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現代語 古事記(ふることよみ)

2012年03月23日 16時29分07秒 | 政治関連・評論・歴史・外交

竹田 恒秦氏の著書。

旧皇族の竹田氏が古事記全巻を現代語に翻訳し、さらに解説をつけてゐる。

古事記の上巻の部分は読んだことがある。また、神話の「ものがたり」として子供のころに読んだ。当時はそれが、「古事記」の一部とは知らず、天照大御神と須佐之男命の物語としてだつたり、いなばの白兎といふ物語だつたりした。

本書は古事記 上つ巻だけでなく、中つ巻(初代天皇神武天皇から第壱五代天皇応神天皇)、下つ巻(第壱六代仁徳天皇から第参参代 推古天皇)まで全訳してゐる。

そして、解説があるのだがその解説が人間界と神々の世界の違ひと古代と現代の違ひに触れて書かれてゐるので理解しやすい。

初代神武天皇の即位されるまで、神統譜(一番最初に現れた神から伊耶那岐神、伊耶那美神の国生み、神生み、そして様々な神がお生まれになつた系図のやうなもの)が語られ、国を治める天皇の出現まで、嗚呼なるほどと思ふ。

日本人は読んだはうがよい。さうでなくとも、GHQから始まつた「日本壊滅政策」が戦後始められ、それを共産・朝鮮の要素も組み込んだ大嘘を加算した日教組の反日・反天皇の教育で、

一体、天皇陛下、といふ存在が日本にとつて如何なる存在であられるのか? 

それが、全く闇の中になつてゐる現在、古事記ほど天皇陛下の存在をわからせてくれる本は無いだらう。

そして、古事記に語られてゐるやうに、神の出現から国を治める初代神武天皇があられ、現在の第125代今上天皇まで、ずつと皇統が続いてゐることは驚くべきことであると思ひ知らされる。

成程、朝鮮人やGHQがなくしたいと思ふわけだ。なぜなら、絶対に敵はない存在であられるからだ。 古事記を読んでゐないと、はつきり言つて「無知」なので、平気で「皇室は必要か」とか「天皇制を無くさう」などと言ふ主張を言へることとなつてしまふ。

古事記を読んでから、「皇室が必要か」とか「女性宮家創設」とか「反天皇」とか言ふ意見を聞くと、物凄く呆れると言ふか、「知らないんだな、気の毒に」と憐みが出てくる。

そして、次に「日本人ではないんだな」と確信する。

日本人は日本に桜の樹があるのが普通のことであり、当たり前のことだと思ふだらう。

天皇陛下の存在も、それとおなぢなのだ。そして、天皇陛下はこの第125代まで、必ず「男系」が即位されてきたことが当然なのであり、「男系」が普通なのだ。

なので、女性宮家創設、女系天皇即位などといふのは、すでに「天皇陛下」ではなくなつてゐるのだ。 古事記を読めばそれがよくわかる。わからないふりをして女性差別だの民主主義だのを持ち出して女性宮家、女系にこだわる人は故意に天皇制を失くさうともくろんでゐるのであらう。

女性宮家や女系に拘る人は日本から出て行けばよい。なぜなら天皇陛下を否定してゐるからだ。日本は天皇陛下の国なので、その存在を否定するのであれば、日本にゐるべきではない。

今上天皇が震災が起きたあとに被災地を訪問されたり、御用邸のお風呂を被災者に使ふことを指示なされたり、計画停電の時間帯に電気を使用されないことをご自身で実行されたりするごやうすは、第十六代仁徳天皇が高いところにお登りになり「国中に炊煙が立ち昇っていない。国内は皆貧しいのだろう。今から3年の間、ことごとく人民(おおみたから)の課(みつぎ、朝廷に納める品物)と役(えだち、労役)を免除しよう」と仰せになつたこととおなぢだと思ふ。
宮殿は破れ壊れことごとく雨漏りするようになつたが全く修理することなく器でその漏れる雨を受け、漏れないところに移って避けられた。やがて天皇が国中をご覧になると、国土に煙が満ちてゐた。そこで、人民が豊かになつたため、課と役を課した。こういうわけで、おおみたからが豊かになつたため、その御世を称えて聖帝の世(ひじりみかどのよ)と言ふ、とのことが書いてある。 (P249-251)

現在、天皇陛下が政治的決断をなさることはない。しかし、もし天皇陛下が国を治められてゐたら、「増税論議」など起こるのだらうか?東電も原発も現在のやうに放置され、利権を得る人間たちの好き放題、都合のいいやうになつてゐるだらうか?

仁徳天皇の話の後に竹田氏が解説を記述されてゐる。
「天皇は『百姓』や『国民』をおおみたから『大御宝』とお読みになります。仁徳天皇の御事績やこのお言葉から天皇にとって最も大切なのは『民』であることが分かります。つまり、我が国は建国の当初から、民を主体とする、国民本位の政治が行われていたのです。中国や欧州の王朝では、民は君の所有物であり、君を主体とする、君主本位の政治が行われてきましたが、それと対照的です。もし、国民本位の政治を行うことを『民主政治』ないし『民主主義』と呼ぶなら、我が国は2千年以上、民主政治を続けてきた、現存する最古の民主主義国ということになるでしょう」(P251-252)

GHQはいかにも、天皇制が反民主主義のやうに謳い「戦後民主主義国家となつた日本」といふふれこみでやつてきましたが、(マスゴミも日教組もそれに踊らされましたが)

日本、いや、天皇陛下は元々民主主義のお考へであられるのです。それを戦後日本国民から隠し、いかにも「戦前は君主制であつたので間違つてゐた」と演出をしてゐるのです。それに乗じて、反日朝鮮人や日教組が「天皇制」を侮辱したりなくさうとしてゐるのです。

古事記を読むと、嘘吐きの日本に対する大嘘がよくわかります。

是非、日本人は本書を一読し、日本を取り戻すべきでせう。



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