。


71.4点

2006年08月24日 | 日記・雑感
いやはや、残暑が続いています。
とは言いながら、朝晩が冷えてくるようになってきました。
日中吹く風も、どことなく秋めいています。

さて、そんな中、出ました!
私がやったリハ学校の講義のテストの点!!

その講義内容を振り返ると・・・
1回目:介護保険・医療保険・自立支援法(支援費制度)総論
2回目:老化と理学療法
3回目:死と理学療法
4回目:事例検討

2回目~4回目は講義後のレポート提出あり。
一つのレポートが10点。で、計30点がレポート点。
そして、筆記が70点。レポート点+筆記点=100点。

最高点が97点!(筆記は満点!!)
最低点が45点!(筆記は29点!!)
平均点が71.4点。

まずまずの出来かな?
講義がよかったか?テストの出来がよかったか?

しかし、29点/70点中・・・

「介護」と「リハビリテーション」

2006年08月22日 | ケアの話
暑い!
暑い日が続きすぎる!
と文句を言ってもしょうがないが、
暑い日が続いています。

さて、そんななか、よけいに熱くなるような(?)出来事もあり・・・
今年度から、リハビリテーションの体制が変わった。

まず私が係長となり、スタッフを抱えることになった。
それに伴い、今までの施設リハビリテーションを新人さんに任せることになった。

何が起こるかというと・・・
「介護」と「リハビリテーション」の連携が悪くなった、
というものだ。

もう、そんなことを言っても、前に進みませんがな!

じゃあ、それではとLifeが出て行くと、
「これでは新人が育たない!」

どないせえっちゅうねん!!
#なぜか関西弁・・・

で、気を取り直す。
その事業所の所長と係長の話を聞くと、
あながち「ケア」についてズレてない。

ずれてないどころか、ほとんど一緒。

では介護職員さんたちとはどうか?
結構ずれている(苦笑)

私が抜けたことで、少々ズレが生じてしまったようだ。

そのずれの原因とは、私が思うに・・・

【介護職さんの想い】
利用者さん個々の身体状況・精神状況などを見ながら、
生活自体が流れるように、集団での流れを目指す。

集団の中に、個々があるとでも言おうか。

【リハビリテーションの想い】
個々の利用者さんの状況を見て、生活を組み立てる。
その結果が、施設全体の生活になる。

個々の状況の集合体が、生活、とでも表現すればいいのだろうか。

さて、それが真っ向から対立するとどうなるであろう?
「なんで介護職さんは・・・!」
とリハビリテーションスタッフは思うであろう。

逆に介護職さんは、
「リハビリの連中は、まったく!」と不毛な争いに突入することになる。

要するに「看かた」が違うのだ。
その点がずれると、」しょうもないことでズレあう。

実際メールで
「介護職とリハ職とで仲が悪いんです・・・」
というメールを頂いたことがある。
一度や二度ではない。

実は見方が違うということをお互いが認め合えれば、
こんな力強い味方はいないはず!

利用者さんのケアを議論する前に、
各職種の視点の違い・想いの違いを認め合いましょう!

そこからがスタートです。
互いに守るフィールドが違うのですから、
非難しあっても前に進みませんぞ!