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二代目市川團十郎

2010年05月31日 18時21分15秒 | 文化
田口 章子氏の著書。
田口氏は、学習院大学大学院博士前期課程を修了され、現在京都造形芸術大学
の教授であられます。
 
二代目市川團十郎 (元禄元年:1688-宝暦八年:1758) 歌舞伎役者。
あらゆる意味で今日の歌舞伎の起訴を確立した。その存在価値がいかに大きかつたかを
読み解き、江戸歌舞伎界に名優として君臨した二代目團十郎の人物像を描いた著書。
 
まづ、本書の口絵に魅かれた・・・ 特に、先日海老様の助六を拝観したので、こちらの
助六の格好良さにも注目! 特にこの着物の杏葉牡丹と海老の素敵さ! 
本書 口絵六頁 『男文字曾我物語』
二代目團十郎の助六 奥村政信画
 
口絵だけでなく、本書内に貴重な図版が掲載されてゐる。
初代團十郎(父)を舞台上で亡くしてから十七歳で二代目を襲名するのだが、
相手役の役者からイジワルをされたり、上方歌舞伎の和事を江戸歌舞伎に
取り入れたり、人形浄瑠璃(とくに義太夫浄瑠璃)の歌舞伎化、家の芸の確立
と、現在拝観してゐる演目ですべてその功績を観ることが出来ます。
 
・・・・・・
すごいな~
俳名もお持ちで、文才もあつたとのこと。
第二章では「荒芸事と和芸事の融合」として、助六が今の形になるまでの
変遷が記述されてをり、勉強になります。
海老様の演目で、この助六、大変好きなあたくしにとつては有難いお話・・・
 
が、感ぢたのは「江戸時代の歌舞伎役者は大変だつたのだな」と言ふことです。
現在では、歌舞伎は文化といふ位置づけとなり江戸時代に書かれた狂言や舞踊劇
を演じることが通常となつてをりますが、江戸時代当時は現在で言へば「ドラマ」の
やうなものだから、新しいものや人を惹き付けるものを作つていかないといけない。
これを試行錯誤して確立したのが、二代目市川團十郎なのだと思ひました。
 
七代目市川團十郎の時に、「歌舞伎十八番の内」が制定されたが二代目市川團十郎
初演から180年経過してゐたといふ、すごい歴史のおいえであります。
 
二代目團十郎が考案した隈取その他も、四代目が正反対に行なつたこともあるらしく
現在に続くまでのそれぞれの代の「團十郎」の思考も垣間見えるやうな気がゐたします。
 
当の歌舞伎役者さんたちは、「続けつつ、作る」といふやうなことを考えてゐるのかわかりませんが、「家を継ぐ」といふ大きさを背負つて 「芸の継承」をしていく方々の精神力にはただひたすら、頭の下がる思ひです。 
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